ミントグリーンの風に吹かれて

https://blog.goo.ne.jp/hisuinet2 (続編)もよろしくお願いします

白い恋人たち~フランシス・レイ逝く・・・

2018年11月09日 | 映画・TVドラマ

数々の映画音楽を手がけたフランスの作曲家フランシス・レイ氏が7日?に亡くなりました。(正確な日は不明らしい)

ちょうど先日、自宅で映画「男と女」を見たところ。あの有名な「ダバダバダ~」も久しぶりに聞けてやっぱりいいな~と感動したものでした。

その他、私が観た映画で印象に残っている曲は

・個人教授(ルノー・ベルレーとナタリードロン。初々しいベルレーが印象的でした)

・さらば夏の日(ルノー・ベルレー)

・雨の訪問者(チャールズ・ブロンソンとマルレーヌ・ジョベール)

・ある愛の歌(ライアン・オニールとアリー・マックグロー)

・愛と哀しみのボレロ(ルドルフ・ヌレエフジョルジュ・ドンのダンスに目が釘付けでした)

そして、なんといっても一番好きなのが「白い恋人たち」です。

https://www.youtube.com/watch?v=UIfOtRGS030

ご冥福をお祈りします。

 


エリック・ロメール「緑の光線」「木と市長と文化会館・・・」

2018年09月18日 | 映画・TVドラマ

BSプレミアム映画。エリック・ロメール監督作品を2本観ました。

まずは「緑の光線」1986年 ヴェネチア国際映画祭金獅子賞受賞

「エリック・ロメール 緑の光線」の画像検索結果

夏のバカンスはパリに暮らすフランス人にとっては特別なもの。主人公のデルフィーヌ(マリー・リヴィエール)も友人とギリシャ旅行のはずが突然キャンセルされ怒り心頭。恋人とは2年前に別れたきり。家族や友人からバカンスに誘われますが、気が進まない。ついに、友人から誘われてシェルブールの家族たちと過ごすことになりましたが・・・

ああ言えばこう言う、頑固な彼女の性格には皆引き気味。ここでも議論を交わす場面があります。いかにもフランスらしい。自己主張が強い割には孤独に耐えかねている様子。自分には幸せは来ないのか、涙がこぼれてシクシク泣く彼女。

ジュール・ヴェルヌの小説「緑の光線」にまつわるお話をとある場所で耳にします。太陽が沈む最後の光が光の屈折のせいで緑に見えるというもの。そしてその緑の光が見えたものは自分の心と相手の心がはっきりとわかるという。果たして彼女に幸せは訪れるのでしょうか。この映画のタイトルの意味が最後でつながります。

ドキュメンタリータッチだなと思ったら、議論のシーンは台本なしのアドリブらしいです。今回2度目の鑑賞ですが私は好きです。

お次は「木と市長と文化会館~または7つの偶然」1992年

ポスター画像

パリ郊外のヴァンデ県の市長は村に文化会館を建設しようと目論んでいるが、環境保護派の小学校の校長から猛反対されている。市長の小説家の恋人は都会派だが、田舎の自然や景色を破壊することには反対だ。果たして文化会館建設の行方は・・・

校長の10歳の娘が市長とベンチに腰かけながら議論を交わすシーンが微笑ましくて好き。「遊べる公園が欲しい」という素朴な訴えに市長の心は・・・

ジャーナリスト役の女性が村の人々にインタビューするシーンは台本なしで彼女に任せたそうです。「緑の光線」の時もそうでしたが、自然で生き生きとした感じを醸し出すロメール流の手法なんですね。


