Duke's Blog

~海と・・そのスピリットと~

湘南パドリングチャレンジ

2008-10-28 | アウトリガーカヌー
先週末、江ノ島の東浜でアウトリガーカヌーのレースが行われた。

今回は初めて10艇のOC-6【6人乗りのアウトリガーカヌー】が勢ぞろいした。

湘南エリアにある全てのOC-6 が揃ったわけだ。これって、アウトリガーカヌーをやってる人達にとっては凄く感動的な事なんです。

僕がコーチをする葉山BEACHからは、総勢40名応援を入れると100人以上の葉山BEACHの仲間が東浜に集まったことになる。全部で8チーム。大いに盛り上がった。

天候はイマイチで、午後から予報通り南風が強まり、初心者それもパドル暦数ヶ月の女の子にとっては、恐怖と感動の連続だったと思う。
殆んどのクルーがもちろん初めてのレース、それも・・・このコンディション。良く最後まで漕ぎきり、完漕したと思う。

それぞれのWahine のチームが個性のあるアウトフィットで着飾っていて、見ているだけで楽しい気持ちになった。これこそ僕が目指している楽しみながらパドルをする、海に触れる。 単純だけど奥が深い・・・ただ皆が揃えて一つになってパドルする・・・行為。
One Canoe One Paddle・・・苦しい顔してパドルしないで、楽しい気持ちでパドルする。これが簡単なようで難しい。

僕と永井クンは全てのヒート、全てのレースにステアとして参加し、最後に迎えたOpen の決勝。
予選は軽く流して無理をせず・・・それでも余裕で2位、結成してまだ3ヶ月程度のBeach Boys・・・・
3人の若者はまだ20歳の大学生、それもライフセイバーとかではなく、ただのバイリンガル大学生。前にも僕のブログで紹介したことがあると思う。
ハワイのパドラーから色んなトレーニング方法を聞きだし、漕げない時は、大学のジムで泳いだりウエイトしたり・・・目を見張るほどの成長ぶりだ。筋肉が日に日にでかくなり、パドル力が毎週練習に来るたびにアップする。

そんな彼らと、彼らが慕う沖縄からBEACHに研修生として来ているセイジ君と、BEACHのスタッフのナオキ、そしてDuke。

このメンツで臨んだファイナル・・・スタートする頃は一段と南西の風が強まり七里ガ浜沖は頭くらいのウネリで風速も軽く12メートル以上にはなっていた。
スタートして・・・10分ほど、Beach Boys と昨年の覇者、沖縄からのOCCJがトップ争いをする。それも大きく3位以下を離して・・・一時はトップにもなり、爆発的なパワーでウネリと風に乗りながら、ジェットコースターのような滑りで稲村ガ崎の沖を目指す。
余裕でOCCJを前に走らせ、様子を伺いながら僕はステアー(舵取り)に終始していた。

ウネリの形サイズ、波のブレイクに注意をしながら、稲村が崎の沖で何本かウネリを乗り継いでいる時にカヌーの前から横から・・・どんどん海水がカヌーの中に入ってくる。それをKenny が一つしかない、小さなペラペラのベイルで海水をかき出す・・・それでも間に合わず、ドンドン水かさが増えてくる。そうしてるうちにカヌーが重くなり喫水も低くなり、最後はバスタブ状態・・・もうこうなってしまったらカヌーはただ浮いてるだけ、パドルしてもパドルしても進まない。一つの小さなベイルでは到底水出しは間に合わないから、一度カヌーをヒックリ返して、リカバリーを試みるがあの荒れた海上では全く歯が立たず・・・ここで、僕達のレースは終わった。クルーの安全が一番・・・と判断して、Jetスキーにレスキューをお願いする。 

それから・・・由比ガ浜にカヌーがうちあげられるまで・・・強風と高波の中、レスキューのJetも何度もヒックリ返り流される。1時間ほど荒波と格闘して身体は消耗し寒さと空腹と悔しさと痛みと、レスキューの人達への感謝の気持ち・・・が複雑に絡み合う中、迎えの車を待っていた。

