読後、大きく嘆息。内容は想像以上でした。裏表紙に、働く単身女性の3分の1が年収114万円未満。中でも
10代~20代を特に「貧困女子」と呼んでいる。しかし、さらに目も当てられないような地獄でもがき苦しむ
女性たちがいる。と書いてある。本書はルポライターの著者が実際に取材で会った女性たちの話が中心だが、
日本の現状を思い知らされた気がする。
彼女たちの生い立ちから悲惨さが伝わってくるが、日本ではそういう人たちが、どれだけ厳しい局面に置か
れていても直ぐに自己責任という言葉でくくろうとする。出来れば他人事にしたいと思うのだろう。しかし
貧困層は確実に増加しているので、日本の活力を奪い、経済の低迷に拍車をかける。例えばブラジルでは所
得の低い家庭の子どもたちに教育と遊びの場を提供し、貧困や格差の連鎖を少しでも解消していこうという
試みがなされている(JICA)。貧困から脱した人々がいずれ国に活気をもたらすという発想だ。
著者は「家族の無縁・地域の無縁・制度の無縁」という三つの無縁と「精神障害・発達障害・知的障害」と
いう三つの障害から貧困に陥る可能性が高くなるという。私たちはまず実態を知ることから初めて、地域と
の関りを持つように意識し、出来る範囲で手助けすることを心掛けたい。
最貧困女子 鈴木大介 幻冬舎新書
10代~20代を特に「貧困女子」と呼んでいる。しかし、さらに目も当てられないような地獄でもがき苦しむ
女性たちがいる。と書いてある。本書はルポライターの著者が実際に取材で会った女性たちの話が中心だが、
日本の現状を思い知らされた気がする。
彼女たちの生い立ちから悲惨さが伝わってくるが、日本ではそういう人たちが、どれだけ厳しい局面に置か
れていても直ぐに自己責任という言葉でくくろうとする。出来れば他人事にしたいと思うのだろう。しかし
貧困層は確実に増加しているので、日本の活力を奪い、経済の低迷に拍車をかける。例えばブラジルでは所
得の低い家庭の子どもたちに教育と遊びの場を提供し、貧困や格差の連鎖を少しでも解消していこうという
試みがなされている(JICA)。貧困から脱した人々がいずれ国に活気をもたらすという発想だ。
著者は「家族の無縁・地域の無縁・制度の無縁」という三つの無縁と「精神障害・発達障害・知的障害」と
いう三つの障害から貧困に陥る可能性が高くなるという。私たちはまず実態を知ることから初めて、地域と
の関りを持つように意識し、出来る範囲で手助けすることを心掛けたい。
最貧困女子 鈴木大介 幻冬舎新書