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Sweet*Studio

あなたと過ごす、この瞬間は忘れない。

季節外れの夜明け

2009-11-29 | 2009年
ここを復活するともりはなかったのですが、ここでしか書けないこともあり、書いた方が自分のためにいいかなと思うようになり、復活してみようかなと思います。
内容は大変に個人的な話です。
あんまり久しぶりなので、文章が思うように書けないなぁ。

まずは、この一年を整理。


自分でも久しぶりに1月の記事を読み返しました。
去年の年末からものすごく大変で、思考停止に陥る中、どうしようもなくて書いた記事でした。
そのまま、しっかり本当に停止していました。


去年のクリスマスの頃、父からガンという病らしいという電話があり、検査のために急いで実家に帰りました。
結果は、やはり楽観できるものではなく、その後もしばらく検査が続き、化学療法が今も続いています。

そんな中、わたし自身も小さな病気が見つかりました。
あんまりやる気が起きず、万一にも父と同じ病気でもあったら早めに検査しなくちゃと思ったところ、別の原因が見つかったのでした。
ああ。数年も前から、やたら眠たくて寝ても満足感のないかんじ、「やまい」だったのでした。
まぁ、これはたいしたことがなくて、春から薬を飲み続けて、だいぶ良くなってきました。
やはりなかなかうまくバランスは取れないけれども、この治療のせいか、他のもろもろについての気持ちのせいか、元気は出て来たので、あまり「わたしは病気だ」ととらわれないことにしました。


大きなことは、そのふたつ。
だけれども、こんな時にはいろんなことが重なるもので、身も心もとてもついていけなかったのです。
仕事は最小限に抑え、創造的なことは全くお休みし、ひたすら横になってました。


いろんな状況が悪い方に動く流れも、ひとまず止まったようで、ほっと一息つけたら、元気が湧いてきました。
そう。本当に身体の中から湧いて来るかんじ。

ただ、ずっと休んでたので、体中の筋肉が落ちてしまったみたいです。
ぼちぼち復活するさ~。

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袋小路

2009-01-20 | 2009年
そこは、アキバと呼ばれる街とよく似た雰囲気を持った「通り」だった。
駅前の広場のようでもあり、交差点が目の前にあり、信号待ちをしているのか、単にたむろしているのか、人が溢れていた。
わたしはその中にとけ込むように、やはり横断歩道を歩いて行くつもりなのか、それともずっとこの広場のような歩道のような空間に、周囲の人々と漂っていたいのか、わからないけど、そこに、いた。
なんとなく、周囲の人々と共感しているようで、それは心地よく、ずっとそうしていたいような気持ちで、いた。
ところが、突然、空気が変わる。
一角にいた数人が、持ってはいけない「くすり」を持っていたようで、つかまったのだ。
そして、その動揺はあっと言う間に広がり、動揺は空間にいる、すべての人のものとなった。
あっちも、向こうも、行き止まり。警官隊に塞がれてしまった。
残るひとつの方向、わたしが元来たほうへ、仕方なく、そっと足を向けた。
誰にも気づかれませんように...。


角を曲がると、そこは細い路地のようになっている。
そこに、クラスメイトが二人、いた。
一人は、明るくかわいく、だけど少し強引なところのある彼女だ。
もう一人は、その彼女の「しもべ」のような存在。いざとなれば、彼女の手足となって動くのだ。
すれ違うのは、かなりきつい。彼女に気づかれないように、などはとても無理。
彼女の身体に触れずに行くことすら難しい。
近づいてみると、彼女は、ある友人を待っているらしい。ところがなかなか来なくていらいらしている。その友人が来たら締め上げてやろう、などと考えているらしいことが、彼女の甘い声の調子の中に潜んでいる。
どう無理をしてでも、ここはくぐり抜けなくてはならない。なるべく刺激しないようにしよう。
媚びるような笑顔を浮かべて、わたしは彼女の前を通り過ぎた。
と、ふと、彼女は私の存在に意識を向けた。
ああ。友人へのいらだちを間違っても、わたしに向けることがありませんように。。。
・・・しかし、そのせつない祈りは叶わず、彼女はわたしに刃を向けることにした。
いやあ!わたしが何をしたというの?
彼女はのどかな甘い声で、わたしに話しかける。
わたしは、気づかぬ振りをしながら、目の前のはしごを登る。
ここを乗り切れば、助かる。走って逃げる事が出来る。
なのに。あと一歩、なのに。

彼女は、容赦ない。
わたしの片足を掴んだ。
いやぁあ!
わたしは手にしていたペンケースを彼女の頭に振りかざす。
弱い音がして、彼女は、そのペンケースからシャープペンシルを取り出して、手にした。
彼女が、そのシャープペンシルのペン先をわたしのふくらはぎに突き立てようとする。刺されたら、このはしごから落ちて、すべてはおしまいかもしれない。
いやぁああ!
わたしは、ひじの下あたりにある彼女の顔をめがけて・・・・・





あまりの怖さに、目が覚めた。
汗だくになっている。

そうだ。これは、父の思いかもしれない。
病魔というたちの悪いものに捕まって、袋小路に入ってしまった、父だ。

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