セクシープロジェクトで差をつけろ!

2007-02-25 21:38:54 | 読書
★トム・ピーターズのサラリーマン大逆襲作戦3部作★

これからの時代、地位や肩書きに関係なく、個人事業主のつもりで働かなければ生き残れない。

つまらない仕事を、注目されるものすごいプロジェクトに変える50の方法を紹介する。


タイトルから受けるインスピレーションだけでもこの本を買う価値があると思える1冊である。

プロジェクトとは、人から与えられた仕事、つまらない仕事、 平凡な成功を積み重ねること、ではない。

本書でいうプロジェクトとは「すごい」プロジェクト。
(これからの時代、プロジェクトこそが「自分の生きた証」)

 しびれるほどカッコよく、周りの人が身悶えるほど魅力的で、人々の記憶に残るもの。


では、どうすれば「すごいプロジェクト」ができるのか。

まずは自分も「すごいこと」をやってみたいと思うこと。
(それには本書を読んでみればよい!しかも、今すぐに!)

そして、次に、目の前にあるつまらない仕事から「すごいプロジェクト」に変えていくこと。
(そのためのヒント・知恵・刺激が本書には満載である)

トムピーターズならではのリズミカルかつ情熱的な語り口、けったいなユーモアと遊び心、実践あればこその真理、刺激的かつインパクトのあるフレーズ、etc。

あなたを「ウズウズ」させることは間違いない。



読んだことない人はもちろん、読んだことある人も、 今すぐに読んでみることをオススメしたい。

文句なしに☆5つ。



本書の良い点

1.単純明快
だらだらとした文章ではなく簡潔に要点をズバッと書いてくれている。しかもロジカルだから説得力がある。

2.「やってみよう」と思わせる
どんなに素晴らしい提案でも、実行されなければ意味なし。その点、この本の「やってみよう」は、これならできるかも、と思うような素晴らしい提案ばかりだ

3.暗いときでもポジティブになれる
どんなにやりがいを感じている仕事でも、躓いたり批判されたり、ちょっとメゲてしまう時はある。そんな時に読み返すと元気になれる本。直接的な解決策ではなくても、解決につながりそうな「やってみよう」がかならず見つかります。

4.繰り返し読みたいと思わせる



セクシープロジェクトで差をつけろ!



トム・ピーターズのサラリーマン大逆襲作戦〈2〉セクシープロジェクトで差をつけろ!




仕事の達人になる方法

仕事のコツ(上級編)


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架空の製薬会社「ホーライ製薬」

臨床試験、治験を考える「医薬品ができるまで」

僕の治験活性化計画 by ホーライ


ブランド人になれ!

2007-02-25 21:37:40 | 読書
★トム・ピーターズのサラリーマン大逆襲作戦3部作★


レイオフがあたり前になった革命の時代を生き抜くために頼りになるのは自分の腕だけ。

ひとめで違いが分かり、お客さんの期待を裏切らず、人の心を癒す、そんな「ブランド人」になる方法を教える。

The Brand You50というサブタイトル通り、50のブランド人哲学。

1.「自分の人生が帰ってきた」から50.「晴れて自由の身になって、泣くヤツがあるか」までどの章も面白すぎる、笑える、そしてグッと来る。


「自分というなの企業」

「名刺を捨てられないために」

「くだらないことはやめる」

「あなたのステージを、みんなが見ている」

「ブランドは信頼のマーク」

「現場に向かって走れ!」

「権力は必要善」

「売る!」などお気に入りがたくさん。



まあ、あなたも読んでみなさい。

説明するのがまだるっこい。


とてもユニークなビジネス論だ。

当たり前かもしれないが異常かもしれない。

とにかく元気がでて、そこから飛び出したくなることマチガイナシ!



ブランド人になれ!


トム・ピーターズのサラリーマン大逆襲作戦〈1〉ブランド人になれ!



仕事の達人になる方法

仕事のコツ(上級編)


知能販のプロになれ!

