
今日は耳鼻科へ行って来た。
去年の11月の航空性中耳炎が、私が度々飛行機に乗る所為で、なかなか完治せずずっと通院していたのだ。
右耳の鼓膜にまだほんの小さな穴があるのと、聴力が回復傾向にあるのだけれど、いわゆる普通のラインまで、もうチョイとのこと。
(でも、TVの音量の数値を見ると、普通の状態のツレアイより、聴力があるような気がする。あははは(^_^)v)
一応、2週間ごとの周期的な通院は終了し、なにか違和感を感じたときに来院して下さいということで、薬も今回は1ヶ月分になった。
お医者さんが、とっても良い人だった。
そして看護師さんも技術の方も、ほんとみんな良い方たちで、そのお陰で辛抱強く通院できたような気がする。
医療の技術がAIにとって変わることが、そう遠くない未来で可能になるらしい。
でも、医療は、診断や治療技術についての精緻精巧だけではない。
やはり医は仁術だ、と思う。
医師の診断力や治療技術は言うまでもなく大前提であるが、私はあたご耳鼻咽喉科へ通院し、なによりもやはり患者にとってはお医者さんへの信頼感というか、医師が患者の言葉を受け止めてくれるということが、医師の病んでる者への心遣いというものが、そういうことが治癒への非常に大きな力になる要素だと、私はつくづく思い知った。
医師の立場で言えば、私が初めて耳鼻咽喉科を受診した4日後にまた飛行機に乗らななくてはいけないのだいうこと、更に、治療中も何度も飛行機に乗るという状況は、治療に於いてあるまじきことだと思う。
しかし、愛宕医師は、そんな私に対し最善を尽くしてくれた。
患者を一度も否定することはなく、理解をして治療をしてくださった。
私は、その心遣いが、ありがたかった。
それにもかかわらず、私は、1度、嘘をついた。
本来、受診しなくてはいけない日、薬もなくなってしまう日に、私は行けなかった。
夕張と旭川に、会議やら打ち合わせがあったためだ。
それなら、あらかじめ、早めに受診すべきだったのだが、私には、明らかに気の緩みがあった。
旭川から戻って受診したのは、予定より1週間ほども過ぎていた。
愛宕医師は、パソコンの画面のカルテを見ながら、まるで私を気遣うように言った。
「薬、なくなっていたでしょう」と。
私は、咄嗟に「いえ、ありました」と、嘘をついた。
愛宕医師は、カルテを見ているので、その嘘はバレバレなのに。
なぜ、私は、正直に、言わなかったのか。
私の本来の小心で、小ずるい性根の、悪さ、だった。
今ごろ、まるで懺悔するように、ここに書いたところで、
私の嘘は嘘だ。
誠心誠意な医師に対して、患者の私は誠心誠意に応えなかった。
このこと、本当にすまなかったと思う。
世間では医療の冷たさがしばしば問題になる。
では、患者の方はどうなのかと、自分をふり返って、思うばかりだ。
あたご耳鼻咽喉科のお医者さん、スタッフのみなさんに、心から感謝する。
<追記>
実は、あたご耳鼻咽喉科を紹介してくださったのは、私の家の近くにある土田循環器クリニックのお医者さんなのでである。
私は、昨年の11月上旬の土曜日に東京へ行くことになっており、その日の朝、目が覚めたら喉が痛く、鼻づまりに咳もでる。
眠っている間に、風邪を引くのかと呆れたが、朝、一番の飛行機だったので、取りあえず空港内の薬局で風邪薬を買うことにした。
それで、風邪薬を飲んで、搭乗したのだけれど、離陸する段階で、身もだえするような耳の痛みに襲われ、それは飛行機から降りても治らなかった。
そんな状態で、翌日の日曜日に、札幌へ戻るためにまた飛行機に乗ったのだが、耳の痛みは尋常ではなかった。
そして翌日の月曜日、私は、地元とはいえ、15年ぶりの札幌であり、どこの耳鼻科へ行っていいのか全然分からず、それで近所にある土田循環器クリニックへ行き、図々しく耳鼻咽喉科を紹介して欲しいとお願いしたのである。
土田医師は、快く私の言葉を聞いて下さり、あたご耳鼻咽喉科が良いと薦めて下さり、紹介状まで書いて下さった。
良いお医者さんたちに、めぐり逢えたこと、本当に感謝です。