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ヒロシカ

日々のことを。

この4年間

2021年06月21日 14時28分14秒 | IBD/クローン病/潰瘍性大腸炎

4年間更新しなかったのですが、その間はレミケードによってなんとか生活を続けていました。

2018年ごろまでは、レミケードを点滴して5週間程度はなんとか瘻孔から膿も出ず、普通のものを食べていられました。さすがにレミケード直前の2週間になると炎症が強くなり、エレンタールを中心とした食生活でした。

そんなかんじでだましだまし過ごしていたのですが、2019年ごろからは自己判断で酸化マグネシウムを飲むようにしていました。これは、直腸の狭窄があることで、どうしても普通の便では肛門付近の出血や瘻孔への便のもれが起こりやすいということで、便を柔らかくすることでなんとか排便を楽にしようと考えたためです。飲み始めてから半年ほどは排便が楽になり、瘻孔の炎症も軽くなっていました。

しかし、2020年8月ごろから徐々に酸化マグネシウムによる下痢が起こるようになり、また、ガスがたまることで直腸手前のS状結腸あたりに腹痛が起こるようになってきました。この腹痛はかなりの痛みで、起きていることができないほどでした。それでも、レミケードを受けることで、3~4週間程度は炎症を落ち着かせることができていました。

ただ、そのころには直腸の狭窄周辺の炎症がしっかりとおさまらないようになってきており、食事はほとんどエレンタールのみということになっていました。体重も2020年秋から2021年3月ごろまでの間に8kg以上減少して、体力も相当落ち込んでいました。

2021年2月ごろには、「この状況を続けたまま、あと何十年も生きていくのは無理ではないか」という思いが強くなってきました。以前から、炎症が強く辛いことは多かったのですが、体重の減少と体力の低下によって、生活が楽になるのであれば、外科的な処置も受け入れたほうが良いと考えるようになりました。


またもや膿瘍が・・・

2017年02月14日 22時31分55秒 | IBD/クローン病/潰瘍性大腸炎

1月の中旬ごろに、地域のスポーツ大会がありまして、「参加人数が足りないから」、ということで、近所の方からお願いされて、自分も参加しました。

そのころは前回のレミケードから1カ月ほど経過しただけだったのですが、寒さの影響からか、1日に何回か粘液が出たりと、どうにもすっきりしない状態でした。しかし、軽い運動程度ならできないこともないので、室内のソフトテニスのようなスポーツ大会もそれなりに頑張って、普段の体力不足を実感したりしながら、無事に終えました。

その次の日から、筋肉痛が始まりまして、特にお尻から足にかけての筋肉が痛くなりました。

それから2週間たって、お尻の痛みが完全にひかないなぁ、と思いながらも、朝起きてトイレに行くと、渋り腹が発生。お尻の痛みもなんだか直腸周囲膿瘍の手術跡当たりが特に痛い。

そんな痛みに我慢しながら、会社に行くも、途中でコンビニによってトイレに行かなくてはいけないほどに状態が悪化していました。

その次の日からは熱が出始めて、高いときは40℃近くにもなりました。

近所の個人医院にも行ってみましたが、インフルエンザの検査で陰性が出て、軽い抗生物質をもらっただけで、一向に熱もお尻の痛みも引かなくなりました。

いつもレミケードをうける病院は大病院なので、予約なしで行くといろいろと時間がかかるので、行くのをためらっていたのですが、高熱が1週間つづいたことで、意を決して行ってみることに。

大病院では、まずは血液検査でCRPが16あることを確認し、CTで直腸周辺に膿があることを発見。また手術が必要か、と少し落胆していたのですが、まずは炎症を抑えることを優先して、レミケードを1週間以上早めてくれることに。

そして、なんとあれほど下がらなかった熱はレミケードを受けたその日の夜にはすっかり下がってしまいました。炎症だけで高熱が出るというのは、初めての経験だったのですが、よほどひどかったのかもしれませんね。