2007-02-25 21:36:33 | 読書
★トム・ピーターズのサラリーマン大逆襲作戦3部作★

きらめくプロ集団としてホワイトカラー革命を生き残るために、一流の知能販売会社に学び、「商魂たくましく」知能を売らなければならない。

あなたの職場を世界を揺るがす会社に変える50項目を紹介する。


トム・ピータースのサラリーマン大逆襲作戦3完結編です。

 
もう抱腹絶倒間違いなしのハイテンションな芸術的先端ビジネス指南書。
 
この本も本当に読んで面白い、小さな会社には特に役に立つブランド構築術の実践本です。

 
経理や総務、営業以外の部門でも、○○カンパニーとしてブランド化できる。
 
知能販になれる。

こうして実行して生き残れ!

できなければ価値はない! 
 
仕事も会社も人生も個性もエキサイティングでクレイジーで変人的でなければ。
 
すごい、誰もが驚くような、ビッグプロジェクト=勝ちある仕事はできない。
 
しかも、誰もがすぐにそうやれるさ!と鼓舞する。
 

こんな本はトム・ピーターズにしかかけない。

魅力的なキャラですね。
 
ほんと。

読み物としても最高!



「どうやったらありきたりの仕事を、みんながノリノリになるめちゃくちゃすごい部門に変えていくか」を、会社のバックオフィス(直接利益を生み出さない部門)の業務の観点から描き出した本。

いつものつまらない仕事が、ほんの小さなきっかけで劇的に変化する。

その小さなきっかけとは、「プロ意識」それだけだ、と本書は断言する。


はじめは「何の事?」と思うが読み進むうちに、「こんなかっこいい事自分もしてみたい」と感じる事請け合いだ。

「頭を使う」事の重要性を説いた本はたくさん有るが、それをここまで楽しく、かっこよくやるやり方を教えてくれる本はほとんどない。


正直勉強になる。


知能販のプロになれ!



トム・ピーターズのサラリーマン大逆襲作戦〈3〉知能販のプロになれ!




仕事の達人になる方法

仕事のコツ(上級編)


医薬品業界の『2010年問題』

2007-02-24 22:37:21 | 治験の活性化
アロウ「『団塊の世代』(だんかいのせだい)の皆様が定年退職される『2010年問題』とか『2007年問題』(今年だ!!)という言葉が有りますね。( 昭和22年-24年生まれの団塊の世代は約670万人!!)」

かりん「医薬品業界では、それとは別に『2010年問題』が有ると言われているわ。」

アーリータイムズ「ブロックバスター(年間売り上げ10億ドル以上)と呼ばれる新薬の特許が切れて、代わりにジェネリック医薬品が出てくるんだよね。」

おかめ「新薬の開発は時間がかかるから、2010年以降に承認される新薬はある程度、予想ができるわ。」

通りすがりのお方「2010年まで、あと3年だから( 2007/02/24 現在)、今現在、フェーズ1にある治験薬がぎりぎり承認されるかどうかってところだ。」

りら「この医薬品業界の『2010年問題』は経済的にもダメージが大きいので、一般メディア、たとえばニューズウィークなんかでも特集されていたわよ。」




■ネットで見る医薬品業界の『2010年問題』


R25の医薬品業界の「2010年問題」って知ってる?


リアルコムの製薬企業の臨床開発におけるナレッジマネジメント


未来年表(←これは面白い! by ホーライ)


毎日就職ナビの業界徹底研究

なつきさんのお嬢さん「医療費抑制という観点(と自分が患者になった時の観点)では、薬が安くなるのは助かるけれどね。」

チビ姫「会社によっては今から特許切れを見越して(利益が減少することを見越して)、従業員や研究所の縮小を開始したところもあるから、大変なことなのよ。」

パチョレック池上「製薬会社も営利企業だからね。」



モニ太郎「でも、どうして、今、『2010年問題』なの?」

りんご姫「たとえば、製薬会社がひとつの薬に大きく依存していた(しすぎていた)、という考えもある。」

捨て猫「それにゲノム創薬という言葉が出てきて久しいけれど、新薬の開発が困難になってきた、ということもある。」

べのした「基礎研究が応用技術まで成長するのに時間がかかるしね。」

有馬街道「さらに薬の開発はそもそも時間がかかる。」

バカボン「新薬の開発にお金も時間もかかるという、いつもの問題が結局、『2010年問題』の根源なわけだ。」



小桑院「製薬企業では二つの『2010年問題』ということで大変?」

さくら「もちろん、業界としては一般的にそう言えるけれど、個々の企業になると、それはまた別問題じゃないかしら?」

博多小町「うん。例えばH2ブロッカー、PPI、スタチン系、SSRI・・・・・・それぞれが今までも、まずひとつの製薬会社が新薬を見出し、そのブレークスルーが製薬業界全体に広がったわけよね。」

