先週末、江ノ島の東浜でアウトリガーカヌーのレースが行われた。
今回は初めて10艇のOC-6【6人乗りのアウトリガーカヌー】が勢ぞろいした。
湘南エリアにある全てのOC-6 が揃ったわけだ。これって、アウトリガーカヌーをやってる人達にとっては凄く感動的な事なんです。
僕がコーチをする葉山BEACHからは、総勢40名応援を入れると100人以上の葉山BEACHの仲間が東浜に集まったことになる。全部で8チーム。大いに盛り上がった。
天候はイマイチで、午後から予報通り南風が強まり、初心者それもパドル暦数ヶ月の女の子にとっては、恐怖と感動の連続だったと思う。
殆んどのクルーがもちろん初めてのレース、それも・・・このコンディション。良く最後まで漕ぎきり、完漕したと思う。
それぞれのWahine のチームが個性のあるアウトフィットで着飾っていて、見ているだけで楽しい気持ちになった。これこそ僕が目指している楽しみながらパドルをする、海に触れる。 単純だけど奥が深い・・・ただ皆が揃えて一つになってパドルする・・・行為。
One Canoe One Paddle・・・苦しい顔してパドルしないで、楽しい気持ちでパドルする。これが簡単なようで難しい。
僕と永井クンは全てのヒート、全てのレースにステアとして参加し、最後に迎えたOpen の決勝。
予選は軽く流して無理をせず・・・それでも余裕で2位、結成してまだ3ヶ月程度のBeach Boys・・・・
3人の若者はまだ20歳の大学生、それもライフセイバーとかではなく、ただのバイリンガル大学生。前にも僕のブログで紹介したことがあると思う。
ハワイのパドラーから色んなトレーニング方法を聞きだし、漕げない時は、大学のジムで泳いだりウエイトしたり・・・目を見張るほどの成長ぶりだ。筋肉が日に日にでかくなり、パドル力が毎週練習に来るたびにアップする。
そんな彼らと、彼らが慕う沖縄からBEACHに研修生として来ているセイジ君と、BEACHのスタッフのナオキ、そしてDuke。
このメンツで臨んだファイナル・・・スタートする頃は一段と南西の風が強まり七里ガ浜沖は頭くらいのウネリで風速も軽く12メートル以上にはなっていた。
スタートして・・・10分ほど、Beach Boys と昨年の覇者、沖縄からのOCCJがトップ争いをする。それも大きく3位以下を離して・・・一時はトップにもなり、爆発的なパワーでウネリと風に乗りながら、ジェットコースターのような滑りで稲村ガ崎の沖を目指す。
余裕でOCCJを前に走らせ、様子を伺いながら僕はステアー(舵取り)に終始していた。
ウネリの形サイズ、波のブレイクに注意をしながら、稲村が崎の沖で何本かウネリを乗り継いでいる時にカヌーの前から横から・・・どんどん海水がカヌーの中に入ってくる。それをKenny が一つしかない、小さなペラペラのベイルで海水をかき出す・・・それでも間に合わず、ドンドン水かさが増えてくる。そうしてるうちにカヌーが重くなり喫水も低くなり、最後はバスタブ状態・・・もうこうなってしまったらカヌーはただ浮いてるだけ、パドルしてもパドルしても進まない。一つの小さなベイルでは到底水出しは間に合わないから、一度カヌーをヒックリ返して、リカバリーを試みるがあの荒れた海上では全く歯が立たず・・・ここで、僕達のレースは終わった。クルーの安全が一番・・・と判断して、Jetスキーにレスキューをお願いする。
それから・・・由比ガ浜にカヌーがうちあげられるまで・・・強風と高波の中、レスキューのJetも何度もヒックリ返り流される。1時間ほど荒波と格闘して身体は消耗し寒さと空腹と悔しさと痛みと、レスキューの人達への感謝の気持ち・・・が複雑に絡み合う中、迎えの車を待っていた。
ゴールラインを切ることもできず、葉山BEACHのクルー達と再会して、皆におめでとう!!ご苦労様!!と言いたかったのに・・・応援に駆けつけてくれた友達達にもお礼が言いたかったのに・・・僕らが江ノ島に戻った時には表彰式もとっくに終わり、暗くなった江ノ島の東浜には人影もまばら・・・由比ガ浜に残した僕らのOC-6が凄く気になったけど、湘南アウトリガーカヌークラブの仲間に感謝の気持ちと事故の状況を説明して、謝罪し、家路についた。
どんな理由があっても、今回のリタイアはステアーである僕の責任だ。いい訳はしない。
全てが僕の経験不足と準備不足から起こったことなのだから、この日の為にトレーニングを重ね、予選で体力も温存して、決勝にかけたクルー達の気持ちを考えると本当に、すまないと思う。反省しているよ。
でも・・・きっと神様が与えてくれた試練・・・若い彼らに優勝はまだ早すぎる・・・という事なんだろうね。 彼らはこれでまた一回りも二回りも大きくなった、良い経験になっただろうし、海に対する畏敬の念を感じる事ができたと思う。それは彼ら若者にとって将来パドルする上で一番大切なスピリットになると思う。
それにしても、あの決勝のコンディションの中、完漕した他のクルーの皆さん・・・君達は凄いです。ステアーマンには本当に頭が下がります。
完漕した全てのチームが優勝に値すると思うよ。 おめでとう!!
