第7回は北区でごわす。
北区といえば飛鳥山公園。
徳川吉宗が上野寛永寺の他にも江戸に桜の名所を作ろうと命じて作らせた、言わずと知れた都内の桜の名所である。
近年では、日本騎馬軍の父と言われた秋山好古(よしふる)(※日露戦争で「天気晴朗なれど波高し」の名文を起草した名参謀秋山真之(さねゆき)の実兄でもある。)が陸軍士官学校の入学試験で出された「飛鳥山(あすかやま)に遊ぶ」という小論文のテーマを、「飛鳥(ひちょう)、山に遊ぶ」と勘違いして答案を提出し、「自分のような田舎者(※好古は四国松山の出身。正岡子規とも親交が深かった。)はお呼びでない、という意図が見え隠れする意地の悪い出題だ」と落ち込んでいたにもかかわらず、蓋を開けたら合格していた、という曰く付きの江戸・東京の名所である。
Sさんからも「北区なら飛鳥山公園の桜がおすすめですよ」とコメントを頂いていたが・・・
残念。桜の季節に間に合わなかったでござる。
というわけで、今の季節は薔薇と庭園で名高い旧古河庭園。
場所も飛鳥山公園のすぐ近くである。
薔薇が間も無く満開ということもあってなかなかの人出。
肝心の薔薇も見事の一言。
薔薇も見事だが、古河虎之助男爵の洋館が凄い。
ちなみに1階はカフェになっていてお茶も飲めます。
気分はもう男爵様です。
洋風・和風の広い庭園にはいろんな種類の灯篭あり。
池あり。
滝あり。
茶室あり。
石積みの崖あり。
そして庭のいたるところから瀟洒な洋館の姿が垣間見える、という。
明治・大正時代の日本のお金持ちのセンスの良さを体感できる。
超オススメの日本の名庭園です。
次回は江東区に参るぞよ。
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