カルシファー「それは確かにそうだけれど、だから?」

かぐや姫「今までも、ドルショック、石油ショック、それに黒船(ICH-GCP)来襲などの問題を背負いながらも、企業は自分たちの生き残り戦略に『 画期的新薬の開発』を掲げてきている。」

百年の孤独「多分、これからも多くの困難が個々の一企業人から業界全体に渡るまで有るとは思うけれど、希望もこめて、大丈夫だと思いたいね。 」

Atsu-4「それは製薬企業の願いというよりも、人類の健康への願いでもあるわけだ。」

まきろん「その願いをかなえるためには、どうしたらいいのだろう?」

フラワー「他力本願?自力本願?」

デーモン部長「少なくともワシらは他力本願というわけにはいかないな。」



*この物語はフィクションです。






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明日を創るもの

2007-02-24 22:36:13 | 治験の活性化
最近、社内でずっと「薬理のメカニズム基礎研修」をやっていた。

ちなみに、研修で使っている本は以下の本です。


やさしい薬理のメカニズム

この研修をやりながら思ったことは、「決断する力」がいかに大切か、ということだ。

新薬の開発方法は、科学的アプローチが変わっただけで、本質は原始時代と変わらない。

まず、病気の痛みや苦痛から逃れたいという生命の根源的願いがある。

そして、それをかなえるための仮説と検証が繰り返されて(いろんな植物や動物、果ては土くれまで試して)、新薬が誕生する。

なかにはまだ病気の原因がよく分かっていないが、とりあえず、こういう薬が効くらしい、なんていうのもある。



「ゲノム創薬」という名前はスマートだが、ひとりひとりの研究者レベルで考えると、結局は「新薬を作りたい」という夢があり、それができるはずだという「信念(信じる力)」があり、どんな困難が有っても新薬を開発するぞ!という強力な「決断」があるだけだ。


僕がこうしてチンタラとしながらも生きている理由は自分なりの「小さな」夢があり、それは実現できるはずだと自分で信じて、毎日、何かしらを決断しながら行動しているからだ。

大事なことは「夢」を信じて「決断」し「行動」することだ。



有名な話だが「アルツハイマー」の薬を開発した研究者のひとりは自分の母親が「アルツハイマー」になったことから、この病気の治療薬を創るぞ!と決断し、行動した。

その結果として今の薬がある。


毎年、製薬業界に何千人という若者が入ってくるが、そのなかの少なからずのひとが「新薬を世の中に出して、病気で苦しんでいる人を助ける行為に参加したい」と願っているはずだ。


ひとつの夢がひとつの新薬を創る。
その夢はひとりひとりの胸の中にある。
夢を信じて、決断し、行動する。


これまで人類が繰り返してきたこの単純だけど、強力な作業を今日も僕たちは続ける。

たとえその結果、新薬が開発できなかったとしても、それは少なくとも「明日」を作ってくれるはずだ。



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「治験伝道師」について。実はこれまで見逃していた、圧倒的多数の潜在的治験伝道師

2007-02-22 22:09:35 | 治験の活性化
「治験の活性化」に関連する要員をMECEで分類する(その2)


前回の続きです。


(2)治験実施医療機関に関連するひとを考えてみると・・・・


(A)医療機関の長
(B)治験事務局
(C)IRB事務局(治験審査委員会)
(D)IRB委員メンバー
(E)治験薬管理者
(F)検査室

さらに実は治験実施医療機関において、最も多数で最も治験に影響を及ぼすひとたちがいます。

実はこれまで見逃していた、圧倒的多数の潜在的治験伝道師のみなさんです。


それはつまり・・・・

(G)治験に関係しない人たち

・・・・・・です。


治験実施医療機関であっても、その医療機関で最も多数は圧倒的に治験に無関係のひとです。

ただ救いは「無関係のひと」であり「無関心のひと」とは限らないということです。


だったら、これら多数の人たちのご協力を仰がない手はありません。


「なんかね、最近、うちの病院でさ、やたらと治験の関する講習会とか催しものがあるのよね。」なんてことを家族に言ってくれればしめたものです。

それをきいた息子(娘)が、「おお、うちのかぁちゃんが勤めている病院で治験とかいうのをやっているらしいぞ」「あら?そうなのうちのママも言っていたわ。」「で、治験って何?」「ネットで調べてみましょうよ」