ゴールラインを切ることもできず、葉山BEACHのクルー達と再会して、皆におめでとう!!ご苦労様!!と言いたかったのに・・・応援に駆けつけてくれた友達達にもお礼が言いたかったのに・・・僕らが江ノ島に戻った時には表彰式もとっくに終わり、暗くなった江ノ島の東浜には人影もまばら・・・由比ガ浜に残した僕らのOC-6が凄く気になったけど、湘南アウトリガーカヌークラブの仲間に感謝の気持ちと事故の状況を説明して、謝罪し、家路についた。

どんな理由があっても、今回のリタイアはステアーである僕の責任だ。いい訳はしない。
全てが僕の経験不足と準備不足から起こったことなのだから、この日の為にトレーニングを重ね、予選で体力も温存して、決勝にかけたクルー達の気持ちを考えると本当に、すまないと思う。反省しているよ。
でも・・・きっと神様が与えてくれた試練・・・若い彼らに優勝はまだ早すぎる・・・という事なんだろうね。 彼らはこれでまた一回りも二回りも大きくなった、良い経験になっただろうし、海に対する畏敬の念を感じる事ができたと思う。それは彼ら若者にとって将来パドルする上で一番大切なスピリットになると思う。

それにしても、あの決勝のコンディションの中、完漕した他のクルーの皆さん・・・君達は凄いです。ステアーマンには本当に頭が下がります。 
完漕した全てのチームが優勝に値すると思うよ。 おめでとう!!


サバニ MTG at 大船

2008-10-24 | アウトリガーカヌー
僕が属するサバニチーム「まいふな」クルーのMTGが大船であった。
沖縄からクルーが上京という事で、皆何故か大船に集合。

ちょうど、沖縄からセイジが我が家にステイし、BEACH葉山
インターンをしているので、学生のKENNY以外のぞいて
皆勢ぞろいだったというわけだ。

今年のレースの敗因や来年に向けての作戦というか計画を皆が熱く語った。

サバニは世界に誇れる丸木舟。この文化を継承し乗りこなす術を学ぶ事は、僕らにとって大切な事だと思う。海に関わりを持つ、サーファーやパドラー、漁師やセイラーと仲良くこのサバニを操縦して海を渡る・・・それも沖縄でだけじゃなく、相模湾でそういう光景を見れる日がくれば良いよね。そうして、大島や八丈島まで行き来できれば、これこそ本当の古代の海洋民族のスピリットを甦らせることになるんじゃないかな~・・・ドンドン夢が広がって眠れなくなる・・・

今年のMolokai Hoe

2008-10-14 | レース
今年は行くつもりだったMolokai Hoeだったけど・・・今年は日本で応援になった。
ちょうどMolokai Hoeの時間に僕達も葉山でパドルしていた。昨日は夏の様な天気で総勢40人のBeachのOCメンバー達が大浜海岸に揃って、レースをした。
さながら・・Hayama Hoe といった感じかな・・・

来年は僕らも早めにチーム編成をして是非参加したいと思ってる。(金欠が克服できれば・・・ね)

で、今年も優勝はタヒチのチーム。Top5のうち3位のLanikai以外は全てタヒチアン!
そして1位のShell Va'a のタイム4時間38分はもちろんコースレコードまたしても新記録!凄すぎる! 
タヒチアンが言っていたのを思い出した。
『ハワイアンはすぐにVa'a(カヌー)に帆をあげるけど・・・俺達タヒチアンはパドルする。何処までもパドルだけで航海していく・・・』と誇らしそうだった・・・。
そういうスピリットが、この差なんだろうか?? 

俺達日本人のスピリットはどうなんだろうか・・・・

レース後、電話でLanikaiのステアーのJim Fottiと話しをしたが、ホームグラウンドでまたしても負けてしまった彼ら・・・かなり悔しそうだった。

そして、我らが日本の海洋民族の末裔達は、コンディションにも恵まれ52位!!真ん中よりも上で・・・凄い! 誇りに思うよ! みんなおめでとう!

↓リンクです。
湘南アウトリガーカヌークラブのページ
Molokai Hoe 2008年結果

僕の尊敬するNappy ~ I just love to paddle

2008-10-06 | アウトリガーカヌー
僕の尊敬するNappy Napoleon



この7月・・・・僕の一番尊敬するハワイのパドラー・・・
Nappyおじさんが5人の仲間達と一緒にOC-1(一人乗りアウトリガーカヌー)
で6日間でハワイの9つの海峡(各島の間の海だよ!)をパドルして渡った・・
というストーリーです。

勿論初めての快挙だし・・・Nappy はなんと68歳だよ!! 

