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「ソメイヨシノ」だけが桜とは限らない

2025-04-13 06:01:18 | 日記

全国各地で桜の便りが聞かれる頃となった。
すでに秋田でも県内一早く桜の花が見られるにかほ市の勢至公園でも9日に開花したという。
と何気なく桜を話題にしたが、基本種の10ないし、11種を基に変種を合わせると100種以上あるといわれている桜の1種「ソメイヨシノ」のことを指している。
マイフィールドである真人山でも桜の自生種は、植栽種の「ソメイヨシノ」をのぞいて「オオヤマザクラ(ベニヤマザクラ)」「オクチョウジザクラ」「カスミザクラ」「ウワミズザクラ」と少なくとも4種はある。
では、なぜ、桜の代名詞が「ソメイヨシノ」なのか?
そもそも「ソメイヨシノ」は、江戸時代終わりにエドヒガンとオオシマザクラの雑種が交雑して生まれた桜の中から特定の1本を選んで接ぎ木で増やしていったものだといわれる。
つまり「ソメイヨシノ」はクローンである。
そのため、ある時期が来れば一斉に開花し、ある時期が来れば一斉に落花する。
しかも花が大き目で花が咲いている間は、葉が開かない。
しかも1本の木に多くの花が咲く。
それだけにいっそう目立つのである。
いわばこの時期の「花」ならぬ「華」なのだ。
にも関わらず、先述したように「ソメイヨシノ」 が生まれたのは、江戸時代の終わりというから生まれでまだ100数十年。
いわば桜の品種の中では、新参者と言ってよいかもしれない、
では、江戸時代の終わりより前には、花見という習慣は人々の中になかったのか?
もちろん、あったはずである。
それは、江戸時代から前の時代のドラマを見てもわかる。
秀吉も花見を好んだといわれるが、この時代「ソメイヨシノ」はまだ生まれていない。
当時は、おそらく「ヤマザクラ」という種をあがめていたはずだ。
ちなみに、秋田には自生の「ヤマザクラ」はまずない。
似たものに「オオヤマザクラ(ベニヤマザクラ)」がある。
「オオヤマザクラ」は、「ヤマザクラ」と似ているが別種であり、だが山に咲く桜「山桜」の一種である。
真人山には、菅江真澄が「雪の出羽路」で記述した「義経三貫桜」がある。
義経が兄に追われて、平泉に逃げていく途中、見たという伝説の桜だが、伝説だとしても「ソメイヨシノ」ではなく「オオヤマザクラ」だし、現在も昭和の終わりに植栽された「オオヤマザクラ」がある。
「オオヤマザクラ」に関して言えば本州の日本海側や北海道に生息するやや大き目の花を咲かせ、花弁が紅色の特徴から「ベニヤマザクラ」とも呼ばれている。
他にも北海道に多く生息することから「エゾヤマザクラ」とも。
こちらは、花と葉が同時に展開する。
このことが、また「ソメイヨシノ」の華やかさをいっそう際立たせる。
ところで、真人山に関して言えば、いち早く咲く桜は、これもまた山桜の一種なのだが、「オクチョウジザクラ」である。
「ソメイヨシノ」と比べて樹木は小ぶりで、花の付き方もまばらである。
しかし、まだ雪が残る状態でいち早く咲く桜だけにマルバマンサクに続いての木の花登場で心が踊りだす。
例年、「オクチョウジザクラ」の花が終わりごろになると「ソメイヨシノ」が咲き出す。
今年は、4月10日に開花を確認した。
早い年には、3月下旬に、昨年は4月6日だったから今年は最近の記録では、遅い方かもしれない。
「オクチョウジザクラ」は、「ソメイヨシノ」の引き立て役にも思えてしょうがないのだが、真人山を歩いてこの花を見つけると春の到来を一段と感じざるを得ない。
そして、真人山の懐深く入ったところに咲く「カスミザクラ」。
その名は、遠くから見たようすがまるで「霞(かすみ)」のように見えることに由来する。
それだけ、花弁の色も白い。
これもまた花と葉が同時に展開するのだが、それでも咲き始めのようすは見事なまでの「霞色」といえる。
「ソメイヨシノ」と比べるとやや遅く花が見られる。
とここまで書いて、あと真人山に見られる「ウワミズザクラ」の紹介も忘れたくない。
例年、「ソメイヨシノ」の花が散った後、「桜の季節が終わった」と言われる頃、開花している。
いつもその言葉を聞くたびに「桜はまだ終わっていませんよ。ここにありますよ。」と真人公園で紹介する。
一足遅れの桜でしかも花の形がブラシ状でもしかするとこれが桜かといわれそうだが、これもまたれっきとした桜の仲間である。
こちらは、「ソメイヨシノ」とは真逆で、葉が展開してから花が咲く。
それだけに、いっそう目立たない存在なのかもしれない。

以上のことから「ソメイヨシノ」はやはり春の「華」の存在と言える。
それでも私は「控えめ」に言いたい。
「ソメイヨシノ」だけが桜とは限らない・・・・


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