一番幸せな場所

あなたにはわたしよりも健康で家庭的な女性がいるでしょう。

そんな悲しいことを言われたら。
彼もきっと悲しむでしょう。
あなたの回りにいるたくさんのひとの、一番遠くから、そっとあなたを思うわたしでも、こんなに悲しくなるのだから。

あなたはあなたで。
他の誰でもない、彼にとって唯一のあなたなのだから。
大事なのは、あなたがあなたであることだと思うの。
心の奥にきらきらしたものをたくさん持っている、あなたは、たったひとりしかいない。



わたしの話。
健康はかろうじて。人の役に立てるほど、強くもない。
家庭的かと言われたら、気持ち分だけで、自慢できるほどのおいしい料理は作れない。
悪妻か、と言われたら、そうかもしれないと答えるでしょう。
わたしなんか、って思うことだってしょっちゅうある。
それでも。
わたしはわたし。
わたしにしかできないことがあるから、わたしは決して身をひいたりはしない。
今のこの場所が、今のわたしにとって一番幸せな場所だから、ここから決して身をひいたりはしない。
すべての人にずうずうしいと思われるかもしれない。
でも、わたしはわたし自身の幸せを一番に守る。
そうすることが、周りの人にも幸せをあげられることだと思うから。
きっと、きっと。
わがままかもしれないけれど。
それでも。

欠点なんか、誰にでもある。
でも、大事なことは、そんなところには、ない。
わたしなら、大好きなひとの欠点なんか、笑って吹き飛ばしてあげるよ。