昨年のMolokai Hoe(Molokai島からOahu島までの海峡横断レース)でNappyは
彼にとって50回連続の出場を子供と孫達と一緒に達成してる。 
パドラーだったら誰でも知ってるし、誰でも尊敬する人です。

現代に生きる・・・Ocean Legend ・・・そのものですね。

僕にとっての彼との出会いは、もう13年以上になる。

・・・・彼の大親友のUncleThomas(Kalama)が僕がカリフォルニアに居る時に
所属していたカヌークラブの代表で・・・
毎年、カタリナクロッシング(ニューポートBeachからカタリナ島までの
海峡レース)の為にNappyはクルーの仲間達と一緒に数日Newport Beach
に滞在して、僕達のクラブで練習していた。


僕が所属していたNewport OutriggerCanoe Clubは、年寄りのハワイアンばかり
で構成されたクラブで、弱小クラブだったけどアメリカ本土で一番の歴史ある
カヌークラブだった。

その時に、僕に初めてステアー(舵取り)の魅力を教えてくれたのがNappyだった。

その頃、僕は一番若手・・・という事もあり、ストローカー(1番シート)を
漕いでいたが、Nappyがどうやって潮の流れを見るのか・・・
風の利用の仕方とか・・・他の5人のパドラー以上にパドルしなきゃいけない
とか・・・ステアーの魅力を存分に伝えてくれた。 

Nappyはいつ行っても、WaikikiのHiltonレインボータワーの正面の
ヨットハーバーの脇の駐車場の前のBeachに居る。

6人乗りのアウトリガーカヌーがいくつか置いてあるビーチ。
パドルを持っていなければ、必ずホウキを持って、浜辺を掃除しているから
直ぐに分かると思うよ。
パッと見は真っ黒でビーチバム(浮浪者)風だけど・・・

話してもピジョン語を話すから何ていってるのか解かりづらいけど・・・
パドルしたい!!て言えば、”AlohaSpirit”があるパドラーなら誰でも
仲間に入れてくれるよ。 

今週末に行われる今年の"Molokai Hoe"・・・・・

もちろん、また今年もNappy はKaiwi海峡を当然の様に渡るだろう。

51回目・・・いつまで漕ぎ続けるのか底知れないけど・・・
Nappyに尋ねたい・・・

どうしてそこまで海峡クロッシング(横断)にこだわるの? 
彼はただ言うだろう・・・『 I just love to paddle 』・・・・

そこには何の難しいメッセージも必要ないんだろう。

日本からは湘南アウトリガーカヌークラブを中心とし、静岡の黒潮漕という
カヌークラブの若者(20代学生)も一緒に出場する。
今年で4年連続出場する日本人パドラーも数人居るらしい・・・
彼らにはNappyを目指して欲しい! 

50年後もパドルを握り、Molokaiだけでなく、大島と湘南の海峡を
パドルしている姿を見たいものだ。

50年後・・・俺はもう95歳!!日本最高齢のアウトリガーパドラーとして、
大島クロッシングしてるかな~(笑

「お散歩SUP」のすすめ

2008-10-03 | Stand Up Paddle
SUPは本当に楽しい!
今回大島から葉山までSUPで海を渡ったんだけど、
ゴール直後は「もうSUPは、当分いいよー」、No Thank you 
だったんだけど・・・すぐに海の上を散歩したい気分になる。
そうだなー。陸の上を歩いている感覚と同じ・・・
ホントにお散歩気分なんだよな~

Hoenaにも新しくお散歩SUP紹介のページをつくったんで
是非みてくださいね。


日本ではまだまだ波に乗るだけの波乗りSUPが主だけど僕としては、
是非「お散歩SUP」をどんどん皆さんにトライしてもらいたい。
海を立って歩くその魅力。海の底がよく見えて、
魚や海藻の上を飛んでるみたい。

陸から離れれば手軽に海のパワー、自然のパワーを全身に
吸収して、一気にHappyな気分になれる。
是非みんなに体験してその楽しさを感じてほしいな。


写真は沖縄の海でお散歩SUPした時。