・・・・・なんてことになったら、おじさんは泣いて喜んでしまいます。


その息子(娘)の友人がその母に「うちのトーチャン、糖尿病だけどさ、治験に参加しないの?」「なんだね、その治験って?」「クラスメートのホーライが、治験では新しい薬の卵が使われるといっていたぞ。」「ふ~~ん、そうなんかい?」「もうちっと、その話を詳しく聴かせてもらっておいで」

・・・・なんてことになったら、年齢をさば読んで僕はその友人に治験の詳細を教えちゃうね。




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「治験の活性化」に関連する要員をMECEで分類する(その1)

2007-02-22 22:08:13 | 治験の活性化
ビジネス上の問題を解決するときに、まず、問題を把握するために『構造化』することがある。

詳細は以下の本を参照してください。


マッキンゼー式世界最強の問題解決テクニック




構造化するためにまず治験に関わる要員を列挙する。
この時にMECE(*)で考えると良い。

「治験に関わる人間」という切り口で考えると・・・

(1)治験依頼者

(2)治験実施医療機関

(3)治験責任・分担医師

(4)創薬ボランティア

(5)行政

まず大雑把に分類すると以上のようになる。
もっと細かく分類する場合は、例えば(1)治験依頼者の中を分類する。


(1)治験依頼者

(A)モニター
(B)QC:品質管理部門
(C)QA:品質保証部門(監査部門)
(D)管理部門:文書保管や治験薬保管、教育担当などの部門

あるいはこんな切り口もある。


(1)治験依頼者

(A)国内製薬会社
(B)外資系製薬会社
(C)ベンチャー企業
(D)CRO


同様に(2)治験実施医療機関

(A)医療機関の長
(B)治験事務局
(C)IRB事務局(治験審査委員会)
(D)IRB委員メンバー
(E)治験薬管理者
(F)検査室

こうして治験に関係する部門、ひとをあぶりだしたら、この人たちが抱えている問題を考える。
特に治験の活性化を妨げる要因ということで考える。


(1)治験依頼者

(A)モニター
・書類作成が多すぎて本来のモニタリング業務ができない⇒治験が遅くなる。


(B)QC:品質管理部門
・GCP上のグレーな問題が多く、書類の最終チェックまでに時間がかかる⇒治験が遅くなる。


(C)QA:品質保証部門(監査部門)
・QC部門と同様にGCP上のグレーな問題が多く、監査結果を出すのに時間がかかる⇒治験が遅くなる。


(D)管理部門:文書保管や治験薬保管、教育担当などの部門
・必須文書が多すぎて、保管・管理に手間取る。保管場所がすぐに無くなる。

等など。

たとえば皆さんがモニターなら、モニターに関連する業務で「治験の活性化」を妨げる理由(例えば治験が遅くなる理由等)を列挙してみましょう。


問題を列挙したら、今度はそれに対する解決策を考えます。

この時に大切なのが、これは当局の問題だから解決できない、とか、現行のGCPで要求しているから解決できない、と考えないことです。
そして、一つの問題に対してできるだけ多くの解決策を考えます。

すると、どんな問題でも必ず、自分たちに関連する解決策がでてくるものです。

それがでてきたら、さっさと実行しましょう!



(*)MECE:MECEとはモレなくダブりがないという意味の英語(Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive)

Mutually お互いに
Exclusive 排他的で
Collectively 集めると
Exhaustive 全てを尽くす







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今、日本で実施されている治験の数は?

