進出するやたちまち日本のアイドルグループ界を席巻している韓国の女性9人組「少女時代」と女性5人組「KARA(カラ)」。韓国では、こうした少女アイドルグループが低年齢化を見せる中、衣装の露出度や振り付けのセクシー度がますますエスカレートしている。韓国内では、少女グループについて「少女たちの性の商品化」との批判も出始めている。
韓国では14歳前後の少女たちが大人っぽい衣装を身につけ、セクシーな振り付けで踊るのがはやっている。こうしたセクシー路線は、少女アイドルグループが10代の同年代の若者たちに限らず、30、40代もファン層としてターゲットにしているためという。
しかし、韓国の保守層などは、幼い少女らにホットパンツなど露出度の高い衣装を着せ、性的なニュアンスが漂う歌詞と振り付けを覚えさせている所属事務所側を法的、道徳的に問題があると非難している。
韓国国会文化体育観光放送通信委員会は今月4日、文化体育観光省に対する国政監査を実施。韓国メディアによると、少女アイドルグループが所属する事務所の代表を召喚し、グループのメンバーの低年齢化や扇情的な衣装や振り付けなどを指摘した。一方、所属事務所側は「幼いメンバーの成長に悪影響が出ないよう努力している」と反論したという。
韓国のテレビ番組は、内容によって「12歳以上観覧可」「15歳以上観覧可」など放送前に表示しているが、これまでグループが出演する番組については「12歳以上観覧可」だったが、衣装や踊りなどが「扇情的」と判断され、今年7月から「15歳以上観覧可」に対象年齢が引き上げられた。
さらに「15歳以上観覧可」に指定されたテレビ番組に、今年夏にデビューしたばかりの平均年齢14歳という6人組グループ「GP Basic」が出演して問題となった。
このグループの最年少メンバーは小学6年生で、ほかのメンバー5人もみな中学2年生だ。こうした少女アイドルグループの低年齢化も問題となっている。
こうした社会批判が強まる中、公共放送「KBS」も、ついに未成年の女性歌手たちの露出度の高い衣装とセクシーな振り付けに関して自主規制に乗り出すことになった。また未成年者の場合、深夜に録画する番組への出演も積極的に自制させる方針という。(ソウル 水沼啓子)
(MSN産経ニュース、http://sankei.jp.msn.com/world/korea/101024/kor1010241200001-n1.htm)