ただ、少しある膿はレミケードで衰えた免疫では抑えられなくなったのか、お尻に大きなしこりとなって腫れあがりました。

座っているのもつらいほどになり、担当医からも抗生剤で良くならなければ手術で膿を出すことになる、と告げられました。

ああ、結局入院して手術か、とまた落胆したのですが、それから4日たつと、あれほど腫れていたお尻がしぼみ始めて、いまでは座るのも問題ないくらいになりました。そのおかげで、1カ月様子を見て、問題なければ手術もいらない、ということになり、安堵しています。

たまっている膿はそれほど大きくなかったようなので、抗生剤だけでも効果があったのかもしれませんね。

 

今回の急な悪化は、一時的にでも激しい運動をしたことで、炎症部分に圧力がかかってしまい、直腸に小さな婁孔ができてしまったのかもしれません。

炎症が強いときには運動にも注意が必要ですね。


野菜は食べてもいいのか?

2016年12月05日 14時03分33秒 | IBD/クローン病/潰瘍性大腸炎

ほぼ一年ぶりの更新になります。

レミケードは続けていまして、どうにか入院などせずに過ごしています。

 

クローン病の人にとって、野菜を食べるというのはためらわれることですね。

自分も直腸狭窄と言われてからは、できるだけ繊維の多い野菜は食べないようにしてきました。

そのおかげか、レミケードで炎症が抑えられた腸壁を野菜の繊維が傷つけることなく、

調子のいい状態が続いていました。

 

しかし、レミケードを5回目に受け始めたころから、4週間を経過するころになると、

硬い便による肛門の裂傷と強烈な痛みが出るようになってきて、次のレミケードまでの

3週間をほとんどエレンタールのみで生活するといったことが多くなっていました。

 

そんな感じでも、野菜を食べないことで、ひどい症状にはならずに済んでいるのだと

思っていました。

 

最近、自分の家族が家庭菜園で、白菜・キャベツ・大根・かぶなどを大量に持ってくることがあり、

食べきるために、浅漬けなどを作って食べるようにしていました。

自分もレミケードを受けた直後のときは、今なら炎症もないし、大丈夫だろう、と考えて、

進んで漬物を食べるようにしていました。

それから5週間ほどたって、まだ漬物や鍋に入れた白菜などを大量に食べています。

いつもなら、調子が悪くなって、裂肛による激痛でトイレが辛くなる時期なのですが、

ほとんど肛門に負担がかからない便が出ています。

 

もしかしたら、極端に野菜を食べないようにしたことで、かえって肛門に負担のかかることを

していたのでしょうか。

自分は直腸と回盲部以外は、それほど狭窄していない(と思う)ので、十分に噛んで細かくすることで、

野菜を食べて、便の状態が良くなったことが症状の安定につながったようです。

まだ、野菜を食べる量を増やしてから1カ月ほどしかたっていませんが、自分にはこの食生活が

合っているのかもしれませんね。


広島漢方の効果

2015年12月25日 22時47分22秒 | IBD/クローン病/潰瘍性大腸炎


潰瘍性大腸炎の人でネットで情報収集をしている人なら一度は聞いたことのあると思われる広島漢方。
正確には広島にあるスカイクリニックが処方している漢方薬です。

このブログでも過去に広島漢方について書いていますが、最初に漢方を飲んだのは7年前。
まだスカイクリニックになる前です。
広島には前泊して、次の日に午前9時ごろから骨密度の検査などをして、先生の説明を聞いて、漢方を受け取り、広島駅に行く途中に原爆ドーム近くの公園(平和公園とかいうんですかね?)で2さじ分を飲んだことを思い出します。

そのときは効果抜群で2週間ほどすると辛い渋り腹はなくなり、2か月ほどで1日の便回数は3~4回程度になり、半年もすると1日の便は2回程度になり、トイレに行きたくなるという切迫感はほとんどなくなっていたと思います。
途中で再燃することもありましたが、それほど長期化せずに抑えることができていたと思います。