2007-02-20 06:50:06 | 治験の活性化
先日、テレビの中で北野武が「阪神・淡路大震災は死者が6000人以上でた地震と言われるが、そうではなく一人が死んだ地震が6000回以上起こったと考えると別の思いが出る」と言っていた。

確かにあの阪神・淡路大震災で亡くなられたひとから見れば、「6000人以上が死んだ」とひとくくりにされたくないだろう。

ひとりの人間の人生はひとつである。

その貴重な人生がひとつでも無くなれば終わりだ。

そんな災害が6000回以上発生した、と考える。


たとえば亡くなられたひと本人でなかったとしても、家族や友人がひとりでもあの阪神・淡路大震災で亡くなられたひとにしてみれが、衝撃的なことだろう。

もちろん「6000人以上が死んだ阪神・淡路大震災」という言い方でも、僕たちには衝撃的であり、今後の震災に対する被害を少しでも少なくしたいと思う。


でも、北野武の見方もそれはそれで僕たちに強烈なものを呼び起こす。

そこで、パクリが好きな僕はすぐに「治験」で、こういう見方をするとどうなるかを考える。

つまり、今、日本で実施されている治験の数はいくつだろう? と考える。

多分、100人以上を目標症例数にしている治験は30個以上あるだろう。

それだけでも、上の見方で言うと3000人以上が治験に参加しているのだから、3000個以上の治験が存在するわけだ。

その中に例えば僕の母も去年の夏の頃には入っていた。

それは間違いなく、僕にとっては実の母が参加しているひとつの治験だった。


3000個の治験ではそれぞれに有害事象やひょっとしたら重篤な副作用が発生しているかもしれない。
(事実、僕の母は強度の倦怠感が原因で、その治験を途中で自ら辞めた。)

そんな痛みや苦労を僕たちは簡単に考えすぎてはいないだろうか?



今、治験の活性化5ヵ年計画の案が練られている。

そうなると、これからますます多くの方が創薬ボランティアとして痛みや苦労を背負うことになる。

もちろん、その治験薬のおかげで病気の苦しみから少しでも救われるひともいるだろう。

そんなひとり一人の人生に想いを馳せながら僕たちは暮らしているだろうか?

「目標症例数、600人!! 目標とする治験の終了日は2009年12月!」って、ひとくくりにしていないだろうか?

こんなことを考えながらでは治験なんてできないと誰かは言うかもしれない。(そして、それはそうかもしれないが。)




でも、僕の耳にはまだ去年の夏、電話の向こうで辛そうに症状を言っていた母の言葉が残っている。

これからも僕はずっと、こんなことを考えながら、暮らしていくつもりだ。

これは誰かに強制されるものでも、強制するものでもない。

好き嫌いの問題なのかもしれない。



今、たった今も、この瞬間に日本では3000個以上の治験が行われている。




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▼治験がIRB(治験審査委員会)で却下されたら?

