『治験届』さえ、公開してくれたらいいのに

2007-03-05 21:31:26 | 治験の活性化
ところで、治験に参加したいと思っている患者さんがいたら、どうしたらいいと思う?

自分が参加したい治験薬の治験をどこの病院でやっているかが分からないのが、今の日本だから、その治験をやっている製薬会社なり、治験依頼者に聞くしかない。

でも、治験依頼者がむやみに患者さんに治験を勧めてはいけない、という雰囲気が日本にあるので、どこの製薬会社でも、教えてくれるかどうは不明だ。


そこで、何度も何度も繰り返すけれど・・・・・・

治験をやるには、基本的に総合機構に「治験届」を出す。

その治験届には、治験を行う医療機関から、治験責任医師の名前まで一覧表をつけて出す。

だから、その気になれば、その一覧表を公開してくれると話が早い。

今のところ、その気配は無いが、いつか、そうなる日を願っています。




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あなたも治験のプロジェクトリーダー

2007-03-05 07:01:35 | 治験
ヨ-イチ「今日は、みなさんがプロジェクトリーダーになって、模擬的に治験の推進計画を立ててもらう研修です。」

まひな「模擬的にって言っても、そもそもこの会社がバーチャルだけどね。」(そのとおり! by ホーライ)


トトロ「今回の模擬プロジェクトは片頭痛が対象となります。」

ゆーり「治験薬はトリプタン系で点鼻液、治験薬コード番号『HORAI-22noTANE』です。これまでの薬剤よりも、即効性があり、悪心、嘔吐、倦怠感、めまい、眠気などの副作用が軽減されているという設定です。」(この物語はフィクションです。)

みかん「みなさんに検討してもらうのは、フェーズ3で対照薬は市販されているXXX。ダブルブラインド試験よ。」

港野陽子「その他の詳細は別紙(下記)を参照してください。」

デーモン部長「おいおい、ちょっと聞きたいんだけどさ、『マイクロドーズ』って何?」

キャサリン立川「それはあとでね。」



『HORAI-22noTANE』の治験デザイン

・ダブルブラインドランダム試験

・Phase-III

・目標症例数:治験薬で200例。対照薬で200例。合計400例

・施設数:40施設

・治験期間:2007年9月~2008年3月

・申請予定:2008年9月

・モニター数:8人




パピヨン750「まず、おおまかな計画を立てましょう。」

ぼつ「治験の開始から逆算してみよう。最初の創薬ボランティアが治験に登録されるFPI(First Patient In)が9月ということは施設との契約は8月、IRBは少なくとも7月に審議結果が出る。」

のん「となると、IRBへの申請が6月。」

薬師寺「うむ。治験責任医師とのプロトコルの合意が5月。」

ヨコタテ「施設の調査、選定は4月までには終了だね。」

織姫「すると、調査の開始は3月からだから、もう速攻で始めないといけなわいね。」

みたらし大福「モニターが8人だから、ひとりあたり5施設か。まぁまぁの数だ。」

なつき「そうね、多分、これでいけるわね。」

やまちゃん「ちなみに治験届は契約の2週間前に提出だから、まぁ、7月中に提出しておけばいいわね。」

デーモン部長「あのさ、ちょっと聞きたいんだけどさ、『マイクロドーズ』って何?」

キャサリン立川「それはあとでね。」




ゆみぴー「じゃ、今度は終わりのほうを決めていきましょう。」

やなか爺「2008年の3月に最後の創薬ボランティアの最終検査が終了するLPO(Last Patient Out)で、その6ヵ月後(2008年9月)には申請というのは、ちょっと厳しいかも。」