ソウルの女王アレサ・フランクリン死去・・・

2018年08月18日 | 映画・TVドラマ

世界的に有名なソウルの女王アレサ・フランクリンが16日デトロイトの自宅で

亡くなった。享年76歳、死因は膵臓がんだった。

ローリングストーン誌が選ぶ「歴史上もっとも偉大なシンガー100人」の第一位であり

女性として初めてロックの殿堂入りを果たした。

 FM COCOLOで彼女の訃報とこの曲がかかっていた。

I Say A Little Prayer

同時にこの映画を思い出した。

「最高の恋人(Mr.Wonderful)」アンソニー・ミンゲラ監督(1993年アメリカ)

Mr. Wonderful

マット・ディロン(ガス)、アナベラ・シオラ(リー)主演のロマンチックコメディ。

映画の中でリー扮するA・シオラと新しい恋人ドミニクが舞台の上に引っ張り出され

照れながらこの曲を歌います。作曲はバート・バカラック。

映画とともにこの曲もこころに深く刻み込まれました。

彼女のご冥福を心よりお祈り申し上げます。


ダンスシーンに目が釘付け・・・

2018年07月06日 | 映画・TVドラマ

ダンスシーンは数々あれど、これほど胸がときめいた映画は初めてかも・・・

「セント・オブ・ウーマン/夢の香り」(この副題はいらないと思う)アメリカ、1992年公開

アル・パチーノ主演、クリス・オドネル、フィリップ・シーモア・ホフマン、ガブリエル・アンウォー他

平たく言えば、盲目の頑固な退役軍人が心優しき貧乏苦学生と心を通わすというヒューマンドラマ。

今回2度目の鑑賞でしたが、今現在の私の心境にあってたようで素直に心に響きました。

A・パチーノは様々な役を熱演してきましたが、今回は盲目の演技に挑戦。

全編通して全く瞬きをしなかったという信じられない荒技を披露、見事な役者魂に脱帽です。

そして私が一番好きなシーン、G・アンウォーとタンゴを踊るシーンです。 

中佐(パチーノ)にダンスを申し込まれたG・アンウォーは最初躊躇します。

「ちょっと怖いわ・・・」

「何が?」

「間違えるんじゃないかって」

「人生と違ってタンゴに失敗なんてないんだ。もし間違えて足が絡まっても踊り続ければいい」

「踊るかい?」

「ええ」

彼女の手をとり、チャーリー(C・オドネル)にフロアーの位置、大きさなどの説明を少しさせた後

ゆっくりとフロアーに進むと優しく彼女を抱き寄せ踊り始めました。

曲はあの名曲「Por una caveza ポル ウナ カベーサ」

背中に回した彼の微妙な手の置き方が心憎い。彼は盲目なのです。その演技を交えながらも、

不安な彼女の気持ちをほぐす様に優しくリードしていくパチーノ。

ぴったりと身体を寄せ合って踊るタンゴは本来艶めかしいものですが、この二人に関しては全くいやらしくない。

むしろパチーノは暖かい眼差しで彼女を娘のように優しく包んでいるように見えました。

パチーノに寄り添いながら恥じらうようなアンウォーの笑顔もとてもチャーミングで好感が持てました。

時折見せる二人の笑顔がほんとに楽しそうでこちらまで幸せな気分になりました。

昨年の「午前10時の映画祭」で上映されたんですが、完全にスルーしていた私はバカでした。

映画館であのダンスシーンを観てみたかったな・・・

アカデミー賞7度目のノミネートにして初のオスカー(主演男優賞)を受賞しました。

パチーノのダンスシーンで思い出すのがやはり「ゴッドファーザー」

シチリアで一目ぼれして思わずプロポーズ。結婚式で踊る彼女とのダンスシーンは初々しくまた切ないものでした。

「ゴッドファーザーPARTⅢ」で娘のソフィア・コッポラと踊るシーンはPARTⅠでマーロン・ブランドが娘のタリア・シャイアと踊るシーンと重なり合って胸が熱くなりました。

女性が付けている香水を言い当てる場面も粋なセリフを交えながらの素敵なシーンの一つです。

ご興味のおありの方はぜひ一度ご覧くださいませ。

(写真はすべてネットよりお借り致しました)


