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震度6強

TVで震度6強の地震が起きたと速報が入る。。

震度6強・・これ、けっこうまずいよな。ずいんぶん潰れてしまったんじゃないか・・・そんなふう瞬間的に思った。

時間が経ち、ずいぶん被害があった状況がわかってくる。映像ではいくつかの建物がつぶれていた。。

それは、古い家ばかり。
輪島・・漆で有名な地。つぶれた家や損傷が大きかったのは、そんな仕事をされている方の家が多かったのではないだろうか。。
まずは人命第一だが、輪島塗りなどの伝統技術やその職人達の被害が大きいのでは、と気になる。

商家的な古い家は、間口一杯が開口になっている。そして瓦屋根。しかも土を瓦の下に使っている。トップヘビーで足元弱く。。
だから、震度6強はまずい。。

なにもなければ美しい街並を作っている家々は、地震には弱いものが多い。間口に一ケ所でも耐震壁があったなら・・・瓦を土を使わない乾式に変えていたなら・・・もうちょっとちがったかもしれない。。

でも、衰退している伝統産業にたずさわるヒト達に、耐震改修をする余裕などない。。美しい街並は地域の財産なのだから、行政がもっと支援していいと思うのだけど、、その行政もまたつぶれかかっている・・・

どうにもならないのか・・・

古い家はダメだ、とハウスメーカーが言い出すのが目にみえている。。

そうじゃないんだけど・・・・・・

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現在の建築基準法の耐震基準は、おおまかな目安として

 震度5強までなら問題なく大丈夫、
 震度6以上の場合も建物がいきなり倒壊したりはしない

という事です。構造設計の側からは、こうゆう定義はないのですが、といっても一般の方の判断基準として「震度」が一般的ですので、こんな目安をあげられているようです。

ちなみに、旧耐震(1981[S56年].5.31まで)は、

 震度5程度の地震に耐えられる

です。

ただし、震度というのはあくまでも目安です。震度は気象庁が定める「気象庁震度階級」という段階の事で、それは場所によって変わるものです。隣は震度5でも自分のところは震度4という事もありうる事なのです。

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「耐震改修」「耐震補強」という事が話題になっています。
古い建物を現在の基準の最高級にするには、ずいぶんとお金がかかる事です。金額を聞いて「とてもじゃないけどできない」と思われ、そのままになってしまうケースもたくさんあるでしょう。そこはむずかしいところです。

ただ、そんなふうにしなくても、手をかけた分だけは耐震的にはよくなります。一瞬で潰れる可能性を減らす事ができます。

古いしお金かけてもしょうがないと思わずに、壊れたとしても命が助かるように、と考えてみませんか。。

志田建築設計事務所

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