小部屋と呼ぶには広すぎる
3LDKの広々とした空間です
ふたりで家具を選んで
食器や雑貨、カーテンまで
すべて、ふたりで揃えました
激しい運動?を
厳しく止められている彼と
(少し不満気でしたが)
ゆっくりと過ごしています
貪り合うように肌を重ね続けた頃より
深い愛情を感じることが出来ました
何かに憑りつかれた様に
ひたすら眠り続けては目覚めて
瞼に口づけながら
互いの鼓動を確かめる
「動いてるね‥良かった」
『美月が毎日泣きすぎて
痩せ細って胸が
小さくなってやしないか
すごく心配だった(笑) 』
不思議なもので彼と別れてからの
二十数年間、涙を見せることは
ほとんど無かったのに
彼の前では感情を抑えられなくて
すぐに涙が零れてしまう
素のままの自分をさらけ出しても
愛おしく感じる幸せに
心から感謝したい
順調に進めば
6月中旬頃に退院できるようです
彼を救ってくださった医師(センセイ)を始め
毎日、温かい言葉で
励ましてくださった看護師さん
傍らで見守り支え続けてくれた御家族へ
言葉にならない感謝の想いです
私は彼がこの世に
存在してくれていればいい
もう二度と出逢えなくてもいいと
本気で思ったことを伝えました
そして余りある預金通帳を返しました
「私は一人でも生きられます
これはお返しいたします」って‥
『そうだね、もっと大きくしてから渡すよ
こんな額では足りないって思ってた(笑) 』
少しずつ二人で重ねて積みあげる
かけがえの無い時間一秒が
私の宝物で命の源泉なのだと‥
『いつか月で二人だけで暮らそう』
「うん‥愛してる?」
『千年先まで愛してるよ』
叶わない夢だと‥
決して叶わぬ愛だと分っていて
音にするのは哀しい溜め息
彼の痩せた身体に私の重い愛は
どれほどの負担だったのでしょう
「ごめんね‥」
『もう少し眠ろう‥一緒だと安心する』
ゆっくり、ゆっくり生きてください
私より一秒でも長く生きていてくださいね
心の中で呟きながら
彼の鼓動へ唇をあてる
今、この時に心から感謝しながら
*よろしかったらお願いします*
切ない不倫の恋.☆。:*・° |
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