『天井桟敷の人々』…500円で人生をエンジョイできる映画

2006-12-31 23:22:06 | 映画
ナチス占領下のフランスで、映画人が3年3ヶ月の情熱を注ぎ込んで製作した歴史的名作。

舞台は19世紀のパリ。パントマイム役者の男(この人のパントマイムが天才的!)、魅力的な女芸人(見世物小屋のヌーディスト)、彼を愛する娘らが織り成す人間模様を感動的に描き上げた傑作だ。


あまりにも映画的な映画で、映画の全てがここにある。

この映画『天井桟敷の人々』を観始めたら5分で、世の中の有象無象が50億光年の彼方に吹っ飛んでしまう。


日本で戦時下にこんな映画を作っていたら、即刻、「非国民」ということで逮捕だろうが、そういう状況でもこんな傑作を作ってしまうのが、僕ら人類だと思うと、ちょっとほっとする。



僕らもきっと、『天井桟敷の人々』なんだ。

天井桟敷の人々 / アルレッティ





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全てのアクション映画の原型となった『駅馬車』…500円で人生をエンジョイできる映画

2006-12-31 23:21:17 | 映画
ジョン・フォード監督、ジョン・ウェイン主演の代表作『駅馬車』。
この映画の誕生が娯楽西部劇の歴史を変え、のちに現れた全てのアクション映画の原型となった。
そのスピード感と計算され尽くした人間ドラマの妙。
第1級の娯楽映画になっている。


1885年頃、アリゾナのトントから今のニューメキシコのローズバーグまでの路は、荒野を駅馬車で横切って、たっぷり2日を要した。
大男のくせに臆病な馭者バックのあやつる馬車が、今その旅程へ出発しようとしている。
駅馬車にはそれぞれの事情を抱えた9人の男女の乗客がいる。
アパッチ族の襲撃はどうなるのか?(今なら、カーチェイスだけれどね。)


映画が娯楽の最前線にいたことを納得させる出来栄えとなっている。

『駅馬車』は老若男女を惹きつける全ての要素を持っていて、ストレス発散にもなるよ。


駅馬車






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僕らはいつまで続けるの?『禁じられた遊び』

2006-12-31 23:19:13 | 映画
『禁じられた遊び』のテーマになっているナルシソ・イエペスのギターを聴いたことがあるだろうか?
その曲そのままに、美しくも哀しい珠玉の映画『禁じられた遊び』は子どもたちを通して描いた反戦映画の傑作だ。


一九四○年六月のフランス。
パリは独軍の手におち、田舎道を南へ急ぐ難民の群にもナチの爆撃機は襲いかかって来た。


現実の音以外の音を全く使用せず緊迫感を盛り上げていく冒頭の空襲シーン。
冷徹なまでのリアリズム描写と、幼い二人の無垢な会話や秘密の場所での“禁じられた遊び”の詩情。
対比された映像が巧だ。

ルネ・クレマン監督はラストシーンの絶望的な悲しみを主題曲とともに盛り上げていく。


僕らはいつまで“禁じられた遊び”を続けるのだろう?


禁じられた遊び





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『第三の男』・・・500円で人生をエンジョイできる映画

2006-12-30 22:26:14 | 映画
映画史上に不動の地位を築いたオーソン・ウェルズの最高傑作だ。

親友の事故死に疑惑を持った作家が真相を調査していくうちに、事故現場にいた「第三の男」の存在を知る。
さらに調査を進める中、親友の恋人だった女性を愛し始めた作家の前にその男が姿を現す・・・。

なんともミステリアスでリリカルな映画をよくぞ、作ってくれたもんだ。

常に「影」だけで第三の男を表現する演出方法に、素敵な(お馴染みの)チターの音楽。

『第三の男』は世界を白黒でもこんなに表現できるんだということも示してくれる。(まぁ、当時は白黒しかなかったのだからしょうがないが)

そして、ラストシーンは女性(凛としたアリダ・ヴァリの美しさ!)の強さをなんとも静かに主張している(「風と共に去りぬ」とは対照的だ)。

このラストシーンのために『第三の男』はある。


 第三の男 [CLASSIC MOVIES COLLECTION] / 洋画






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『天井桟敷の人々』・・・500円で人生をエンジョイできる映画

2006-12-30 22:24:25 | 映画
ナチス占領下のフランスで、映画人が3年3ヶ月の情熱を注ぎ込んで製作した歴史的名作。

舞台は19世紀のパリ。パントマイム役者の男(この人のパントマイムが天才的!)、魅力的な女芸人(見世物小屋のヌーディスト)、彼を愛する娘らが織り成す人間模様を感動的に描き上げた傑作だ。


あまりにも映画的な映画で、映画の全てがここにある。

この映画『天井桟敷の人々』を観始めたら5分で、世の中の有象無象が50億光年の彼方に吹っ飛んでしまう。


日本で戦時下にこんな映画を作っていたら、即刻、「非国民」ということで逮捕だろうが、そういう状況でもこんな傑作を作ってしまうのが、僕ら人類だと思うと、ちょっとほっとする。



僕らもきっと、『天井桟敷の人々』なんだ。

天井桟敷の人々 / アルレッティ





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『論文捏造』だ!