映画鑑賞「ブルー・ジャスミン」「サイン」

2018年06月29日 | 映画・TVドラマ

懐かしい曲がまたラジオから流れてきた。

プリンスの「パープルレイン」

急逝した天才歌手の歌声は私の心に切なく沁みた。

 

録画していた映画を2本観た。

ブルージャスミン」2013年、ウッディ・アレン監督、ケイト・ブランシェット主演。

ウッディ・アレンのシニカルな笑いが苦手なのであまり気が進まなかったが

アカデミー主演女優賞を獲得したというケイト・ブランシェットの演技を見てみたくなった。

ニューヨークでセレブな生活を送っていた主人公が夫も財産も無くし、サンフランシスコの

貧しい妹のところに転がり込んだところから始まる。

素直で平凡な妹に比べ自己中で虚栄心の塊のような彼女。決して好かれるタイプではない。

独り言を言ったり、情緒不安定な様子を見て、妹の彼氏からもおかしな女扱いされている。

プライドの高いジャスミン(実は偽名)は再出発することに意欲的だった。

しかし、働いたこともない彼女に地道な仕事ができる訳がない。

結局、再びセレブの生活に戻りたい一心で、たまたま出会ったお金持ちの男性を逃すまいと

必死だ。嫌悪感をもよおすほど上手に嘘をつく。平気で嘘を重ねて行くのだが、バレるのも

時間の問題だった。偶然、知人に話しかけられたことで嘘がバレてしまい、相手は激怒。

策略はあえなく失敗に終わった。失意のどん底でジャスミンは益々精神を止んでいく・・・

アレンは女性の見栄っぱりを嘲笑するのがお好きなようだ。

プライドの高い女性が壊れて行く様を演じたケイト・ブランシェットはまさにはまり役だった。

夫役のアレック・ボールドウィンの存在感の薄さに違和感があった。

途中であくびが出そうになったが、とにかく最後まで観切った。

後味の悪い映画だった。なんか、脚本に奥行を感じられなかったし、

誇張し過ぎた演出に嫌気がさした。案外、それが狙いだったのかもしれないが、

私はやっぱりアレンは苦手。多分もう彼の映画は観ないと思う。

(あくまで個人の感想です。)

 

サイン」2002年、M・ナイト・シャマラン監督 メル・ギブソン主演、

ホアキン・フェニックス、他。

こちらは2度目。前回観たのは数年前だが、なんか心に残るものがあった。

確認の意味で再見。下記はネットからお借りした紹介文です。

「『シックス・センス』『アンブレイカブル』などのヒット作で知られるM・ナイト・シャマラン監督による2002年の作品。謎のミステリーサークルの出現から始まる全世界規模の異変を背景にしつつ、片田舎に住む主人公の魂の救済をテーマにした異色作。その特殊な作劇によって賛否両論を呼んだが、ミステリーサークルなどの意味深なモチーフを多用した宣伝が話題となり、全世界で大ヒットを記録した。シャマラン自身も、出番は少ないが重要な役で出演している。」

ストーリーや宇宙人が陳腐、突っ込みどころも満載と酷評されていたようだが、

私の感想は真逆で、心が温かくなる良い映画だった。

主役の二人、M・ギブソンとJ・フェニックスが良かった。M・ギブソンの哀愁を帯びた

目が良い。子役のセリフが大人びてちょっと鼻につくが、かわいいから許せる。

全体にだるい感じがするのは否めないが、押しつけがましいところもない。

宇宙人の登場も滑稽だが強調しているわけでもなくそんなに違和感はなかった。

宗教的なことはわからないが、心に素直に響いた癒しのある作品だった。

クライマックスで無意味だと思っていたことが、すべてサイン(兆候)だった

と分かる演出は見事で胸が熱くなるほどの感動を覚えた。

(あくまで個人の感想です。)