歴史のなかの科学コミュニケーション

2006-07-26 22:25:47 | 読書
珍しい本だ。

本書の物語の主役は、科学者や技術者(すなわち、新しい知識の発見者や新しい技法の考案者)ではなく、そうした科学者や技術者の間での知識の伝達・伝播を支援してきた人々である。

つまり、学会の創立や運営、出版、便覧や辞書等の編纂、書誌作成、編集、翻訳といったことにたずさわる人々、図書館員および情報学研究者、科学における用語法・命名法・分類に関与した人々を中心に取り上げる。

なお、その中には、科学的発見や技術の発明において貢献した者も含まれるが、本書では、コミュニケーション過程に関する功績に焦点を当てる。

こういう本って、絶対に日本からは生まれないと思う。

何故なら、情報と水と安全はタダだと思っている民族だから。

まったく稀有な本だ。


歴史のなかの科学コミュニケーション

歴史のなかの科学コミュニケーション

最大の戦略は正直であること

2006-07-26 22:11:04 | 読書
「他人を信頼する社会」と「他人を信用しない社会」のどちらが住んでいる人に有利な結果を生み出すと思う?

そして、どちらの社会を日本人は望んでいるのだろうか?

あるいは、どちらを目指すべきなのだろうか?


安心社会から信頼社会へ

この(↑)本は糸井重里が言うように「いずれ来る社会の大きなヒント」が書かれている。

よく知られたゲーム理論とも通じるのだが、本書ではよりリアルな調査結果を紹介しつつ、日本人はどちらを目指すべきかを考察している。


僕は根暗なので、せめて「他人を信頼する社会」が有利な(有形無形の)結果を住民に与えてくるといいな、とぼんやり思っています。