潰瘍性大腸炎に限らず、病気はストレスに大きく左右されるものですが、自分の場合も5年前に転職したときは、最初のうちなんとか新しい環境に適用しようと夢中だったためか、それほど悪化しなかったのですが、徐々に再燃に近くなり、最後にはステロイドを使うことになりました。
その転職先は自分の仕事に対する考え方等が合わなかったこともあって、1年ほどで辞めました。すると、再燃状態でひどかった炎症が徐々に治まり、新しい転職先も見つかって(ここは仕事のやり方が自分にあってました)、また漢方だけで炎症が抑えられるようになりました。
それから半年ぐらいは大丈夫だったのですが、転職を繰り返したことで、年収が下がり、貯金を崩しながら月々のやりくりをしなければならなくなったことが新たなストレスになりました。
そのストレスからか、またステロイドに頼らないといけない状態に戻ってしまい、2013年にはクローン病に診断が変更されました。
ステロイドを服用してはいたのですが、医者の指示を無視して自分の判断で減量していき、一旦は0にするということをしていました。
このときも広島漢方は服用を続けていました。ストレスのあまりない状態であれば、広島漢方だけで寛解を維持できるのでしょうが、自分には日ごろのストレスが強かったのか、広島漢方だけではどうにも炎症が抑えられなくなり、ついついステロイドに頼ってしまうということを繰り返しました。
その結果、直腸の狭窄を起こし、入院・手術となってしまったのです。

広島漢方は効果があるか、と聞かれれば、間違いなく効果はあると言えます。しかし、どんな薬でも効果は個人差はあります。それは作用がはっきりしていない漢方薬では大きくなるのかもしれません。
自分は今はレミケードで治療を受けているので、広島漢方をやめてしまいましたが、ペンタサやステロイドでは抑えられない人、特にステロイドの副作用が問題になる若い人は試してみてもいいんではないでしょうか。

潰瘍性大腸炎からクローン病に変わったころから、漢方の効き目が弱くなった気がします。2つの病気で何が違うのかはまだ分かりませんが、漢方に対する耐性ができてしまったのか、それとも、潰瘍性大腸炎が進行してクローン病となりって漢方が効かなくなってきたのかが分かると、病気の解明にもつながるのかもしれませんね。

ただ、一つ言えることはストレスは影響が大きいです。自分には仕事のことや家計のことなどストレスをうまくコントロールできなかったために、広島漢方の効果を薄れさせてしまったのではないかと思います。
薬の効果を最大限にするには、まずはストレスをコントロールできるようになることが大事かなと思います。
自分の経験から、そのようなスキルを身につけて、他の人にも教えられるような仕事をしたいですね。


やっぱり風邪ひいた

2015年12月08日 04時51分09秒 | IBD/クローン病/潰瘍性大腸炎

前回書いたエレンタールによる寒気は、風邪の寒気だったようで、先週は39度を超える高熱が出て、寝込みました。

しかし、寝込んだのは一晩だけ。抗生物質が効いたのか、一晩で熱が下がりました。

レミケードはTNF-αだけを抑制するので、他の免疫細胞は問題なく機能するはずですが、去年に比べるとよく風邪をひくようになりました。ということは、これまではTNF-αが中心となって風邪の菌をやっつけていたのでしょうか。