今回は初めて10艇のOC-6【6人乗りのアウトリガーカヌー】が勢ぞろいした。
湘南エリアにある全てのOC-6 が揃ったわけだ。これって、アウトリガーカヌーをやってる人達にとっては凄く感動的な事なんです。
僕がコーチをする葉山BEACHからは、総勢40名応援を入れると100人以上の葉山BEACHの仲間が東浜に集まったことになる。全部で8チーム。大いに盛り上がった。
天候はイマイチで、午後から予報通り南風が強まり、初心者それもパドル暦数ヶ月の女の子にとっては、恐怖と感動の連続だったと思う。
殆んどのクルーがもちろん初めてのレース、それも・・・このコンディション。良く最後まで漕ぎきり、完漕したと思う。
それぞれのWahine のチームが個性のあるアウトフィットで着飾っていて、見ているだけで楽しい気持ちになった。これこそ僕が目指している楽しみながらパドルをする、海に触れる。 単純だけど奥が深い・・・ただ皆が揃えて一つになってパドルする・・・行為。
One Canoe One Paddle・・・苦しい顔してパドルしないで、楽しい気持ちでパドルする。これが簡単なようで難しい。
僕と永井クンは全てのヒート、全てのレースにステアとして参加し、最後に迎えたOpen の決勝。
予選は軽く流して無理をせず・・・それでも余裕で2位、結成してまだ3ヶ月程度のBeach Boys・・・・
3人の若者はまだ20歳の大学生、それもライフセイバーとかではなく、ただのバイリンガル大学生。前にも僕のブログで紹介したことがあると思う。
ハワイのパドラーから色んなトレーニング方法を聞きだし、漕げない時は、大学のジムで泳いだりウエイトしたり・・・目を見張るほどの成長ぶりだ。筋肉が日に日にでかくなり、パドル力が毎週練習に来るたびにアップする。
そんな彼らと、彼らが慕う沖縄からBEACHに研修生として来ているセイジ君と、BEACHのスタッフのナオキ、そしてDuke。
このメンツで臨んだファイナル・・・スタートする頃は一段と南西の風が強まり七里ガ浜沖は頭くらいのウネリで風速も軽く12メートル以上にはなっていた。
スタートして・・・10分ほど、Beach Boys と昨年の覇者、沖縄からのOCCJがトップ争いをする。それも大きく3位以下を離して・・・一時はトップにもなり、爆発的なパワーでウネリと風に乗りながら、ジェットコースターのような滑りで稲村ガ崎の沖を目指す。
余裕でOCCJを前に走らせ、様子を伺いながら僕はステアー(舵取り)に終始していた。
ウネリの形サイズ、波のブレイクに注意をしながら、稲村が崎の沖で何本かウネリを乗り継いでいる時にカヌーの前から横から・・・どんどん海水がカヌーの中に入ってくる。それをKenny が一つしかない、小さなペラペラのベイルで海水をかき出す・・・それでも間に合わず、ドンドン水かさが増えてくる。そうしてるうちにカヌーが重くなり喫水も低くなり、最後はバスタブ状態・・・もうこうなってしまったらカヌーはただ浮いてるだけ、パドルしてもパドルしても進まない。一つの小さなベイルでは到底水出しは間に合わないから、一度カヌーをヒックリ返して、リカバリーを試みるがあの荒れた海上では全く歯が立たず・・・ここで、僕達のレースは終わった。クルーの安全が一番・・・と判断して、Jetスキーにレスキューをお願いする。
それから・・・由比ガ浜にカヌーがうちあげられるまで・・・強風と高波の中、レスキューのJetも何度もヒックリ返り流される。1時間ほど荒波と格闘して身体は消耗し寒さと空腹と悔しさと痛みと、レスキューの人達への感謝の気持ち・・・が複雑に絡み合う中、迎えの車を待っていた。
ゴールラインを切ることもできず、葉山BEACHのクルー達と再会して、皆におめでとう!!ご苦労様!!と言いたかったのに・・・応援に駆けつけてくれた友達達にもお礼が言いたかったのに・・・僕らが江ノ島に戻った時には表彰式もとっくに終わり、暗くなった江ノ島の東浜には人影もまばら・・・由比ガ浜に残した僕らのOC-6が凄く気になったけど、湘南アウトリガーカヌークラブの仲間に感謝の気持ちと事故の状況を説明して、謝罪し、家路についた。
どんな理由があっても、今回のリタイアはステアーである僕の責任だ。いい訳はしない。
全てが僕の経験不足と準備不足から起こったことなのだから、この日の為にトレーニングを重ね、予選で体力も温存して、決勝にかけたクルー達の気持ちを考えると本当に、すまないと思う。反省しているよ。
でも・・・きっと神様が与えてくれた試練・・・若い彼らに優勝はまだ早すぎる・・・という事なんだろうね。 彼らはこれでまた一回りも二回りも大きくなった、良い経験になっただろうし、海に対する畏敬の念を感じる事ができたと思う。それは彼ら若者にとって将来パドルする上で一番大切なスピリットになると思う。
それにしても、あの決勝のコンディションの中、完漕した他のクルーの皆さん・・・君達は凄いです。ステアーマンには本当に頭が下がります。
完漕した全てのチームが優勝に値すると思うよ。 おめでとう!!
今回は残念だったけれどこれを読んで、BOYSがんばったなあと改めて感動。みんなで心を一つにした応援にあのコンディションの中、立派に応えてくれたと思います。
レース中、各チームの助け合いがあったり、チャレンジクラスの優勝杯の譲渡があったり、タイム争いを超えたスピリットをたくさん見ました。
出漕メンバーにも応援のみんなにも忘れられない一日になったことに感謝したいです。