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京都walker

「京都」の街を歩いて、歴史・文化を楽しむBLOGです。

大山崎山荘美術館

2006-07-08 03:44:05 | 建築(京都~)
 先日、京都の郊外にある「大山崎山荘美術館」に出掛けてきました。
いつも京阪電車で京都に出掛けるときに、淀川の向こう岸の天王山の中腹に
チラリとその姿を見たことはあるのですが初めての訪問です。
今回は京都経由で阪急電車で現地入り。
「大山崎」駅から山に向かって歩くこと10分あまり。
この緑のエントランスが出迎えてくれます。緑が涼しげでしょう。

この少し先に本館。英国風の堂々とした建築で、
赤い屋根が新緑とベストマッチです。

関西の実業家、ニッカウイスキー創業者加賀正太郎が大正から
昭和初期に建てた別荘を、1991年、アサヒビール社が景観保全のために
買い上げ、1996年、安藤忠雄氏に本館の修復と新館の設計を依頼し
美術館としてオープンしました。
所蔵品の大半は、アサヒビールの初代社長でもあった山本爲三郎が
蒐集したもので、陶磁器を中心に、漆器、染色、織物、日本画、西洋絵画、
現代彫刻など約1000点。そのうち、約100点が常設陳列されています。

アサヒビール大山崎山荘美術館   設計;加賀正太郎 1920年代
  京都府乙訓郡大山崎町大山崎小字銭原5-3

神戸 六甲

2006-07-07 01:14:15 | 建築(京都~)
 今回神戸に出掛けたのが、そもそも六甲道に用事があったから…
三宮の少し手前のJR「六甲道」駅で降りて、
バスで六甲山を登ること10分あまり。
この辺りはさすがに標高200mくらいあり、
少し視界が広がるとこのようなシーンを見ることができます。

定かではないですが、六甲アイランドあたりでしょうか?
きっと夜景になると綺麗でしょうね。

 で、180度後ろを見るとこの建築です。神戸大学本館、昭和初期の建築です。

ここの前身は、明治35年創立の神戸高商。
後にこの地に移転が決まり、一番最初に建設されたのがこの建物。
最上階の連続アーチ窓や大アーチの車寄せ、大理石の玄関ホールなどが特徴。
キャンパスの他の歴史を感じさせる建築もだいたい同じで、
外壁は淡いベージュのスクラッチタイル。
建築のカラーコーディネイトがされて緑の木も多く、
ちょっとお洒落な雰囲気でした。(神戸Walkのおまけをお届けしました^^;)

神戸大学本館(旧神戸商業大学本館) 国登録有形文化財
竣工:昭和7(1932)年   所在地:神戸市灘区六甲台町2-1
設計:文部省     構造:鉄筋コンクリート造3階建

旧居留地38番館

2006-06-28 23:00:52 | 建築(京都~)
 ついに神戸でヴォーリズ建築に巡り会いました。
アメリカの宣教師ウィリアム・メレル・ヴォーリズの設計により、
旧ナショナル・シティ・バンク・オブ・ニューヨーク神戸支店
として建てられたものです。
 デザインは、南側の正面にイオニア式の円柱を4本並べ、
その両端が目地を目立たせた石積みで引き締めた
アメリカン・ルネッサンス様式の建物。
現在も大丸神戸店・南館第一別館として現役で活躍中。
茶色の外観がとても落ち着いた雰囲気で、
「建築物の品格は、人間の人格の如く、その外装よりもむしろ内容にある」
と唱えた、ヴォーリズの精神がいまも息づいているようです。
また一階の通りに面してオープンカフェも営業中。

外の景色見ながらお茶もいいのですが、時間も無かったので
雰囲気だけ楽しんで通過です!

[旧居留地38番館] 神戸市景観形成重要建築物
 竣工 昭和4年(1929)     所在地 神戸市中央区明石町
 設計 ヴォーリズ建築事務所 構造 鉄骨鉄筋コンクリート造3階建て、地下1階

旧居留地15番館

2006-06-25 01:31:15 | 建築(京都~)
 1週間のご無沙汰です。京都宇治特集をはさんで、神戸の話再開しますね。
 まずは、アメリカ領事館としてスタートしたこの15番館…
1890年からイギリス系の船会社の神戸支店責任者、H・Lバーガレーの私邸
として使用されたり、所有者が変遷します。
唯一の居留地時代からの商館でしたが、先の震災で全壊したあと、
がれきとなった柱や窓枠などをできる限り利用して重要指定を継続し、
また震度7 の揺れも3分の1程度に押さえられる免震工法を採用し、
神戸港開港時の姿を取り戻しました。
南側にベランダを持つコロニアルスタイルで、
玄関ホールはパラディアン・モティーフと呼ばれるアーチがかかっています。

現在は「カフェ・ド・神戸 旧居留地15番館」としてフレンチレストランになっていて、入り口は東側…名物ハヤシライスが食べてみたいです。

[旧居留地15番館] 重要文化財
 竣工 明治13年(1880年)    :再建 平成11年(1999年)   
 所在地 神戸市中央区浪花町  構造 木骨煉瓦造2階建て、桟瓦葺 
       市立博物館の西隣です!

