hirokoの徒然Blog

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白夜行

2006-02-01 01:09:08 | *れびゅうモドキ*

厚さが5センチ以上はあろうというずっしりとした文庫本。
帯に記された短い言葉に、思わず手が伸びる。

「愛することが、罪だった。 会えないことが、罰だった。」


世界中コンビの主演ドラマということもあり、寝苦しい病床で手に取った。
時間を持て余していたこともあったが、それでもこれだけの長編を、息もつかず一気に読み終えた。


読後感。
決してカタルシスはない。
重苦しくなる心と、向ける場所のない悲しみ。怒り。


直木賞作家の筆は、決して主人公2人の心情を描写しない。行動を主体的に描かない。
だからこそ読者は焦れ、より多くの状況証拠を求め、ページを捲る。
どこかに釈然としない気持ちを抱えつつ……2人の安寧を願いさえしてしまう。
真犯人? 
すべてが嘘かも知れない。
すべてが妄想かも知れない。

99%真っ黒な灰色でも、残りの1%にかけて、白く塗り籠める。
それは太陽の昇らない白夜のようで……。
太陽が沈むことのない白夜のようで……。

白夜行

個人的には小説のほうが

文庫版の表紙は、
綾瀬はるかちゃん

&山田孝之くんです


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