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ヒロちゃんの独り言

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たらいこぎの沼で起きたこと

2023-07-24 14:31:25 | 日記

6月のある日のことだ。
場所は、真人公園の沢口沼。
あの「たらいこぎ競争」で有名なところでもある。
この場所は、たらいこぎ以外にも実は有名な場所となっている。
それは、アメリカザリガニがよく釣れるスポットだということだ。
天気の良い休日となればザリガニ釣りお目当ての親子がやってくる。
この日は、あいにく今にも雨が降りそうな曇りの日であったと記憶している。
いつものように親子の姿でにぎわう場所が閑散としていたからだ。
1組の親子が沼に近づいてきた。
どうやら父親とその息子らしい。
父親はまだ30代前半だろうか、息子はおそらく4歳か5歳児といったころだろうか。
父親の手には、簡素な釣り竿がある。
こちらから声をかけてみた。
「ザリガニ釣りですか。」
父親は、明るいトーンの笑顔で答えてくれた。
「そうなんです。でも釣れそうもなくて。」
すぐに私も切り返した。
「(沼の)この付近が釣れそうですよ。」
「やってみます。」
と父親。
この日の私の目的は、公園周辺の生き物調査。
親子に付き合うでもなくそのまま、沼周辺を歩きながら生き物といってもほとんどが植物だが、写真を撮りながら記録していた。
沼周辺を歩きながら、
「今日の調査は終わり。」
 と独り言を言いながら車をおいてある公園の大駐車場に向かった。
駐車場の中ほどまで来たころだろうか背後から子どもの大きな声が聞こえてきた。
「おじさ~ん、おじさ~ん!」
と叫んでいる。
始めは、広い駐車場にいる誰かに向かって発した言葉だろうと思っていた。
下手をすれば、私などは
「おじさん」ではなく「おじいさん」と呼ばれかねない。
それでも気になって振り返った。
先ほどの男の子だ。
私が
「何かあったの?」
と聞く前に男の子は興奮した面持ちで話しかけてきた。
「見つけたよ!ザリガニ見つけたの!」
と。
そうか、これを伝えたくて広い駐車場の中を走ってきてくれたのか!
と思えばうれしくなった。
私は、思わず
「ありがとう!ありがとう!よかったね!」
と子どもの元気にも負けないくらい大きな声で伝えた。
子どもは、大きくうなずき再び走り出した。
私は子どもの後姿を見届けた。
どことなく満足気なようすが見える後姿だった。
きっと今頃は父親にしっかり報告しているだろうななどと思いを巡らしながら駐車場をあとにした。

子どもは、いずれ大人になる。                                                、
その時に子ども時代の体験が生きてくる。
子ども時代にどんな体験をしてきたのかそれはまぎれもなく大人として生きていく上で活かされるであろう知恵やふるまいとして、知らず知らずのうちに子どもの体や心にしみこんでいくのである。
そして、子ども時代にどんな大人たちに出会えたかも大きい。
その大人は誰であったかどんな人であったかはは忘れたとしてもこれもまた子どもの人格形成に大きく貢献するのである。
だからこそ観察会などで出会った子どもたちとは一回きりの出会いだととらえ、大切にしているつもりだ。
今回のことで言えば、私は特別なことはしていない。
ただ、この子が伝えたくてしょうがないという、その願いの受け皿になったに過ぎない。
だとしてもとにかくうれしかった。
この日は、一日わくわくした気分になりしょうがなかったことはいうまでもない。