「壁の向こうの友人」の打ち上げは21時過ぎに終了。
とてもいい舞台だったと思う。
さて。
もう、終わっちゃったかな。としまえん。
半ば諦めつつ、都営地下鉄大江戸線の豊島園駅で降りて、としまえん正門に寄ってみた。
驚いた。
正門前は人で溢れてた。
自分がこの場を立ち去ってしまったら、それがとしまえんの本当の終わりになってしまうとでも思っているかのように、正門前は帰路につこうとしない人たちで二重三重の人垣ができていた。
そうだよね。
僕らは、としまえんの時代に生まれて、としまえんの時代を生きてきた。
だから、としまえんの最後の灯が消えるまで、見守ってあげるのが僕らの務めだよな。
いつまでも正門前から動こうとしないみんなの肩を、涙雨が濡らし続けてた。
正門前の様子を見届けて、ふと思いついて東ゲート入園口の方に回ってみた。
東ゲート入園口を入ってすぐ真正面に、としまえんのシンボル、カルーセル・エルドラドがある。
もしかしたら、最後の灯が落とされる前のカルーセル・エルドラドの写真を撮れるかも。
東ゲートに着いてびっくり。
お客さんは全員退園したはずなのにカルーセル・エルドラドが回っている。
しかも、沢山の人を乗せて。
動画で撮影したけれど、gooブログには動画を貼り付けられない。
動画をスクショした静止画でどうぞ。
これ↓
乗っているのはとしまえんのスタッフさんたち。
背広を着てるおじさんもいる。
真っ赤なスタッフTシャツ姿の女の子もいる。
最後のお客様を無事に送り出して、明日はもう解体作業に入ってしまうであろう、としまえんのシンボルに、最後の最後の本当に最後にスタッフ全員でお別れをしていた。
そうか。
としまえんは私だけじゃなく、私を含むお客たちだけでもなく、働いてるスタッフ全員にこんなにも愛されてたんだ。
うん。
素敵な、最高の、遊園地だった。
僕らは、この夢のような遊園地と、そこで働くスタッフさんたちのお陰で、煌(きらめ)くような「としまえんの時代」を生きた。
東ゲートでひとり立っていたスタッフの女の子に、
長い間、ホントにお疲れさま。ありがとね。
と声を掛けて、帰宅の途についた。
としまえんの東ゲートから自宅まで歩いて15分。
最後の最後のホントの最後のおしまいなんだ。
なんだかホッとして、胸が苦しくなって、切なくなって、ポロポロポロポロ泣きながら僕は雨の中を家まで歩き続けた。
えー!だって最後に一言、お礼言っときたいじゃん!