ミントグリーンの風に吹かれて

https://blog.goo.ne.jp/hisuinet2 (続編)もよろしくお願いします

シドニー・ポワチエ追悼

2022年01月08日 | 映画・TVドラマ

俳優のシドニー・ポワチエさんが1/6に94歳で亡くなったとたった今ラジオで聞きました

Sidney Poitier(画像はWikipediaよりお借りしました)

昨年、自宅の保存VHSを処分整理していた時に、

シドニー・ポワチエ主演の「野のユリ」があり懐かしく再観賞したばかりでした

ストーリー

「黒人青年のホーマー・スミス(ポチチエ)はアリゾナの砂漠を気ままに放浪していたが、車の故障で一軒家にたどり着く。そこには東ドイツからの亡命者である5人の修道女が住んでいた。ホーマーを見たマリア院長(リリア・スカラ)は、ホーマーを「神が遣わした者」と信じ込み、この砂漠の荒れ地に教会を建てるのを手伝うように頼みだした。・・・」Wikipediaより抜粋

ホーマーが彼女たちのペースに巻き込まれていく様がとても面白く、

紆余曲折あった後で教会堂が奇跡的に完成した時は感動的でした

また最後のホーマーの立ち去り方も胸を打つものがあり

見終わった後、とても爽やかな気持ちになりました

あの有名なゴスペルソング「エーメン」を皆で歌うシーンは

気持ちが高揚する素晴らしい演出でした

その他、彼の出演作で心に残っている作品として「夜の大走査線」(ノーマン・ジェイソン監督)

どちらかと言うと、共演したロッド・スタイガーの渋い演技が好きでした

あと有名なところでは「招かれざる客」(スタンリー・クレイマー監督)

彼の役どころは娘の婚約者で知的で大人

しかしやはり、共演の大御所スペンサー・トレイシーとキャサリン・ヘプバーンの映画でした

女優のジョアナ・シムカスと再婚したことも印象に残っています

シドニー・ポワチエさん、どうぞ安らかにお眠りください


蔵出しVHS「となりの女」(1988年)観賞

2021年07月22日 | 映画・TVドラマ

断捨離カテゴリーのうちの一つ、録画済みVHSビデオ

ほとんど映画(洋画・邦画)で、かつては200本近く所有していたことも

好きな映画は何回観ても飽きない

DVD→BDの時代になり、録画し直したものから順番に

処分することができた時は場所も気分もすっきりした

今、手元に残っているのは

今後TVでは放映されないと思えるような貴重な映画や心に残ったTVドラマなど

画像はどんどん劣化して観るに堪えない物もあるが悲しいかな捨てられない

 

忘れられないドラマ「となりの女」を夕べ久しぶりに観た

(画像は「ファミリー劇場」よりお借りしました)

「隣の女」1988年製作 演出:杉田成道

原田美枝子

奥田瑛二

南条玲子

主題歌:安全地帯「ワインレッドの心」

まだあどけなさが残るような顔つきの原田美枝子と

当時モテモテの2枚目?俳優、奥田瑛二の共演

好きな男が結婚してもあきらめられない。原田美枝子の静かな狂気と杉田成道の抑揚の効いた演出が冴える佳編。あまりの出来栄えに、この脚本をもとにさらに脚色を加え、後年「略奪愛」という映画が制作されたほどだが、映画版はこのドラマ版の出来栄えに及ばなかった。「結婚している男のちょっとした浮気心と、ずっと前から男を思い続けてきた女の執念がもたらす悲劇。手垢にまみれた題材である不倫の恋を息づまる心理劇に仕上げたのは、男女の生理と心のあやを独自の映像感覚で浮きぼりにした杉田成道の演出の力が大きい。(テレビドラマデータベースより)

 

あらすじ

結婚3年目の夫婦(奥田瑛二、南条玲子)が住むマンション向かい側に、二人の元同僚(原田美枝子)が引っ越して来た。すっかり垢抜けした女は男への思いを遂げるため、偶然を装って二人に近づく。巧妙な女の挑発に男は分別を忘れ一時の衝動に身を任せてしまう。女が思いを募らせるにつれ、逆に男は逃げ腰に。その物狂おしさと不吉な予感。緊張感あふれる傑作である。(テレビドラマデータベースより)

