Duke's Blog

~海と・・そのスピリットと~

日本の海洋民族の理想郷

2009-07-17 | 日本の海
小笠原父島での宿は、プーランビレッジ。オーナーのRyo-さんは若者達の兄貴分で、仙人のような暮らしを追求しながら、海と山と調和した毎日を送っている。山を自分で切り開き、そして自分で手造りで何年もかけて家を建てている。お客様が泊まる宿も全て手造り。若くて素敵な奥様は自給自足を心がけ、未だ幼い2人の子供達と一緒に森を散策し、海に潜って夜のメインディッシュを見つけてくる。鶏の鳴き声で目覚め、日が暮れたら何も見えなくなるから星を眺めて眠たくなったら寝る。
僕もほんの数日間そういう暮らしを続けただけで、自分が随分健康になった様に感じた。

早朝5時から扇浦でパドルして、その後男達は肉体労働をし、女達は子育てしながらも内職に精をだす。そして夕方にはまた浜辺に集まり海と波と戯れる・・・・。のんびりした心地良い時間が流れる場所・・・。そんな理想のような暮らしが僕らが住む遥か1000キロ沖の彼方に存在する。
もちろん、太平洋に浮かぶ小さな島だから、自然の猛威を直接受けるだろう。1週間に1便にしか船でしか行き来できないから、仕事や家族の事や子供の将来の事とかを考えると不安になるだろう。 
でもそこには、本来人間のあるべき姿があるように感じた。 
僕達が住む世界(日本全土)の社会が狂っていて、その狂った社会の常識に洗脳され、何かにコントロールされながら忙しく生きている都会に住む僕達。 
自然と調和しながら生きる・・・人間らしい生き方。
小笠原には僕たちがたどり着くべき未来がある・・・ように感じた。

僕が父島に滞在中、海に山に案内してくれて、たくさんの話を聞かせてくれた、父島の若者達のお父さんのような存在のRaoのNoriさんから素敵なメールが届いた・・・・。

『美しい風景の中で海と空と太陽の輝きに祝福されている毎日をすごす。
 夏の豊かさの中で、海と共に・・・』

島と島、想いと想いをつなげる旅

2009-07-06 | OceanLegendについて
素晴らしい旅だった。 

行きたい、行くべき場所だ・・・と自分で分かっていても、タイミングやその時に心の準備ができてなくて、
行くことができない場所ってないですか?
行こうと準備してても、アクシデントが起こったり思わぬ予定が入って行けなくなる場合もあるよね。
もちろん遠いからとか、お金がかかるから・・・て理由で行かない人もいるだろう。

小笠原諸島・・・てそんな場所だと思う。

東京から26時間船の旅。しかも1週間に1便しかない。
船でしかその島に降り立つことができないから、海が時化れば何週間も渡る事ができないし、何週間も帰って来ることができない場合もある。
リゾートや綺麗な海が好きなだけなら、まだ沖縄やハワイの方が格安で断然近い(時間的に・・・)。
タイミングが合い、導かれる人だけが辿り着ける場所。そして選ばれた人だけがそこの住民として島から迎えられる・・・・。

そんな小笠原に、僕は導かれる様にして降り立ったのだった。

1年に一度しか寄航しないという『おがさわら丸』が八丈島の底土港に到着した時、僕は八丈島にいて、前日に乗って帰るはずの船が欠航し、その日の飛行機も八丈富士に雲が低くかかってる為、八丈島上空を何分か旋回した後結局着陸を断念して羽田空港にひき帰ってしまった。その結果その日の夕方に、週末に行われるサバニのレースの為に沖縄に行くはずだった飛行機にも乗れなくなることが決定的となり、沖縄行きのツアーをキャンセルしている時だった。そんな時にあまりにもタイミングよく『おがさわら丸』が現われたから、これは導かれたんだな~と勝手に判断し、小笠原海運の人にお願いして(通常の場合当日の乗船券販売はありえないそう・・・・)八丈島から乗船させてもらったのだ。 ダイビングの仕事もそっちのけで、出会ったばかりの僕の為に島民の有力者、海、行政関係の人々に逢うために丸々3日間も車で島内を案内してくれ、僕以上に島の人々にOcean Legend について熱く語ってくれたタロウチャンに旅費まで借り、背中を押されるように、八丈島親善団の一員として『おがさわら丸』に飛び乗ったのだった。

乗船間際に、遣父使のヨッちゃんに電話して、『誰かに連絡して迎えに来て欲しい・・・』とお願いしたところ、次の日僕が降り立った父島の二見港には逢った事はないけどDVDで見た事ある若者達が大勢迎えに来てくれていたのだ。 

そうして、小笠原父島での5日か間は、自然と調和しながら生き抜く人達、お金以上に大切なものを知っている、本当に生きることの喜びを知るスピリットのある人達との出会いの連続だった。

小笠原父島、『おがさわら丸』船内、そして八丈島での素晴らしい自然と、人との出会いの話は、また長~くなるので、次回に持ち越します。 連載という事で・・・楽しみにしてくださいね。