他の免疫細胞、とか言いながら、どんな細胞があるのかよく分かってませんが、TNF-αが活発だったので、他の細胞は休んでたんでしょうか。

レミケードを使い始めたことを体が認識して、いろんな細胞を活性化させてほしいですね。

先週末に、娘の幼稚園で工作の作品展があったので、見てきました。

そこには見覚えのある箱が。。。

工作の材料に提供したエレンタールの空き箱が、”なにか”、に生まれ変わってました。


冷たいエレンタールは寒気を促す

2015年12月02日 13時06分59秒 | IBD/クローン病/潰瘍性大腸炎

これまで真面目にエレンタールを飲んでいなかったので、冬の間は飲んだことがありませんでした。今は1日最低3本を飲むようにしています。

私はフレーバーはヨーグルトのみ。家族からは「あまくさい」と嫌がられるにおいですが、慣れてしまった自分にはこれしかないというフレーバーです。エレンタールは水で溶かして飲みます。ゼリー状にしたこともありましたが、仕事中には食べづらいので、溶液にして摂取することにしました。

溶かす水は水道水です。水道水は季節によって温度が変わります。夏の暑い日にはすこし温めに、冬の寒い日には冷蔵庫で冷やしたかのような水に。

私はエレンタールが温まると少しにおいが変わってくるような感じがして、今まで冷たい水で溶かすほうを好んでいました。

今日も普通に水道水で溶かしたエレンタールを水筒に入れて、仕事中に飲んでいました。朝は少し風邪っぽいかなぁという感じでしたが、元気度で言うと80%ぐらい。いつもと変わらない体調でした。

しかし、昼が近付くにつれて、手足が寒くなり、腹部が圧迫されるような軽い痛みが出てきたり。寒気で体が震えるような状態になりました。

昨年までは同じような寒さの中でも、仕事ができなくなるような寒気というのはなかったのですが、今年はなぜか体が震えるほどの寒気がちょくちょく起こります。

違うことと言えば、レミケードをしていることと、エレンタールを飲んでいること。この2つのうち、温度に関係するのは、冷たいまま飲んでいるエレンタール。これが良くないのではないか、ということになります。

仕事場は外の陽気が入ってこない作りになっているので、エレンタールで体温を奪われると、寒気で震えて体温を上げるしかないのかもしれません。

そこでエレンタールにお湯を混ぜて、温めて飲むようにしてみました。

味は同じなのでしょうが、感覚としてはまずくなってます。。。なんか酸味が強いような。。。

この味にもしばらくすれば慣れてくるでしょうから、とにかく、これで体を温めて冬を乗り切ります!

 


レミケードを始めてからの体の変化

2015年12月01日 07時07分37秒 | IBD/クローン病/潰瘍性大腸炎

レミケードはクローン病の人にとっては劇的に効果を出せる薬です。100%ではないですが、小腸・大腸の炎症を抑える効果はとても高いと思います。アレルギー反応が出る場合もありますが、それさえなければステロイドのようなさまざまな副作用に悩まされることもありません。

私もステロイドを服用していたときは、抑えられない食欲、夜中に目が覚めてしまう睡眠障害(睡眠時間が短くなるので活動時間が増えて良いという面もありますが)、それからムーンフェイス、にきび、多毛(私はどちらかといえば毛深くないほうですが、ステロイド服用中は髭の伸びが速くなったりや顔面の産毛が長くなるなどがありました)、といった副作用が出ていました。服用を中止してからも関節の痛みが続いているので、長年使うのは苦労が伴います。

レミケードは始めたばかりなので、副作用といったものが出ていないだけかもしれませんが、ステロイドのような顕著な体の変化はありません。

ただし、免疫の司令塔となるマクロファージを壊す薬であるため、細菌感染には弱くなるようです。10月には、風邪が長引いたことにより鼻腔から細菌感染をおこし、首やこめかみのリンパ節が腫れあがりました。私はおたふく風邪にかかったことがないので、おたふくかと思うほど腫れてしまったことに驚きました。このときは抗生剤をもらって治まりました。

そして、また風邪っぽくなってきています。熱はないのですが、咳と鼻水が出て、寝ているときに口呼吸をしているためか、のどが痛くなっています。それから、首のリンパ節にも少し硬くなっている部分があるようなので、また最近感染をしているのかもしれません。
現在のところ、レミケードの副作用としては風邪をひきやすくなっていることと、それによってリンパ節がはれやすくなっていることでしょうか。