 

最後のシーンが恐怖とともに切なく胸に突き刺さる


映画「ざくろの色」・・・

2020年12月20日 | 映画・TVドラマ

先週は寒くて散歩をさぼっていたので体がなまり足腰の調子もいまいち

昨日はやっと風もおさまり寒さもましだったので

思い切って近所を一回りしてきました

柘榴(ザクロ)の実がはじけて赤黒い果肉が見えていました

ザクロが弾けた様子はちょっとグロテスク

ザクロと言えば思い出す映画「ざくろの色」(旧ソ連1971年公開)

「ざくろの色」より

旧ソ連のグルジア(現在はジョージア)出身のアルメニア人セルゲイ・パラジャーノフ

18世紀アルメニアの宮廷詩人サヤト・ノヴァの生涯を描いた作品で

台詞のない美しいイメージ映像で描かれています

独自の美学と様式 グルジアの鬼才セルゲイ・パラジャーノフ監督の特集上映開催! - シネフィル - 映画とカルチャーWebマガジン

私はyoutubeで一部見ただけですが

今まで見たことのない映像世界に思わず引き込まれました

ざくろの色」のS・パラジャーノフ監督作を上映、遺作「アシク・ケリブ」など4本 - 映画ナタリー

絢爛な色彩と様式美、映画史上他に類を見ない作風で

フェリーニ、パゾリーニ、ゴダール、タルコフスキー、スコセッシら

多くの監督にも影響を与えたそうです

パラジャーノフ

当初パラジャーノフ監督によって1969年に製作された「サヤト・ノヴァ」は

難解で退廃的と見なされ、ソ連当局の検閲にによって何か所も削除され

セルゲイ・ユトケーヴィチの再編集により

「ざくろの色」として1971年に公開されたという経緯があります

ざくろの色』(1971)パラジャーノフのたどり着いた映像美の極致。ほぼ台詞なしで魅せる。: 良い映画を褒める会。

パラジャーノフは当局への批判的で挑発的な発言なども多かったため

数回に渡り投獄され強制労働による不自由な生活を強いられたそうです

彼の死後ますます評価が高まり多くの映画ファンを魅了しています

(映画「ざくろの色」の画像はすべてネットよりお借りしました)


エリック・クラプトン~12小節の人生~

2018年11月28日 | 映画・TVドラマ

ギターの神様エリック・クラプトンの波乱に満ちた壮絶な人生に迫る音楽ドキュメンタリー「エリック・クラプトン~12小節の人生~」を観てきました。

「グラミー賞を18回受賞し、長年音楽界を牽引し続けるミュージシャン、エリック・クラプトンの波乱に満ちた壮絶な人生に迫る。お金や名声よりも音楽性を優先し、愚直なまでにブルースに身を捧げてきた彼だが、私生活では欲望と愛情、快楽と幸せの区別もつかないまま、いつも“何か”を探して彷徨い続けてきた。少年時代には母親に拒絶され、共にギターの腕を競い合った仲間たちも失った。親友ジョージ・ハリスンの妻への恋や、ドラッグとアルコールに溺れた日々もあった。そして最愛の息子コナーの死……。天国と地獄を行きつ戻りつするような過酷で数奇に満ちた人生を経て、初めて自分の居場所を見つけた今だから振り返ることができる、音楽と愛と魂の軌跡をクラプトン自らが語る。」ネットより抜粋

B・B・キングを崇拝するクラプトンのギターがソウルフルで哀愁を感じるのは原点がそこにあるからなんでしょう。

映画は彼の辛い過去をすべてさらけ出していました。母に愛されなかった不幸な生い立ちには心から同情しましたが、PG12指定になったドラッグ&アルコール中毒のシーンは目を覆いたくなるようなものでした。観客席に向かって暴言を吐くシーンは哀れで悲しかったです。できれば見たくなかった・・・そのころは完全にアルコール中毒でステージには必ずお酒の瓶があったようです。へらへら笑いながら締まりのない顔でステージに上がり、90分の予定を勝手に30分で切り上げたこともありました。怒った客からブーイングの嵐。当然ですよね。

「昔の栄光にしがみつくな!」心無いヤジが飛びます。思わず汚い言葉で言い返す彼。もうシッチャかメッチャか。そこにいたのはただのアル中のおっさんでした。そこまで醜態を映画で見せる必要があったのか、ファンとしてはちょっと疑問に思いました。監督は「ドライビングMissデイジー」のリリ・フィニー・ザナック。

親交を深めていたジミ・ヘンドリックスのドラッグによる急死はかなりショックだったようです。もともと孤独な人が再び心を閉ざしてしまいました。

ビートルズのジョージ・ハリスンとは親友でした。彼の名曲「While my guitar gently weeps(ギターは泣いている)」でのギター・ソロはクラプトンというのは有名な話ですね。あの泣きはジョージには出せなかったようです。

ところが、彼の妻であるパティ・ボイドに心惹かれてしまいどうしても自分に振り向かせたくて、パティに捧げたアルバム「いとしのレイラ」(デレク・アンド・ドミノス)は今では知らない人がいないぐらいの大ヒット曲ですが、当初アメリカでは予想したほど伸びなかったようです。その訳はクラプトンという名を伏せていたからだと言われています。注目を浴びることがあまり好きじゃない、目立ちたくなかったからと本人は言っていましたが、売れればやはりうれしいはずですけどね。

女性遍歴も多かった彼でしたが子供ができたことでやっと幸せをつかみかけていた矢先、その息子がなんと旅行先のホテルの窓から転落死。幼いコナー君(4歳)を突然失ったことはあまりに悲しい事件でした。

この悲しみを癒すためにまたアルコールに走るのかと心配されましたが、彼は克服しました。天国にいる息子コナー君のために生きることを誓って。

それがこの歌「Tears in heaven」です。現在は娘3人の良きパパになって穏やかな人生を送っています。幸せをつかんだ今だからこそ地獄の日々を語ることができたのでしょう。

懐かしい曲がかかった時は感動で涙が出そうでした。クラプトンのギターに久々にしびれました。


映画監督の訃報、ベルナルド・ベルトルッチ、ニコラス・ローグ

2018年11月27日 | 映画・TVドラマ

イタリア映画の巨匠、ベルナルド・ベルトルッチ監督が26日77歳で亡くなった。「ラストエンペラー」(87)では米アカデミー賞の監督賞など9部門を制覇した。音楽を坂本龍一が担当。同じく坂本龍一の音楽が印象的だった「シェルタリング・スカイ」(90)は私のお気に入りの映画の一つだ。

ジャン・ルイ・トランティニアン主演の「暗殺の森」(70)も忘れられない。「ラスト・タンゴ・イン・パリ」(72)ではM・ブランドとR・シュナイダーの過激な性描写が物議をかもし本国イタリアでは上映禁止になった。のちにミッキー・ローク主演の映画「ナイン・ハーフ」にも影響を与えたという。

23日に90歳で亡くなった英監督、ニコラス・ローグは撮影監督としてのほうがなじみ深い。かの大作「アラビアのロレンス」では第二班撮影監督を務め、フランソワ・トリュフォーのSF映画「華氏451」(66)でも撮影を務めた。とても斬新的な映画でした。映像がおしゃれでお気に入りです。

ジュリー・クリスティとドナルド・サザーランド主演でオカルトサスペンス「赤い影」(73)を監督した。これはもう一度見る勇気がわかないほど不気味で怖い映画だった。でも、さすがに映像は凝っている。冬のベネチアの物悲しい雰囲気がスリラーにぴったりだった。

77年にはD・ボウイ主演のSF映画「地球に落ちて来た男」が有名。退廃ムード漂うボウイがとても印象的だった。

彼も今はもういない。次から次に訃報を聞くのは寂しい限りです。