2006-12-28 21:04:47 | 読書
科学の殿堂・ベル研究所の、若きカリスマ、ヘンドリック・シェーン。
彼は超電導の分野でノーベル賞に最も近いといわれた。
しかし2002年、論文捏造が発覚。

『サイエンス』『ネイチャー』等の科学誌をはじめ、なぜ彼の不正に気がつかなかったのか? 

欧米での現地取材、当事者のスクープ証言等によって、現代の科学界の構造に迫る。

なお、本書は内外のテレビ番組コンクールでトリプル受賞を果たしたNHK番組を下に書き下ろされたものである。

科学は信じられるが人間は信じられない。



論文捏造







科学入門書だけを紹介するブログ

架空の製薬会社「ホーライ製薬」


あの人だけがなんで出世できるのか

2006-12-24 21:55:05 | 読書
がはははは~~!!いいぞ、この本。

この本を読んで9割以上笑えた人は普通だが、9割以上納得した人は、今すぐ、転職することをお奨めします。



●実践・笑いとばし自由!激辛の出世&サバイバルマニュアル

厳しい企業内競争を強いられる中堅社員にとって『何かをしても、何をしなくても、クビになる可能性はある』(rule3)。

とりわけ、M&Aが進行し欧米の合理主義が日本企業でも当たり前になってくると、才能や成功だけでは出世には覚束ない。

『出世したいなら策士たれ』(rule6)というルールに徹することが大切だ。

そんな様々な会社の遊泳術を、辛めのペーソスとジョークを利かしながら60のルールと格言にまとめあげたのが本書。



●誰しもがそれとなく感じている「組織のカラクリ」をズバリ指摘


『上司は思いつきでものを言う』(橋本治/集英社新書)のタイトルにナットクした人も多いだろう。

しかし、ホンネとタテマエが混在するといわれる日本でも、実はホンネが明確に言い表されることは稀。

その点、生き馬の目を抜く企業社会に精通した国際弁護士である著者は、シビアかつ的確に指摘する。

身内の足の引っ張り合いは『味方の誤射は誤射でない』(格言45)と言い切り、日本でいう「能ある鷹は爪隠す」は『口を閉じるチャンスを逃すな』(格言12)と視点を変える。




●ジョークだけでも十分楽しいけれど妙にあとを引く

もちろん、本書の内容はフィクションである。

「おおげさに脚色」してあるし「登場人物にそっくりな上司がいても、単なる偶然」にすぎない。

大人の読者なら、眉にツバをつけながら読んでも十分に楽しい。

ただし、「本当に優秀な人」なら、洒脱にとどまらないルールや格言が妙にあとを引き、再び本書を開いてみたくなるはず。



あの人だけがなんで出世できるのか





仕事の達人になる方法

極めつけの『ホーライ・ブックセンター』

心地よさの先にある「ホーライ・音楽ショップ」

今年最後にホーライ製薬でお奨めする本は3冊です。

2006-12-23 21:26:34 | 読書
今年最後にホーライ製薬でお奨めする本は3冊です。(どうしても1冊にできなかった。それは、限定された少年、少女、大人たちの状況が、きっと、様々だと思ったから。)

過去に何度も紹介している本です。

まず、1冊目。「ポケット詩集」

この詩集で井上ひさしの「なのだソング」を知った。
この「なのだソング」は、今でも、僕の主題歌とさせて頂いている。
なにしろ……「なのだソング」では、「はちゃめちゃに生きるのだ、どうやらこうやら生きるのだ、いけしゃしゃと生きるのだ」……。
生きていれば、それでいいのだ。


ポケット詩集


ポケット詩集



そして2冊目「ポケット詩集〈2〉」

「われは草なり(高見順)」を読む。
どうして、僕が生きているのか、そんな気配を読む。

「六月(茨木のり子)」を読む。
どうして、戦争が悪なのか、それをしっかりと心に刻む。


ポケット詩集(2)




ポケット詩集〈2〉




最後の3冊目は(もうお察しのとおり)「ポケット詩集〈3〉」

この詩集の例えば最初にある「水の星」(茨木のり子)。
この詩では詩人は僕らの世代を(自分も含めて)「ていたらく」と見ている。(が、諦めているわけではない。)

例えば、詩集最後の「朝のリレー」(谷川俊太郎)。
ここで、平凡な毎日を生きる希望を少しでも見出せる。



ポケット詩集(3)