クローン病の炎症自体は問題なく、粘液が出たり、もちろん出血することもなく、痛みもなく過ごしています。この副作用は炎症を抑えるためには必要なトレードオフなので、風邪引かないようにするしかないですね。


レミケード4回目

2015年11月18日 15時51分49秒 | IBD/クローン病/潰瘍性大腸炎

レミケードの点滴をしてきました。

前回までにアレルギー反応はなかったので、今回からは少し点滴の速度を速めて、生理食塩水も含めて2時間半で終わるようになりました。それでも、9時に病院にいって、診察や点滴の順番待ちの時間がかかるので終わるのは14時近くになります。

以前は15時近くまでかかっていたので、1時間ほど早くなっていますが、エレンタールとペンタサを薬局でもらう時間を入れると、全部終わるのは15時半。仕事に行くには中途半端すぎるので、今日は休みを取ってしまいました。もうすぐ3連休なので、今日を休みにしてしまうことには少し抵抗がありましたが。。。

レミケードは8週間隔なので、次回は1月です。2ヶ月たつと季節も変わりますが、いろいろと変わりますね。

前回点滴を担当してくれた看護師さんは、レミケードの点滴の経験はなかったようで、経験豊富な看護師さんに細かく指導を受けながら処置をしてくれました。今回も同じ看護師さんが担当してくれたのですが、前回とは違い、世間話を交えながらてきぱきと、なおかつ丁寧に処置をしてくれました。前回は緊張からぎこちない感じがしていましたが、今日の雰囲気が本来の看護師さんの雰囲気だったのかもしれませんね。

自分の子供を見ていても思いますが、毎日の積み重ねが成長につながっていて、久しぶりに会うと大きな成長の幅が生まれていることがあります。自分自身も久しぶりに会う人がいたら、その人に成長の幅を見てもらえるように、毎日の努力をがんばっていきたいですね。

 


足腰、いろんな関節の痛み・・・

2015年11月17日 17時34分48秒 | IBD/クローン病/潰瘍性大腸炎

ステロイドを絶ってからもうすぐ3カ月になります。

相変わらず関節痛はひどいです。寝室が2階にあるのですが、朝起きて1階に下りる階段の膝への負担が半端なく堪えます。

動き始めると痛みも和らいでくるのですが、しばらくじっとしていると関節が固まってしまって、動き出すのがつらいです。

自分の子供はまだ小さいため、朝からだっこをせがまれて、だっこして2階から1階に下りたりします。これも大変ですが、子供の柔らかいほっぺたに自分のほっぺたをくっつけて、気を紛らわせて階段を下りてます。

動きだしはすごく遅く、E-テレで放送しているおばあちゃんロボット「WASIMO」に似ているので、「おとうさんWASIMO」と言ってがんばってます。

ちなみに興奮したかぶとむしよりは早いと思います。

これから寒くなるので、関節は暖めるようにしたほうがいいかもしれませんね。


入院までの経緯

2015年10月02日 15時27分40秒 | IBD/クローン病/潰瘍性大腸炎

涼しくなってくると汗をかかなくなってエレンタールを飲むペースが落ちてしまいますね。
暑いときは1日5本は余裕だったんですが、今は4本飲むのが限界のペースになってます。

入院までの経過を書いていきたいと思います。
2014年9月ごろから炎症が強くなった感じがありました。
トイレ回数が多くなって、粘液便も増えたという感じでした。
薬としては、漢方を飲んでいましたが、プレドニンも15mgほど飲んでました。
プレドニンは自己判断で量を30mgまで増やして落ち着いたら、徐々に減らす
ということをやってました。今思うと、医者の指示通りでなく、危険でしたね。
指示通りにしなかった理由としては、副作用がいやだったからです。
このころには総量がとっくに10000mgを超えていて、骨密度が低くなって、
大腿骨頭壊死などになってしまう、と恐ろしい想像をしていました。

