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志田建築設計事務所のブログ

杉板の効果

2019-06-28 11:42:02 | 木の床・杉の床

( マンションリノベーション・Kinoco 床は全面、杉板 )

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2019年6月15日の朝日新聞で 杉材の効果についての記事がありました。

 

(be report)杉はもう悪者じゃない 調湿、大気浄化、リラックス効果…

 

以下要約します。

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調湿性が高い

宮内庁による国宝・正倉院での(4月の)1カ月間の測定記録の結果

 

外気湿度 → 0~100%

正倉院内湿度 → 50~80%

杉板で作られた宝物の箱内湿度 → 60~70%

 (書籍の保存には、湿度40~75%が良いとされている)

 

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正倉院はヒノキで作られた校倉造り。建物自体に調湿機能があり、室内の湿度がある程度一定しているからという理由は考えられますが、「箱の中」の湿度が、「室内」よりもさらに安定しているという事は『杉』の調湿性が高い・・というか”調湿性がある”事の証明になるのだと思います。(志田)

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(大気中)汚染物質の吸着量が高い

京都大学名誉教授・川井秀一(木質材料学)氏による研究

 

二酸化窒素の吸着量

杉は・・・ブナの5倍、ヒノキの6倍

ホルムアルデヒドの吸着も確認されている

 

 

がん細胞の増殖を押える可能性が高い

京都大学名誉教授・川井秀一(木質材料学)氏による研究

 

実験:部屋の中で”30分間計算”し続けた

比較:杉板を張った部屋(杉あり) と 張ってない部屋(杉なし)

 

・ストレスにより増える(体内の)酵素 α―アミラーゼ

 杉なし→増加  杉あり減少

緊張や興奮で活発化する交感神経の状態

 杉なし→活発化  杉あり抑えられていた

 

結果:杉の香り成分が持つリラックス効果が確認された。


*杉の机やいすを使う学校の生徒の体内に、『免疫力が高くなると増える物質』が多い、という研究結果もある。


がん細胞の増殖と関連についての実験

「熱ショックたんぱく質(Hsp)70」(がん細胞の増殖と関連が深いとされる)の増加を測定。


実験:脳腫瘍細胞 を43度で2時間加熱

 実験1:加熱のみ → (Hsp70が)2.5倍増えた

 実験2:加熱中に”杉の香り成分”を与える → (Hsp70が)ほとんど増えない

 

杉の香り成分ががん細胞の増殖を防ぐ可能性があるかも

(川井・名誉教授)


香りの放出量

天然乾燥材 は人工乾燥材の 2倍以上。

赤身(木の中心部) のほうが 白太(木の周辺部)より多い

・『板目』 より 『柾目』さらには『木の小口(断面)』のほうが多い

*「板目」は木の外側で 「柾目」は木の中心に近い

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天然乾燥材の良さは昔から言われてきましたが、手間と時間が掛ります。現代の家づくりは「できるだけ工期短く」ですから、”ゆっくりと家を作る”事がなかなかできません。現実的に「材料」として考えた時、人工乾燥材は”反りや割れ”と言った形状の変化が少ないので、大工さん達にとっては使いやすいものです。『香りの放出量が少ない』かもしれませんが、人工乾燥材を使った家でも、ちゃんと香りがします。「人工乾燥が良くない」という事ではありませんので解釈には注意してください。(志田)

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様々な症状が改善


杉木口スリット材

板に細いスリット(溝)を掘り表面積を大きくした内装材

(川井・名誉教授と建築会社ホームアイ(大阪府)が共同開発)


杉木口スリット材を使った人の変化

 ↓  ↓  ↓  ↓

1歳女児 アトピー性皮膚炎

→ 枕元にスリット材を置いた。

→ 湿しんが消えた

30代男性

→ 畳を杉に変え、壁にスリット材を張った。

→ せきが止まり熟睡できるようになった

化学物質過敏症と食物アレルギーの男性

→ 杉板とスリット材をふんだんに使った家に住み変える。

→ 症状が軽快

発達障害のある子供向け学習塾「ななつ星」(大阪市)

