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佐伯祐三展を観て ・光について

ネットで調べると「いつもより混んでる」とあったが、思い切って行ってみた。

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佐伯祐三~自画像としての風景画

東京ステーションギャラリー

2023年4月2日まで

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着いたのは13時頃。チケット買うのは並んでなかった。「意外と空いてるのかも」と思って3階展示室に入ると・・・やっぱり混んでた。

混んでる場合はいつも私は、最初の展示をほぼスッ飛ばす。ヒトはなぜあんなに真剣に最初の解説の読むのだろう?

だから最初が一番混む。

 

3階は、さっと見て、早々に2階へ。メインのパリの風景画。

はっきり言って、よかった。(あくまで個人の感想です)

 

自分の絵のスタイルに悩んでいた佐伯が見出したパリの壁。

街歩きが好き・・特に建物好きな人ならきっと、ときめく建物やお店などに出会った時のワクワク感を思い出すのではないかと思う。

佐伯祐三も、同じようにワクワクして夢中に記録する事に没頭したのではないだろうか・・

佐伯の絵は全般的に「暗い」。描き方も荒いから「汚らしい」と感じる人もいるかもしれない。

そもそも下町の風景だから余計にそうなのかも。

でも、いろいろ見ているうちに気が着いた。絵の中の壁のどこかに必ず日が当たっていたり明るくなっている。

暗く薄汚い街を描いていたのかもしれないが、そこには人々の生々しい「生」があるはず。

そこに暮らす人達は、もしかしたら悲しみや苦しさばかりだったかもしれないけれど、でも力強く生きていて、そんな力を、ポスターが何重にも貼り重ねられた壁が表していたのではないだろうか。

薄暗い絵は、絶望ではなくて、生きる強さを表していたのでは。

街や壁の絵の中に部分的にある「明るい壁」は、強さや希望を感じていたからではないのか。

推測というより私は、そう確信した。見ていてますます楽しくなった。

東京ステーションギャラリーは、展示室の壁が、東京駅建築当時のレンガの壁のままの部分がある。

亡くなる晩年、壁を書き続けた佐伯祐三の展覧会をするのには、うってつけの会場だと思った。

 

 

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