ミントグリーンの風に吹かれて

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シネ・ヌーヴォ「早春」を鑑賞・・・

2018年06月13日 | 映画・TVドラマ

日本初上映から46年、映画ファンが渇望し続けたという映画「早春」を

シネ・ヌーヴォで鑑賞できるというので、予備知識なしで観に行った。

大阪メトロ「九条駅」下車、歩いて約5分。

アーケードを抜ける。

今日は久しぶりに青空が見えた。

何だか妖し気な雰囲気・・・

大阪のミニシアターとしては第七芸術劇場(十三)と双璧をなす。

入口のレジで料金を支払うと番号札を渡される。開演10分前に順番に呼ばれて2階へ。

こんなポスターも。懐かしい~。近々上映予定あり。

25席ほどの小さい館内、客は私を含め7~8人だった。

出だしの音楽は最高。好みだ。楽しめそうな予感がした。

↓ネットからお借りしたあらすじです。

「ポーランドの名匠イエジー・スコリモフスキが1970年にイギリスで撮りあげた作品で、15歳の少年の不器用な初恋を色鮮やかな映像美でつづった青春ドラマ。公衆浴場で働きはじめた少年マイクは、職場の先輩である年上の女性スーザンに惹かれていく。スーザンへの実らぬ思いを募らせたマイクの行動は次第にエスカレートし、悲劇的な結末へと突き進んでいく。当時ポール・マッカトニーの婚約者として話題を集めたジェーン・アッシャーがスーザン役、「初恋」のジョン・モルダー=ブラウンがマイク役を演じた。イギリスのシンガーソングライター、キャット・スティーブンスと、ドイツのプログレッシブロックバンド「カン(CAN)」が楽曲を担当。日本では72年に劇場初公開。2018年1月、デジタルリマスター版でリバイバル公開。」

勤務を終えて帰るシーン。白衣の仕事着から目の覚めるような黄色いエナメルのロングコートに着替え、風を切って歩いて行くシーンは文句なくかっこ良かった。右にいるマイクの恥じらうシーンがかわいい。

ヒロインのスーザンを演じたジェーン・アッシャーはポール・マッカートニーの元婚約者だった。「オール・マイ・ラヴィング」「アンド・アイ・ラヴ・ハー」「恋を抱きしめよう」をはじめとする多数のポール作曲の曲に大きな影響を 与えたという。

ストリップ小屋の前から彼女にとてもよく似ていたので思わず持ち去った等身大の看板ポスター。プールに投げ込み自分も全裸になって抱き着くシーン。何とも大胆で痛々しい少年の心。一瞬、生身の彼女に変わったりして視覚効果を駆使したシーンになっている。

こちらは悲劇のラストシーン。

楽しめるか恐々観に出掛けたのだが、期待以上に良かった。

主役の二人がチャーミングだったし、なかなかお洒落な映画だった。

 少年の心をもてあそぶととっても怖い結果になるのです。というお話でした・・・ 

 


英国ドラマにはまる・・・

2018年04月24日 | 映画・TVドラマ

いつの頃からか、英国ドラマにはまっています。別に意識したわけでもなかったのに、面白いと思ったドラマはたいてい英国ものです。クラシカルな雰囲気が好きです。なんか落ち着いて見ることができるのも今の私には合っているのかもしれません。それにイギリスの緑豊かな田園風景や美しいゴシック建築の数々にも目を奪われます。

先日まで見ていた「刑事モース~オックスフォード事件簿~」(原題Endeavour)も舞台はオックスフォード。どっぷり英国です。なぜこれを見たかと言うと、さかのぼること16年前の2002年にNHKで放送されたジョン・ソウ主演の「主任警部モース」に始まります。

英国の推理作家、故コリン・デクスター(2017年没)が生み出し、「英国で最も好きな探偵」第1位に選ばれたこともある"モース警部"。その人気は"シャーロック・ホームズ"を凌ぐほどとの呼び声もあるほど、かのエリザベス女王もモースの大ファンだったそうです^^

コリン・デクスターはヒッチコックのようにカメオ出演しています。見つけた時は得した気分(たいていすぐ見つけられます^^)

アメリカ物のように派手なカーアクションもなけりゃ銃撃戦もありません。地味なおっさん二人がああでもない、こうでもないと推理を巡らせている刑事ドラマなのです。しかしこれが見始めたら病みつきになります。面白くてどんどん惹き込まれていきました。

必ずビールを飲むシーンがあります。ルイスは運転があるのでいつもオレンジジュース^^

知的でクロスワードパズルが得意、クラシックを愛する独身のモース警部と実直で家庭的なルイス部長刑事。相反する二人の個性がうまくかみ合って事件を解明していくのです。

天才的なひらめきと優れた観察眼でクロスワードを解くように難題を解決していくモース。ショーン・エヴァンス主演の「刑事モース~オックスフォード事件簿~」(原題Endeavour)は若かりし日々をを描いたドラマシリーズ(全9回)です。初回には足を撃たれて負傷するのですが、医者から傷は治るが後々傷むことがあるだろうと告げられます。

「主任警部モース」のJ・ソウはわずかながら足を引きずって歩いていました。多分本当に足が悪いんだと思いますが、ひょっとして、オマージュも込めて、伏線なんじゃないかと?

