よしーの世界

好きな神社仏閣巡り、音楽、本、アートイベント情報を中心にアップします。

玉木宏 音楽サスペンス紀行

2019-01-04 08:02:17 | 日記
1月2日放送のNHK-BSプレミアムの玉木宏 音楽サスペンス紀行 仮面の音楽家・ショスタコ

ーヴィチ狙われた楽譜を追え を観ました。ショスタコーヴィチはロシアの作曲家で第二次世界

大戦下のソ連でスターリンに音楽でソ連を鼓舞するよう強要されたことで有名です。時代を超え

て聴かれる音楽を作る作曲家や演奏家、歌手は恵まれた環境で自由に表現できる人々とは、ちょ

っと違うのかと、どうしても思ってしまう。


天才と言われる人でも抑圧されていたり、アンハッピーな人生で絞り出すように作り出した音楽

が時を越えて国境を越えて世界中で聴かれている。音楽の歴史を見ると作られた背景が重要なこ

とがよく分かる。


それにしても第二次世界大戦でドイツに先制をかけられたレニングラードの状況は見るに耐えら

れないもので、直接的攻撃だけではなく、飢餓によって異常な行動に走る人々を誰も非難できな

い。この番組では取材を通して当時の様子が丹念に描かれている。


ショスタコーヴィチの音楽家としての才能が演奏家、市民、さらにはアメリカ国民にも影響を与

え、結果的にソ連を勝利に導くことになるが、ショスタコーヴィチの願いとは戦争の勝利ではな

く、異常さを描くことだった。それが今でも交響曲7番によく出ていて、背景がとてもよく理解

できた気がする。かなり暗く重~い番組だったが、玉木宏の真摯な姿勢が番組全体を通してみら

れて、いい番組が出来たのだと思う。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする