2019年 中国
◆おススメ度
★★★★☆
◆キャスト
ラン・ティエンイエ:チャオ・イーチン
スー・ツァンツァン:リー・ジャーチー
リン・ジアザー:リー・ゴーヤン
シュー・メイリー:シュー・モンユアン
タン・シンイー:トン・イェンレイ
タオ・ヤーティン:ウー・ショアンイー
ジョウ・リン:ヴィンセント・ウェイ
◆感想・あらすじ
うーん、ツンデレ王子シリーズに入るか入らないか、くらい?
これもまた、タイトルだけなら絶対見なかった。ほんっとにたまったま、「恋は不意打ち」に出てた不良君のチャオ・イーチン繋がりでみただけ。しかも、チャオ・イーチン
も別にハマったわけでも何でもないのに・・・っていう。(でも、このドラマ見終わった流れで「99%のカノジョ」も観ちゃいました・・・。)
なのに、なかなか面白かったです。
基本、このね、ジャージが制服の中国の高校時代のドラマ、ちょっと好きじゃないんですよね。中国の親はデフォでモンペだったり、貧困問題とか、恋愛禁止問題みたいな
のとか見るのがめんどくさい。ちょっと気分がローになるというか。
でも今回は、主人公がとにかく明るく弁が立つ子なのでそう暗い気分にもならず、無口な主人公、無口なヒロインとの心中察するすれ違いみたいな感じでもなく、割と高校生活
からラブコメだったので楽しく見れました。
ヒロインのツァンツァン役のリー・ジャーチーは、「流星花園2018」でシェン・ユエの友達役やってた子みたいです。顔立ちがけっこう似てる気がする。てかツンデレ王子系
ヒロイン顔といいますか。
で、高校時代のヒロインが想いを寄せる相手ジアザーにリー・ゴーヤン。リー・ゴーヤン、モテ期到来かと思いきや、またもフラれ役。このままチャン・ビンビンみたいな
感じになっていくんだろうか・・・。
てか、それに比べてチャオ・イーチンの出世が早い。「恋は不意打ち」では、3番手くらい?だったのに、それでも最後はちゃんとカップリング成立してたし、今回ですでに
主演、そして「99%のカノジョ」では社長役っていうね・・・。リー・ゴーヤンとどう違うの?って感じではありますが、そのうちリー・ゴーヤンの時代もきっと来るでしょう。
◇◇
ストーリーとしては、一言でいうと、国語が得意で作詞家を目指すヒロイン、ツァンツァンの恋と成長の記録、みたいな感じです。でも、こういう青春推しのドラマって
あんまりすきじゃないんですよねー。(自分の高校生活が黒歴史だったからか。)
けど、実際見てみると高校、大学と同級生だった6人の男女のラブコメディーって感じです。見ていて、笑っちゃたり、一緒に気まずい気持ちになったり、ドキドキきゅんきゅん
したりっていうね。
ツァンツァンは、中学から好きだったジアザーと高校になって同じクラスになり、毎日浮かれ気味。ジアザーにちょっとでも近づきたくて、ジアザーの席の隣になれるよう親友
のメイリーと画策して担任が作成中の座席表を書き換えちゃいます。しかし、なぜか席替えしてみるとツァンツァンはジアザーの親友、ティエンイエのとなりの席に。
ちょいヤンキーっぽいティエンイエは、常に寝てばかりで言葉も悪く、表面的にはツァンツァンにも冷たいツンデレ系男子。ツァンツァンは、そんな彼を口では嫌っていますが
ここぞという時にはなんだかんだティエンイエに優しさを見せたりほうっておけない感じ。ティエンイエはそんなツァンツァンを見て自分に好意があると思っていて、最初は
やや迷惑に思ってますが、なんだかんだケンカしながらも交流を深めていくうちに、ちょっとずつツァンツァンを好きになっちゃいます。
で、肝心のジアザーですが、実は小学校から10年もツァンツァンと同級生だったっていうのに高校で初めてツァンツァンを認識したっていう・・・。彼も結果的にティエンイエ
を通してツァンツァンと交流していくうちにツァンツァンを好きになっちゃいます。けれども、ケンカしながらもなんだかんだ仲良く見えるティエンイエとツァンツァン。
彼もまた、ツァンツァンはティエンイエが好きなんだと誤解しちゃいます。
そんな二人は、けっこうティエンイエにちょっとだけ好意を示したりもするんですが、お互い二人をくっつけまいと牽制しあったりします。(それが大学に入ってエスカレート
するさまがちょっと面白い。)
しかし、ある日ティエンイエはツァンツァンにチョコを渡され、迷惑そうにしながらも内心喜んでいると「ジアザーに渡してほしい」と言われ、ショックを受けて怒ります。
(この頃からだんだんと自分の気持ちにはっきり気づいちゃうティエンイエ。)
まーでも中国は受験戦争がかなり厳しいみたいで、高校生は基本男女交際禁止みたいなので、みんなそれぞれ恋心を抱きつつもはっきり本人に向かっては口にしないまま時は
流れ、とうとう受験も終わり(仲良し放送部5人は無事に大学に受かりみんな北京にいくことに。)卒業の時を迎えます。
で、ここでとうとうツァンツァンはジアザーにラブレターを書いて渡すことに!
けど、ジアザーとヤーティンの会話を聞いておじけづいたツァンツァンは、ジアザーにわざとらしく本を借りてその本にそっとラブレターを挟んで返します。
ラブレターをもらったジアザーは、ツァンツァンの気持ちを知って喜びますが、なぜか返事をしないまま大学へ。(なんとツァンツァンはジアザーと同じ大学、そしてメイリー、
ヤーティン、ティエンイエが同じ大学です。多分。)
ツァンツァンの気持ちを知りつつもなぜかはっきり返事をしないまま、ちょっとずつツァンツァンとの距離を縮めようとするジアザー。
一方、ジアザーに手紙を渡したのに全く返事のない状況にツァンツァンはだんだんとジアザーをちょっとしたアイドルを追っかけてたような気持ちになってきて、ジアザーと
お付き合いするっていうこと自体がもう憧れに近い現実的ではない出来事に感じて心が離れていっちゃいます。
で、一方のティエンイエはというと、一番親しかった男友達っていう立場を利用してツァンツァンに頻繁に連絡しては距離を縮めようとします。
そんな仲、放送部の仲良し5人で集まったツァンツァンたち。そこでジアザーとティエンイエはお互いのツァンツァンに対する気持ちにはっきりと気付き、二人で会って
気持ちをカミングアウト。そこで、「でも彼女は僕のことが好きだけどね」と余裕を見せるジアザー。
ティエンイエは、ツァンツァンが好きなアーティストJ・チョウのライブがあることを知り、入手困難なチケットをなんとか2枚ゲット。ツァンツァンにプレゼントします。
さらに、ジョウ先生のオケに入ったジアザーは、ツァンツァンに気持ちを伝えることを決意してオケの公演の日に見に来てほしいと伝えます。何も知らずに安請け合いする
ツァンツァンですが、当日J・チョウのライブだったことを知り、大慌てでチケットを探すも見つからない。
メイリーに相談しますが、ティエンイエの不良でコワそうな一面しか知らないメイリーには「ティエンイエのところに行ってもチケットを失くしたなんて言ったらなんて言われ
るかわからないと」ジアザーの公演に行くことを強く勧められちゃいます。
ここですねー、ツァンツァンがどっちを選ぶのかめっちゃハラハラドキドキしちゃうシーンです。
それまでも、誕生日プレゼントに同じハリポタの本を用意して、ジアザーに先を越されて渡せなくなったり、ご飯食べに行ってメニュー2択で悩むツァンツァンに、肉をシェア
しようとしてまた先を越されたりしてたティエンイエは、なかなか会場に現れないツァンツァンに、諦めムード。
しかし、そこに息を切らして走ってくるツァンツァンがーーーー!!!!
(きゃー!!!!!)
とうとうティエンイエの想いが報われたー!
で、めちゃくちゃ嬉しいティエンイエ。もう始まってるぞとツァンツァンを会場に引っ張っていこうとしますが・・・、チケットを失くしたと告げるツァンツァン。。。
仕方なく二人はコンサートを諦め、代わりにデートしちゃいます。
海に行って、花火してはしゃぐツァンツァン。そして、こっから自分に脈があると踏んたちょい強気になってきたティエンイエの攻めが凄い!
ホテルでも探すか、ってドキッとすること言ってみたり・・・朝日を見ながらキス!
もー、そんなこんなで帰ってきて翌日、すでに彼氏気取りでツァンツァンを迎えに来たり、ちゃんと告白もしてないのに「彼女を迎えに来た」って言ってみたり。
強引に流れで付き合う・・・って感じに持っていこうとしてたティエンイエですが、そんなこと聞いてないっていうツァンツァンの言葉に、最初ははぐらかそうとするも、
「好きだ、付き合ってくれ。」ってとうとう告白。そしてOKしちゃうツァンツァン。
「恋は不意打ち」ではけっこういらないなーって思ってたサイドストーリーのチャオ・イーチンでしたが、このドラマで彼の低い声にちょっとやられました。
そして、大学2年?のこの頃の彼がすごくカッコいい。
今までのクールさの殻を破ってツァンツァンにデレまくり!!ここら辺の二人の感じがめっちゃ好きです。
(あ、紹介忘れましたが、ジアザーもタイミング悪く台湾公演で行った先から送った絵ハガキでツァンツァンに気持ちを伝えましたがツァンツァンはすでにティエンイエと
上手く行っちゃった後だったので、気まずさ全開ながらもちゃんと二人お話して整理をつけました。)
そんなラブラブカップルの二人に、ティエンイエが希望してた留学の話が現実として持ち上がります。二人は一緒に留学しようと勉強を始めるんですが、高校時代、隙あれば
いつも寝ているのに成績がよかったティエンイエとツァンツァンでは結果は歴然。ツァンツァンだけ不合格になっちゃいます・・・。
お互いに今が一番楽しい時期で離れたくないんですが、ティエンイエのために来年また頑張るからと先にティエンイエを送り出すツァンツァン。こっから二人の行く末の
雲行きが妖しくなってきて・・・。
◇◇
うーん、大学生の頃の2年てけっこう変化が激しいからなー。やっぱ帰ってくるまで待つ、ていう選択肢はなかったのかなー。結果的には同じようなことだった気もしますが。
「働く女子流ワタシ探し」でも、彼氏が留学行っちゃいますが、社会人でしかも30過ぎると2年なんてほとんど変化もなくあっという間に過ぎちゃうから、やっぱ大学生で
彼が留学行って帰ってくるのを待つ、っていう選択肢はないのかなー。
ここ、ほんと難しい選択ですよねー。才能があってお金もある彼の留学と、裕福ではない彼女。「最高の元カレ」でも似たようなシチュエーションで別れたっていうのが
あったような気がします。
いやー、とにかくハマるってほどではないんですが、(何回もいうけど)大学生の途中からのチャオ・イーチンがすごくかっこいい!
高校ではジアザーしか友達がいなさそうだったのに大学ではちょっと社交的になって、大学の寮で同じ部屋になったシンイーに自分から話しかけて仲良くなってるしね。
留学先でも友人たちとのコミュニケーションに問題なさげだし、このドラマで一番の成長を見せたのは、ティエンイエでした。
高校生役の彼はほんとにあどけない感じで全く違和感のない高校生を演じてるのに、だんだん顔つきが大人になって、10年後社会人としてバリっとスーツも着こなしてるし。
逆に残念なことにジアザーがツァンツァンのこと引きずったままほとんど成長が見られなかったような・・・。(まー、元々何でもできる優秀な王子様キャラなのでそれでも
人生的な貯金で問題なくやっていけるんだろうけども。)
そんでもって、今までの作品では全く感じなかったけど、この作品のリー・ゴーヤン、ちょっとソン・ジュンギっぽい中性的な感じでした。(他の人の感想みたらけっこう
同じこと思ってる人が何人かいました。)リー・ゴーヤンの出演作は、4作品みましたが「ロマンスの方程式」の役が今のところ一番好きです。プログラミングとハッキング
に天才的才能を見せる役。そして、どっちかっていうとそっちの方がもうちょい切ない感じで描かれてたような?
あとは、本編と関係ないんですが中国でもソファとテーブルがあったらこうやって床に座ったりするんだなーと。
最近、中国ドラマで玄関ドア開けたらすぐ靴を脱いでスリッパに履き替える、土足で上がる人に「靴を脱げ!」って注意するシーンが増えてる気がしますが、家の中土足
じゃなくなってきたからこんなことができるんだなと。これって日本の影響もあったりするんだろうか。
5、6年前の中国人が国慶節とか春節とかによく日本に来るようになった頃に中国人が日本に来て驚いたことっていう記事の一つに、「日本は道がキレイで、1週間同じ靴を
履いて歩いてても靴が汚れない。日本では靴磨きは仕事がない。」って書いてて、中国人が日本に来て驚いたことだっていうのにこっちが逆に驚いたんですが、そういう
とこからちょっとずつ日本のよいところを取り入れていってるんだろうか・・・。(コロナの感染も、土足の国とそうでない国とで差がありそうだし。)
寝るときに初めて靴を脱ぐ国では、裸足で歩き回る開放感を知らないんだろうなーと思いつつも、中国ドラマで具合が悪くて気を失ってたり、酔って寝ちゃってたりする人を
ベッドに寝かせて、そっと靴を脱がせてあげるシーンにきゅんときちゃったりするんですけどね。