2007-02-17 21:14:41 | 治験の活性化
るみ子の酒「病院のIRBで治験って審議されるけれどさ、審議した結果、却下されることもあるの?」

オチケン「もちろん有るよ。」

十条「どんな場合だろう?」

JOYママ「倫理的でないとか、創薬ボランティアへの苦痛が多すぎるとか、治験の意義が見られないとか。」


ぷか「それで、その治験は他の病院では実施されていることもあるんでしょ?」

カッコ亀井「そうだね。極端な話、倫理的でないと判断した病院のすぐ隣の病院で、その治験を実施していることもありえる。」



MT「誰が、倫理的でないと判断するの?」

ぽちりん「もちろん、その病院のIRBの委員の人たちよ。」

BECK「そうなると、そのIRB委員の人たちの人生観とか倫理観に左右されるわけ?」

ハレ~「そのとおり。」

ヨネヤマ「だから、AというIRBでは倫理的にギリギリだと判断しても、BというIRBでは倫理的でないと判断されることもある。」

ちゃちゃ「それで、治験依頼者は納得する?」

黒丸「異議申し立てができる病院も有るけれど、そこまでしてその病院でやるかどうか・・・・・・・。」

フロリス「創薬ボランティアの立場で考えると、隣の病院では倫理的に問題があると言っている治験をこっちの病院でやっていて、そんな治験をやっていいの?と思わない?」

さら「そう思うかもしれないけれど、実際にはそういう情報は創薬ボランティアに届かない、という問題もあるわね。」

かずさ2「あとは、治験の説明を聞いて、創薬ボランティア自身が判断するしかない。」

みっちーK「IRBの責任は重いわね。」

ピース「IRBの他に倫理委員会を別に設置している病院もあるよ。」

フクちゃん「最近は特にゲノム研究とか遺伝子解析について倫理委員会で審議する病院が多いわ。」(ヒトゲノム・遺伝子解析に関する倫理審査委員会登録一覧




てぃん「治験依頼者が自らIRBへの申請を取り下げることもあるのかしら?」

澤田「そういう場合もある。」

かき氷「たとえばここに『富山大学附属病院 医薬品受託研究審査委員会』のホームページがあるけれど、審査事例が載っている。」

のの「確かに、ここには依頼者が自ら申請を取り下げた事例があるわね。」

トモチカ「病院のIRBから条件が出され、それが理由かどうかは定かではないけれど、申請を取り下げていることが多いね。」




ken2「倫理的な問題を中央IRBで審議し、個別の病院特有の事柄をそれぞれの病院のIRBで審議する、という方法もある。」

吉野川 みなみ「でも、それだと倫理的に駄目だとひとつのIRBで判断されたら、日本では治験ができないということにもなる可能性があるんじゃない?」

さりさり「時代が変われば倫理的に問題無いということもありえるし。」

ZOO(ズー)「国や宗教観という問題もある。」

ペイン「僕らの時代で、しかもこの日本で、これがベストと思える(事実でとないとしても)、そういう制度が今のIRBだから。」



アブラハム「もし、自分の家族がその病気、というIRB委員の人がいたら、それってどうなの?」

薬作り職人「あるいは、ある疾患の患者の会代表っていう人がIRB委員だとか。」

おきょう「公平な、中立的な判断が、それでできるか?という問題ね。」

へい太郎「でも、どんな人がいても人間である限り、中立で公平な判断なんて難しくない?」

ゆ「もちろん。だからなるべく不公平にならないように当該治験の関係者がIRBで審議・採決に参加しないようGCPで決められている。」

あんころ「結局、誰かがどこかで倫理的かどうかを判断せざるを得ないわけよ。」

Binobin「IRBの委員や倫理委員会の委員って難しいな。」



ゆうこ「治験の審査と裁判は全然、違うけれど、何かを判断する立場って、それは難しいわ。」

ムーミン「こんど日本でも裁判員制度が始まるから、いつあなたがそんな立場になるか分からないわよ。」



裁判員制度(さいばんいんせいど)

重大な刑事事件の裁判において、一般市民から選ばれた裁判員が裁判官とともに審理に参加し(原則として裁判官3人と裁判員6人の合議制)、被告人の有罪・無罪や量刑などを決める制度。

裁判員は、20歳以上の有権者のなかから「くじ」で選ばれる。

有権者であれば裁判員に選ばれる可能性があり、選ばれたとき、辞退できるのは特別な事情がある場合に限られる。

陪審員が裁判官から独立して有罪・無罪の評決をするアメリカの陪審制とは異なり、日本の裁判員制度では、裁判員と職業裁判官が一体となって審理にあたる。
このような制度は、ドイツやフランスで採用されている参審制に近い。

