星に願いを~ 美月より心を込めて

徒然に想いのままに綴ります。不快に感じる方は通り過ぎてくださいませ。

夫婦の会話の隣で

2013-02-25 22:46:14 | 時々おちてる

私の愛車を彼が運転している時に

彼の携帯が鳴った‥

彼の長い人差し指を唇に

『シーッ』と合図してナビが自動受信した

思いがけずに夫婦の会話が

耳に入ってきた‥


「あたし~ごめんね出先へかけて」

『構わないよ今なら、どうしたの?』


優しいお父さんの口調で

私の知らない彼だった‥

彼女は私が隣に居ることを

当然知らないで話し続けている

彼もそんな素振りさえ出さずに

慣れたモノでした(苦笑)

私だけが異空間に取り残される感じが

引き千切れそうな不快感で苦しい

走る車のドアを開けて飛び出したい

そんな衝動に駆られた

五分間の飛び交う景色と言葉に

意識が朦朧として何十分にも感じた

自分のしていることが

改めて恐ろしい事と思えたのです

 

夫婦の固い絆を目の当たりにして

ぼんやりと月を眺めながら

何も感じない振りをした

その場から逃げるように去る私‥

襲いかかる孤独の不安

必ず棄てられる日がくる

彼はそれほど愚かな人間ではないから

その時を迎えても

彼を愛し続けられる魂を

鍛えておこうと

もっともっと強くならなくては

笑顔で「ありがとう」と言えるように

 

遠去かる飛行機を見ながら

「さ・よ・う・な・ら」 

小さく手を振ってみた

これが最後かも知れないと

いつものように感じながら