ポケット詩集〈3〉



  
架空の製薬会社「ホーライ製薬」



今年心に残った読み物(その1)「四日間の奇蹟」

2006-12-19 23:42:01 | 読書
今年を振りかってみると(この年齢になると「振り返る」のが得意になる。何しろ、振り返ることが山ほどある。)、オーケストラでトランペットを吹いていた関係でクラシック音楽が好きになった僕にとって、今年の後半は「当たり」だった。

その当たり年として、最も印象に残った読み物が「四日間の奇蹟」。

行間からピアノの演奏が聞こえてくる小説だ。

そして、前半の山場から後半のラストに向かっての「四日間の奇蹟」は、僕に生きることの切なさと意義を伝えてくれた。


四日間の奇蹟





僕は誰のために生きているのか? もちろん、自分のためなんだけどさ。

でも、少しは誰かのために生きている自分もあってもいいでしょ。


例えば、それはある特定の人ではなく、毎年、この医薬品業界に入ってくる新入社員のために生きている、というのも悪くないでしょ?


まわりがどう思っていようが大切なのは、そういうことを意識しながら生きると決めた自分が大切なのだ。


それが、どんなにセンチリズムな理由だったとしても、そんなことをいちいち説明して回るわけでもなし。

もう、この年齢になるとさほどのことは大抵、気にならなくなるしね。

自分が生きたいように生きる、というとてもシンプルなことなのだ。


と、いうようなことを考えさせた本が「四日間の奇蹟」なのでした。



人生を楽しく、豊かにしてくれる本


戦略評価の方法

2006-12-17 22:29:04 | ビジネススキル
1 マーケットの分析

  ・市場規模の検討

  ・成長性の検討


2 内的環境の分析

  ・人:トップ、強力なリーダー、スタッフがその分野で存在するか?

  ・資金力:戦略に見合った資金力があるか?

  ・技術力:戦略に見合った技術力があるか?

  ・販売力:戦略に見合った販売力があるか?


3 事業の経済性、および企業に対する経済的・技術力・精神的効果

4 事業としてのリスクの大小

5 価値観、好み:多くの人がやってみたい気持ちになるか?


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<解 説>

これから進出する市場のマーケットの調査(いわば外的環境の把握)、事業主体の内的環境の評価をし、経済性、リスク、価値観を含めて総合評価する。



<ポイント>

1)・企業全体への利益貢献度からの評価。雇用吸収能力。 
  ・歴史的展望に裏打ちされた本質的変化を読む。

  目立つものに惑わされない。 


2)技術、販売の両面で未経験ではリスクが大きすぎる。区別化・競争力は十分か、基礎的要素(波及効果)と成り得るか・・・・・・などが、評価の大きな要素となる(シナジー効果)

3)黒字になるまでの年限、資金回収年・・・・・・etc.

5)結局、戦略がどうかということを判定するには「やりたい」「やれそう」という2つの点が、どうかというところをチェックすればよい。


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『お奨めの本』

▼普通のキミでも起業できる!
大前研一のアタッカーズビジネススクール (編集), フォーサイト (編集)


起業するために何をしなければいけないのか?
本書「普通のキミでも起業できる! 」には創業から間もないベンチャー企業に絞って、31人の起業家に学ぶ、起業成功の条件。
起業家養成講座「コアプログラム」のエッセンスが詰め込まれている。


後半の「起業家としての心の持ち様」は参考になり、これは、起業家だけでなく、普通の会社勤めのビジネスパーソンにも役にたつであろう(勇気が湧いてくる。勇気って、必要だよね)。
仕事に行き詰まった時などは何度もこの本を読み返したくなる。


普通のキミでも起業できる!




実は本書「普通のキミでも起業できる! 」の中身は「大前研一式」、あるいは「マッキンゼー式」ともいうべきものになっている。
と言うのも、戦略的コンサルティングファーム・マッキンゼーの出身者(大前研一氏含む)の書籍から、企業に必要な知識・スキルを抜粋した内容になっている。

・バーバラミント氏の『The Pyramid Principle』というライティングスキル

・ピーターズ、ウォーターマンの『エクセレントカンパニー』からは“7S”という戦略分析フレームワーク

・マッキンゼー出身者ではないがジェイムズ・アダムズ氏の『メンタル・ブロックバスター』という単眼思考突破法


どれも有名なので各個人の書物でその内容は知っていたとしても、起業という視点から使うこともできる、と新たな発見のある本だった。

本書の主旨が、「起業家に必要なスキルは少ししかない。やるかやらないか、実行力こそが企業化に必要な要件である」みたいな感じなので、細かい経営スキルについての記述はない。


本当に起業を目指している方も、ちょっと今の自分の仕事に飽きてきた人も、いつか夢をかなえたいと思っている人も、本書「普通のキミでも起業できる! 」から元気をもらっちゃいましょう。


胸がワクワクする、気分が高揚する、ということは日々の生活の疲れと仕事の閉塞感を破ってくれる、大切なファクターだ。




仕事の達人になる方法・仕事の達人への道