2004年に成立した「裁判員の参加する刑事裁判に関する法律」で、09年までに裁判員制度を導入すると定めている。


「参考になるサイト・・・法務省のあなたも栽培員



デーモン部長「とりあえず、わしはコーヒーの豆の判断でも。。。。」






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社内の治験活性化を考える

2007-02-17 21:13:58 | 治験の活性化
ヨ-イチ 「シャチョーがさ、社内の治験活性化を考えて欲しいってさ。」

まひな「う~~ん、どういう意味かしら? 社内での治験活性化って。」

トトロ「じゃ、まず活性化の定義をしていこう。」

ゆーり「国内の話なら、まず治験届の数が増えるとか、日本オリジンの新薬なら必ず国内で最初の開発を始めるとか、じゃない?」

みかん「それとドラッグ・ラッグの解消のために、海外で標準治療薬として使われている薬の開発を日本でもすぐにやるとか。」


港野陽子「定量的なことで言うならCRCの数を増やす、モニターの数を増やす、治験実施が可能な病院を増やす。」

パピヨン750「治験期間(創薬ボランティアの登録期間)を今の半分に短縮する。」

ぼつ「治験中の話だけでなく、申請後のことも含めるならば審議時間を半分に短縮する。」

のん「それでいて、今よりも治験の質が向上し、安全性を確保し、さらに『本来なら効くはずの薬』がきちんと評価できる治験を行う。」

薬師寺「まぁ、そんなところかしらね。じゃ、これらを社内の問題として考えると、どなるのかな? 風邪予防、ヨーシ!」



ヨコタテ「当社で開発した薬は海外で治験を先発するのではなく、まずは日本で先行させる。あるいは海外と同時開発」

織姫「そうなると、海外で治験を先行した時に比べて、市場への上梓が2年近く遅れる可能性があるわ。これをカバーしないといけないわね。」

みたらし大福「どこでその差が出るんだろう?」

なつき「まずは圧倒的に創薬ボランティアの募集が遅い。」

やまちゃん「それを改善するには? どうしたら早めることができるかしら?」

ゆみぴー「対象疾患の患者パネルを持っている病院に集中してやるのが一番、効率がいいわね。」

やなか爺「じゃ、当社の場合、これからフェーズ2に進むことが決まり次第、その疾患領域の患者パネルを持っている病院を調査することにしよう。」

翡翠「もし、そういう患者パネルを持っている病院が全く無い、あるいは不足しているなら、新たに患者パネルを作ってくれそうな病院を探す必要もあるわね。」



ひで「社内のイントラネットにも、当社が今まで治験を依頼した医療機関のデータベースを設置したほうがいいな。」

くも「そうだね。どの病院がCRCを確保しているかとか、目標症例数の何%を達成したか・・・など等の情報を入れておきましょう。」

ピクミン「治験を開始する前に必ず『治験届』を当局に提出していて、そこには全国のどの病院のどの医師に治験を依頼するかの一覧表があるから、それを使わない手はないわね。」

ドンドン「うむ。その情報を当社のホームページも載せよう。もちろん事前に医療機関の承諾は必要だけど。」

秘密研究員「そういう情報が公開されていたら患者さんも自分でどこの近い病院が自分の疾患の治験をやっているかを探せて便利だ。」

メタルナイト「患者にも治験に参加するかどうかの選択権はあるし、自分の治療について最先端の治療を受ける権利がある。」

よっきゅん「もっと、そういう情報がオープンになればいいけれど。」

ブライアン成田「日本の患者さんのひとり一人は国内においてもドラッグ・ラグがあるわけだ。治験の情報を教えてもらえる患者と教えてもらえさえしない患者とね。格差がある。」

ふじおねえ「治験や臨床試験の情報としては今、大きいのは次の3つのサイトよ。」




・「開発中の新薬」(http://www.okusuri.org/chikeninfo/html/shinyaku.htm):製薬協のサイト内にある。

・「臨床試験情報」(http://www.clinicaltrials.jp/user/cte_main.jsp):(財)日本医薬情報センターが提供している

・「臨床試験ポータルサイト」(http://clinicaltrials-dev.ifpma.org/):国際製薬団体連合会(IFPMA)が運営している





震電「でも、この3つのサイトでも、どこの病院で治験や臨床試験をやっているか肝心な情報が調べられない。」

kaizer11「だから、患者同士がインターネットでそういう情報を交換し合っているわけだ。」

プリンセス・オーロラ「日本は医療情報の発展途上国だと思うわざるを得ないわね。」



しまうま「話しをもとに戻して、治験の活性化の(ここでの)定義の『審議時間を半分に短縮する』はどうしたらいいと思う?」

デーさん「単純な話しが、総合機構のひとを増やす。」

ルーシー「でも、それでは他力本願だから、自分たちでもできる『審議時間を半分に短縮する』方法を考えましょう。」

ルパン三世「逆にどうなったら、審議時間が長くなる?」

こさめ「疑義事項が多いとき。その答えに窮するとき。治験をやり直したり、さらなる情報を求めて追加の試験をやらざるを得ないとき。」

スナフキン「て、ことは、きっちりとしたデータで品質の高い申請資料なら、審議もスムーズに行くね。」

くりこ「我々が審議時間を左右できるとしたら、その点だわ。」

大黒「日頃のモニタリングによって、製造販売承認申請後の時間も左右されるということ。」

社長秘書「そういうことよね。ネ!シャチョー!」(はい、そう思います。深く同意します。 by ホーライ)




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