翡翠「ここは、きっちりと計画を練っておきましょう。」

ひで「9月に申請ということは6月、遅くとも7月にはフェーズIIIの治験の総括報告書(FSR)が終了しているってこと。」


くも「6月にFSRを書き終えるためには・・・解析報告書が5月。」

ピクミン「キーオープンが4月、データ固定が3月。」

ドンドン「え!? LPO、即、データ固定?!」

秘密研究員「それはいくらなんでも無理だ。」



メタルナイト「じゃ、今度はLPOから考えていきましょう。」

よっきゅん「LPOが3月・・・SDVの終了は4月として、症例検討会を5月、データ固定を6月。解析をやってFSRが7月にはできあがる。」

ブライアン成田「ざっくりとでは、こんなものかな。」



ふじおねえ「もう少し具体的な日数は、あとでつめるということで、次に症例の登録予定を考えてみましょう。」

震電「400例を7ヶ月だから、1ヶ月平均で・・・・・・・57例。って、大変じゃない? あ、施設数は40だから1施設あたりに直すと2例弱か。いけるかな。」

kaizer11「まぁ、そうそう計算通りにいかないのが世の常だから、これはあとで詳細に検討しましょう。」

プリンセス・オーロラ「じゃ、ここまでのことを以下にまとめたので、見ておいて。」

デーモン部長「え~~~っと、ちょっと聞きたいんだけどさ、『マイクロドーズ』って何?」

キャサリン立川「それはあとでね。」




施設の調査・選定の開始・・・2007年3月

施設の調査・選定の終了・・・2007年4月

施設IRBへの申請・・・・・2007年6月

治験届・・・・・・・・・・・2007年7月

施設との契約・・・・・・・・2007年8月

FPI・・・・・・・・・・・2007年9月

登録ペース・・・・・・・・・1.4人/月/施設

LPO・・・・・・・・・・・2008年3月

SDV終了・・・・・・・・・2008年4月

症例検討会・・・・・・・・・2008年5月

データ固定・・・・・・・・・2008年6月

FSR作成終了・・・・・・・2008年7月

申請・・・・・・・・・・・・2008年9月





しまうま「次回は、さらに詳細を検討しましょう。特に他部門との関係を含めてね。」

デーさん「そりゃそうだ。臨床開発部門だけでは、治験は進まない。」


ルーシー「ところで、最近、耳にする『マイクロドーズ』って何?」

ルパン三世「それはね、これを読むといいよ。」
    ↓
マイクロドーズ臨床試験理論と実戦



社内評論家を育成しているのは誰か?

2007-03-05 07:00:57 | 治験の活性化
会議や研修などで『批判だけ』発言する人がいる。

発言だけで行動が伴っていない人もいる。


このような評論家、批評家ばかりの会社になると、衰退が始まる。

ところで、社内評論家、社内批評家を育てている人が、実は社内にいる。

それは、社内評論家、社内批評家としての先輩たちである。



この緒先輩方が会議や研修で『批判だけ』の発言をしていると、それを見て若い人たちが育つ。

何しろ、社会に出て初めて見る企業人が、そのような発言を繰り返すので、素直でまっさらな若い人たちの脳に見事に刷り込まれていく。

こうして社内評論(だけ)精神、批評(だけ)精神が世代を超えて引き継がれていく。



では、これをどう阻止するか? どう断ち切るか?



社内評論家、社内批評家の発言以上に、建設的な意見を言うように努力するしかない。

そのうち、批判だけ、評論だけの発言は恥ずかしい、と思うような空気が醸しだされてくるのを待つ。

あるいは、正しい会議方法の研修を積極的にやって、若い人から、どんどん意識を変えるようにする。



社内評論家が多い会社はありませんか?




『他者(特に上司への)依存症』を断つ!


次に『他者(特に上司への)依存症』が多い会社も有る。


例えば「どうしてうちの社員はみんな、上司を頼るんだろう?」という言葉を聴くことがある。

それは「そういうふうに育てたからなんです」と答えたい。


仕事を部下に依頼しておきながら、すぐにちょっかいを出してくる上司がいたり、できあがった報告書は必ず直しを入れないと気がすまない上司がいたりすると、往々にしてこうなる。

この手の会社では、権限の委譲が進んでおらず、部長クラスがいないと何も決まらない。

だから、必然的に仕事のスピードが遅かったり、社会の変化に対応できなかったりする。


仕事や権限をいったん、委譲したら、小さなミスは目をつぶることだ。

誰だって(僕だって、その上司だって)、最初は初心者で多くのミスをしてきた。

些細なミスを訂正するほうが大切なのか、部下が判断力と決断力を自力で養ってくれるのが大切なのか。

それは言うまでもないだろう。




上記の2つの場合を見ても分かるが、社員は上司の「言うとおり」には育たず、上司が「やっている」とおりに育つのだ。(これは子どもにも当てはまる。「親が言うとおり」には育たず、「親がやっている」とおりに育つ。)



治験の活性化を望むのならば、まずは、自分の頭の活性化が先だったりする。

いちいち「お上」に頼らなくても、自助努力でなんとかできるようにしないと、アジアの諸国からもどんどん置いていかれるよ。



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