・・・こんなふうに思いを巡らすのがうれしいのです。

愛車の真っ赤なジャガーを乗り回し捜査に向かう主任警部モースはカッコ良かった^^ 新米モースはまだ署の黒い車(ジャガー?)を借りていました。あなたも後にはかっこいい車を手に入れられるようになるのよ、と新米モースを愛おしく眺めていました。

(写真はすべてネットから借用させていただきました。)


J・クロフォード「ミルドレッド・ピアース」「大砂塵」を観て・・・

2018年04月20日 | 映画・TVドラマ

立て続けにジョーン・クロフォード主演の映画を2本観た。

「ミルドレッド・ピアース」マイケル・カーティス監督、1945年アメリカ

娘が二人いたが幼い妹の方は肺炎をこじらせあっけなく死去。姉は生まれつきわがままな性格のようでどんどんエスカレートしていく。母の愛は盲目だ。一人残った娘のためにいくらでもお金をつぎ込む。亭主とは常にお金のことで揉めていた。富豪の愛人がいたこともあり亭主はあっさり家を出た。普通もっと揉めると思うけどな・・・

生活のためにウェートレスを始め思わぬ才能を発揮して自分の店を持つまでに。短期間に数店舗構えるチェーン店にした。そんなとんとん拍子に行くかしら?・・・

娘は母の恋人と過ごすうちに良い仲になり最後にはとんでもないことに・・・

母親はいずこも同じ。自分を犠牲にすることなど痛くも辛くもないのだ。しかし、この娘には呆れてものが言えない。お金のために妊娠騒ぎを起こし示談に持ち込むなんて、正真正銘の悪人だ。最後にはちゃんと罰が下る。

「大砂塵」(原題「ジョニー・ギター」)ニコラス・レイ監督1954年アメリカ 共演スターリング・ヘイドン、マーセデス・マッケンブリッジ

男勝りの女、ヴィエンナ。失恋の果てこの地で酒場を経営。しかし、対立する地元の女史、エマ(マーセデス・マッケンブリッジ)に出て行けと追い立てられる。

このマーセデス・マッケンブリッジは「ジャイアンツ」(J・ディーン主役)にも出ていましたね。

あと、トリビア情報ではハスキーボイスを生かしあの「エクソシスト」の悪魔の声の吹き替えをやって話題になったそうです。

トム(ジョン・キャラダイン)が彼女を守るために撃たれて死ぬところ。この場面泣かせる

エンディングでペギー・リーが唄うジョニー・ギターはあまりにも有名。哀愁漂う名曲です。

しかし、オリジナルタイトルになっているジョニー(ヴィエンナの恋人)の影がもう一つ薄い。ギターもほとんど弾く場面ないし・・・

もう一人の主役エマ(マーセデス・マッケンブリッジ)の存在感はすごい。そして執念。初めは追い出す目的のはずが泥沼状態に。後半では執拗にヴィエンナを殺そうとする。三角関係のもつれは怖い。殺人もいとわない。西部劇では簡単に人を殺しますね。まあ、日本のチャンバラ劇でもすぐ人を斬りますが。

エマが酒場のシャンデリアめがけて撃ち落とすシーンは圧巻。火がメラメラと燃え上がるのを見て、狂った形相で喜ぶエマの顔が恐ろしい~!もうこの時は正気じゃないと思います。

女同士の戦いはあえなく終わりを告げ、ジョニー・ギターとヴィエンナは滝の前で熱い抱擁と接吻を交わすのでありました。おしまい

(写真はすべてネット借用させていただきました) 


オマー・シャリフ生誕86周年・・・

2018年04月10日 | 映画・TVドラマ

Googleのトップロゴがオマー・シャリフの生誕86周年を告げていた。特に彼のファンでもないが、「アラビアのロレンス」のオマー・シャリフは忘れることができない。ベドウィン族の酋長アリはまさしくはまり役だった。男性的だが影のある繊細な演技に惹かれた。彼以外ではあの映画は成り立たなかったと思う。主役のピーター・オトゥールと共に彼はこの映画で一躍世界に知られる俳優となった。同じくD・リーン監督の「ドクトル・ジバゴ」の主役も務め大成功を収めた。写真はネットより

 私の一番好きな映画「アラビアのロレンス」ロレンスとアリが初めて出会うシーン。地平線の向こうからラクダに乗ってやってくるアリ。なかなか姿が見えない。アップにならないのがいいのだ。銃を構えた姿を確認できた・・・ここのシーンだけでも鳥肌もの。D・リーン監督の演出は素晴らしい。


NHK BSプレミアム映画

2018年04月09日 | 映画・TVドラマ

昔から映画好きだが、最近は映画館へ足を運ぶことが少なくなった。

TVで何度も同じ映画が放映されている。良い映画は何度観ても良い。

「午前十時の映画祭」は毎年楽しみにしているがもっと違うジャンルもやって欲しいなと思う。

有名なものばかりじゃなく、例えばB級映画でも名作はある。

映画好きはそういうのが観たいものなのだ。もう少し趣向を変えていただければ

映画祭の価値も上がってくると思うのだが。あくまで個人の感想です。

しかし、やはり映画は大きなスクリーンで観るに限る。当然だが迫力が違うしTV以上の音響効果が味わえる。

「アラビアのロレンス」を大きなスクリーンで観た時には感動で胸が震えた。

「太陽がいっぱい」のA・ドロンの美しさには何度ため息が漏れたことか

自宅のTVでは味わえない感動を与えてくれるのが映画館だ。

しかし、映画好きなのでTVでもよく映画を観る。BSプレミアムの映画は欠かさずチェックしている。

今年になって観た映画を整理してみよう。順番は前後している。

「クライムダウン」2011年イギリス

スコットランドの山で起きるサスペンススリラーということで観たが・・・なんだかな~

主人公の女性と助けた少女以外すべて殺されるなんて見ていてむご過ぎ。

登山仲間をすべて失ってまで助ける意味があったのだろうか?

最後の少女の「有難う」(クロアチア語)と言う言葉が空しく耳に残った。

続く・・・