よしーの世界

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最貧困女子   鈴木大介

2022-05-29 07:30:12 | 
読後、大きく嘆息。内容は想像以上でした。裏表紙に、働く単身女性の3分の1が年収114万円未満。中でも

10代~20代を特に「貧困女子」と呼んでいる。しかし、さらに目も当てられないような地獄でもがき苦しむ

女性たちがいる。と書いてある。本書はルポライターの著者が実際に取材で会った女性たちの話が中心だが、

日本の現状を思い知らされた気がする。


彼女たちの生い立ちから悲惨さが伝わってくるが、日本ではそういう人たちが、どれだけ厳しい局面に置か

れていても直ぐに自己責任という言葉でくくろうとする。出来れば他人事にしたいと思うのだろう。しかし

貧困層は確実に増加しているので、日本の活力を奪い、経済の低迷に拍車をかける。例えばブラジルでは所

得の低い家庭の子どもたちに教育と遊びの場を提供し、貧困や格差の連鎖を少しでも解消していこうという

試みがなされている(JICA)。貧困から脱した人々がいずれ国に活気をもたらすという発想だ。


著者は「家族の無縁・地域の無縁・制度の無縁」という三つの無縁と「精神障害・発達障害・知的障害」と

いう三つの障害から貧困に陥る可能性が高くなるという。私たちはまず実態を知ることから初めて、地域と

の関りを持つように意識し、出来る範囲で手助けすることを心掛けたい。


   最貧困女子   鈴木大介          幻冬舎新書








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