11月を過ぎたころになると、就寝中にガスとともに粘液が漏れるようになり、
寝ているときは、お尻にトイレットペーパーをたたんで置いておくように
なりました。
毎朝起きると粘液で下着が汚れてしまっていることが多くなり、少し落ち込むと
同時に、面倒な状態になっていやだなと、朝から不機嫌なことがありました。
1月になると、排便後にしばらくしてから便が漏れてくるという症状に変わりました。
ことのきも、まだ直腸の炎症が強くなっているのだと考えて、広島漢方の先生にも相談し、
漢方を増量してみましたが、あまり効果はありませんでした。

そのうち、2月、3月と時間が経つにつれて、排便後すぐには痛みがないが、3時間を
過ぎるころまで粘液と少量の便が意識せずに漏れてしまうというようになりました。
このころには、いつ漏れてくるかわからないため、常にお尻にトイレットペーパーを置いた
状態になっていました。

主治医にこのような症状を伝えても、ボステリザン軟膏が渡されるだけで、あまり効果的な
対処がされなかったので、肛門科の他の先生に診てもらったところ、直腸が狭くなっていて、
早急に入院することを勧められました。また、その先生から主治医に症状について伝えてもらった
ところ、緊急で内視鏡で状態を確認することになりました。
検査中は鎮静剤で痛みはなかったのですが、肛門近くの直腸が5mmほどに狭くなっていたので、
バルーンで1.5cmほどに拡げたとのことでした。確かに検査後は結構出血がありました。

直腸狭窄と炎症が内視鏡によって確認されたのですが、入院して対処しましょうという
ことしか言ってもらえず、すぐには入院できないということを伝えると、エレンタールを
1日4本しっかり飲んでください、ということでひとまず経過をみることにしました。

それからもあまり状態は良くなりませんでした。排便するまでは直腸の痛みなどはないのですが、
排便から4~5時間の間は、痛み・便意があり、粘液のようなものが漏れるという状態でした。
漢方も注腸で入れるようにしましたが、あまり変化はありませんでした。

そして、5月下旬に温泉に旅行に行ったときに、大浴場の椅子に座ると、なにか肛門付近が
盛り上がっているような感覚がありました。肛門が炎症によって腫れあがっているのだろうと
考えて、またボステリザン軟膏を注入しましたが、今考えれば、直腸の奥のほうの問題だったので
まったく効果はありませんでした。

6月上旬のある朝、目が覚めると体全体が熱いという感じがしました。計ってみると38度5分もありました。
これは何かおかしいと思い、病院に行くと、血液検査を受けました。その結果、白血球が20000を
超えていて、感染症が起こっている可能性が高いと言われました。
その日は抗生剤の点滴を受けて、熱は下がりましたが、ここはしっかり治さないとどうにもならない
と考えて、ようやく入院を決めました。
入院して、CTの検査をしてみると、直腸の右側に5㎝ほどの膿瘍がたまっているのが確認されました。
肛門近くの直腸狭窄によって直腸上部に圧力がかかり、ろう孔ができ、そこに便が入って、膿が徐々に
たまっていったのだと思います。

便漏れや排便後の痛みはろう孔に入った便が炎症を起こし、その穴から膿が出てくるため、便や粘液
(実際には膿)が漏れる状態になっていたわけです。

ろう孔はふさがってからは、便が漏れるということもなくなり、お尻にトイレットペーパーをあてること
もなくなりました。クローン病の炎症は潰瘍性大腸炎よりも深い部分にまで及ぶと聞いたことがありますが、
今回の症状も、深い部分まで炎症が起こったからでしょうね。

とりとめもなく書きましたが、入院した時に便漏れの症状の原因がはっきりして良かったと思います。