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氷月神示 銀雫の60 (=その260)

国之常立神より皆様へ

…それから、飛騨 翠さんとエディ・ブラウンは、少し会話をした
エディの気持ちが静まり完全に落ち着いたのを翠さんは感じると、もうそばについていなくても大丈夫と思い、神様の助言も受け、帰ることにした
彼女は
「では帰ります…」
と言うと、Tシャツズボン姿で椅子から立ち上がり、いつも天使の姿でしていたように窓辺へ行った
すると、エディも大またで歩いてついて来た
彼は心のわだかまりが消えたのか、目に素直な元気を取り戻してきて、小さな笑みもたたえていた
しかし、内心は彼女が帰るのを残念がっている気持ちを抑えているようだった
彼は彼女と向き合うと、
「…もう、私達は会うことはないのだろうか?」
と真剣なまなざしで尋ねた
目に仮面の翠さんは見上げ、
「さあ…、私は神様のおっしゃる通りに動いているだけですので…、
 …ただ、今までは私はあなたの担当の天使として来ていましたが、もうその役目も終わりましたから……、もしかすると、今後は会わないかもしれませんね」
確かにそうで、彼女は苦しむエディの心の負担を減らし、慰め浄化するために天使として来ていたのだから、ある程度の事はできたし、もはや正体がばれたのでは、天使として来るわけには行かないし、身を引くのが当然と思われた…
それで彼女は平常心で彼を見て、ここから帰る時いつも習慣にしていた、フランス語での別れのあいさつを言おうとした
「…それでは…」
「アデュー(=永遠にさようなら)とは、言わないでくれ! 
 …どうか、いつものように、オールヴォワール(=さよなら、またね)と……」
と、エディはすがるように言った
そこで翠さんは落ち着いて、
「オールヴォワール…」
と言うと、エディは見つめて、
「サヨウナラ……この日本語を、私は知っているのだよ」
と言った
それで、翠さんは立って彼の方を向いたまま、すっと浮かび幽体で頭から背後の窓を抜けて空へ飛び上がった……
高空には送り迎えと監督担当のイエス様が隠れて待っておられ、彼女はイエス様と合流すると、家へ帰った…

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