→教室の床を杉を、腰壁に杉とスリット材を使った。

→(この3年、20人の)教え子落ち着いて過ごしている。

 そして、教師自身疲れを感じない


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”杉を使ったら病気や症状が良くなる”というものではありません。ただ、杉を使う事で”室内の湿度が安定”する事は事実で、それにより、”夏場のカビやダニの発生を抑え、冬場にウイルスの活動が活発化しない”という効果が期待できるのです。その結果、湿しんが少なくなる事や咳が出にくくなる事は、考えられます。また、杉の香りにより、脳や神経が穏やかな状態になるのなら、ストレスを感じにくくなり、ストレスを感じなければ「病気になりづらい」という事になります。つまり「(ストレスを感じにくくなる事で)免疫力が高い状態」になるのなら、結果として、”現在の症状”が改善される可能性も高くなる、という事だと思います。

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杉に調湿性があると言っても、エアコンや除湿器のような強力な性能があるわけではありません。できれば、床のほぼ全部に杉板を使うなど、できるだけ”大きな面”に使うと効果があります。また、実際の家で考えると、窓全開していたり、あちこちからすき間風が入ってくるような家では、杉の能力を簡単に超えてしまいます。家の”気密性断熱性”を高める事も大切です。

(志田)

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以上、朝日新聞記事 (be report)杉はもう悪者じゃない 調湿、大気浄化、リラックス効果… の要約

 

 

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私のこれまで設計した家では、床板に杉を選ばれる施主が多いのですが、

冬に「あまり乾燥しない気がする」「子供があまり咳をしなくなった気がする」と言われる方もいらっしゃいます。

 

湿度の高い日本の夏では、一般的なフローリングは湿気でベタベタするのですが、杉の床はサラっとしてさわやかです。それも、調湿性が高く、板表面に湿気が残らないからだと思います。

 

この朝日新聞の記事では『杉の香り』がとても効能がある事を紹介されました。

杉の匂い、、、もっと言えば木の匂いを感じる家は、確かに気持ちが落ち着きます。

また、匂いだけでなく、杉の床を見た事で、心落ち着く感覚があります。

『視覚』の効果もあると私は考えています。

 

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杉板を使った施主の話しも掲載しています。

 ↓ ↓ ↓ ↓

杉の床の暮らし

 




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4 コメント

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Unknown (はるちゃんママ)
2019-07-05 06:22:12
我が家は、杉ではなく桧の床ですが、調整効果を実感しています。最近、アマゾンで湿度計を購入したのですが、雨の日、冷房無しの閉めきった部屋でも60%を超えることはありません。雨上がりに、窓を開けていると、60%を超えるので、湿度計が壊れているわけでもないと思います。志田さんのご経験は、いかがでしょうか?
Unknown (しだ)
2019-07-05 14:02:55
60%超えないって、素晴らしいですね~。桧の床だってもちろん湿気を吸い、調湿します。
床の木はもちろん効果あるはずですが、はるちゃんママのお宅の場合には、壁天井のしっくいの効果が大きいのでしょうね。(天井はちがいました?)吹抜けがあって部屋の「気積」が大きく「壁の表面積が大きい」のがすごく効果あると思います。
それともう一つ、、、マンションなので気密性が高いからです。
窓あけると湿度が上るように、気密性が低いと、同様の事になりますから。

たぶん、たとえ杉であっても、床だけだと、60%までいかないかもしれません。
どの家でも、杉の床は、さらっとしてます。でも、さらに漆喰や珪藻土など使った家は、室内の空気のしめり感も違ってきます。
Unknown (はるちゃんママ)
2019-07-07 23:10:47
湿度計の針の動く幅があまりに僅かなので、故障?と心配になって、衣類乾燥中の浴室に放置したところ、針はあっという間に90%超を差しました。故障してないようです。その後部屋に戻したら、いつもの55%を差しました。
我が家の天井は、約半分ほどは杉の羽目板なので、その効果もあるかと思います。
おかげで、快適に過ごしています。
Unknown (しだ)
2019-07-09 14:55:30
湿度計の数字に変化がないという事は、家の材料が”調湿”してるという証拠ですから、あたり前なのですが、”動かないと不安になる”というやっかいな性質の人間というものには、ちょっと物足りないですね^^

夏場はエアコンかければ一発で湿度が下りますが、冬の湿度が問題です。乾燥しすぎる事がないですよね?冬に40%くらいあるといいんですよ。たぶんあると思いますが・・・過ごしやいすですよね。

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