京都文化博物館

2006-06-24 22:53:51 | 建築(京都~)
 京都三条通りにある赤煉瓦に白い花崗岩で装飾されたこの建築、
1906年に日本の近代建築の祖、辰野金吾さんにより日本銀行京都支店として
設計、竣工され100年。今は京都文化博物館別館となっています。
その100周年を記念して色んな記念事業が行われています。
ブログの知り合いのyumeさんから教えて頂いて、宇治の帰りに寄ってきました。
今回の催しは、「近代建築写真展」「祇園祭懸装品展~風流の美」です。
「近代…」は明治の文明開化以来、この三条通りにおける建築の歴史など
建築ファンには見応えたっぷり。
「祇園祭…」には、私も毎年お邪魔している鯉山そのものが展示されていて
ベルギー製のタペストリーの華やかな姿を祇園祭を前に楽しむことができました。


 今回、この博物館別館の2階に初めて上がりました。吹き抜けの大空間を見下ろすことができ、当時の銀行の雰囲気も偲ぶことができました。

 去年、祇園祭の宵山の帰り道、ここで琴のコンサートをされていて初めて中に入りました。今年も7/14-7/16に、ここで宵山コンサートが行われます。琴や、クラシック、ジャズ、ボサノバ・・・午後から夜までずっとやってますから、山鉾を観て暑さに参った時に避難させていただこうかな^^;

 京都文化博物館のサイト

神戸市立博物館

2006-06-17 00:56:28 | 建築(京都~)
 前回紹介した「チャータードビル」の東側の京町筋を
三宮方面に入っていくと「神戸市立博物館」。
旧横浜正金銀行(現 三菱東京UFJ銀行)神戸支店ビルを転用して
1982年に開館したものです。
正面にドリス様式の円柱が建ち並ぶギリシャ神殿風の重厚な建物で、
昭和初期の名建築と言われています。
神戸は古くからの国際港都で海外との文化交流の窓口だったことをふまえて、
「国際文化交流-東西文化の接触と変容」を基本テーマに展示がされていて、
歴史の教科書に必ず出てくる「ザビエル像」も観られ、
散策のついでに寄りたい所です^^;
 この博物館のある京町筋には、こんな花が飾られてました。

綺麗な通りですよ!

[神戸市立博物館] 国・登録有形文化財
 竣工 (昭和10年)   所在地 神戸市中央区京町
 設計 桜井小太郎   構造 鉄筋コンクリート造、一部鉄骨造3階建て 

チャータードビル

2006-06-16 00:56:58 | 建築(京都~)
 海岸通りの近代建築の東端が旧チャータード銀行です。
チャータード銀行は1853年に設立された英国の銀行、これはその支店でした。
左右対照の建物の中央にある列柱と、その上壁にある壺の浮き彫りが特徴。
現在1階は、E・H・バンクというカフェが入店。
外からも見える黒くて重厚な回転ドアが見ものです。
風にたなびく青い旗や、

見事なライトアップ…

一度中に入ってみたい所です。

これで海岸通り沿いの建築は終わり。
海岸ビルヂング、商船三井ビル、そしてこのチャータードビルが
とても印象に残りました。
あとはもう少し通りを入った所の建築を探しに行きますよ~^^;

[チャータードビル]
 竣工 昭和13年     所在地 神戸市中央区海岸通9
 設計 Jay.Hill.Morgan  構造 鉄筋コンクリート造4階建 

商船三井ビル

2006-06-15 01:19:35 | 建築(京都~)
 コーナーがRで処理されていて、茶色系の配色がセンスよく、
ライトアップの姿がとても綺麗な建築です。
外壁にテラコッタ(装飾用の素焼きの陶器)を張り、
プラスター(しっくい)を内装に使用、暖房を強制循環温水方式にするなど、
日本初の技術を多く採用しています。
外観は、1階部分はルスティカ仕上げといわれるごつごつとした
重厚感ある石積み、2 階以上は、窓の間に細い柱が並んでいるように見える
デザインで、居留地の中でもひときわ眼をひく建物ですね。


 旧居留地地区では、現在、地元のまちづくり組織が主体となって
夜間にライトアップを行うなど「光」のまちづくりに取り組んでおられ、
商船三井ビルでも48基のライトを当て、その重厚な姿を
美しく浮かびあがらせています。(神戸シリーズ1回目も参照下さい!)

[商船三井ビル]
 竣工 大正11年(1922)    所在地  神戸市中央区海岸通15
 設計 渡辺節建築事務所  構造 鉄骨鉄筋コンクリート7階建

新海岸ビル

2006-06-14 00:36:29 | 建築(京都~)
 どんどん、東を向いて歩きます。
これは、先日紹介した「海岸ビルヂング」と良く似た名前。
実は同じ設計者の作品です。
先回紹介した明治生まれの兄貴はほぼ当時のままですが、
こちら弟分は震災後、上に新しいビルを載せる形で保存されています。
できれば上に何も載せずにいて欲しかったですね!
それにしても、この海岸通り沿いにカメラを首からぶら下げた人は
おそらく私一人。あまり被写体として認知されてないのでしょうか?
もったいないな~^^;…


でも交通量の多い国道2号線越しにドライバーの視線感じながら
写真撮るのも結構勇気いったりして。

[新海岸ビル] 「国登録有形文化財」「神戸市景観形成重要建築」
 竣工 大正7年  所在地 神戸市中央区海岸通3
 設計 河合浩蔵  構造  煉瓦、鉄筋コンクリート4階造

神戸郵船ビル

2006-06-13 00:27:49 | 建築(京都~)
 重厚な雰囲気の建築です。
一見銀行風でしょうか?
建築当時は、船舶業界が非常に景気が良かったそうで
手間暇のかかった建物になっています。
上の写真は海岸通り沿いの面で、下の写真が通りを中に入った東面で
入り口はこの東側となっています。
この下の写真は歩道橋に上がって視点を変えて撮ってみました。


暖かい光が通りを照らし始める時間帯です。

[神戸郵船ビル]
 竣工 大正7年、昭和28年(改修)  所在地 神戸市中央区海岸通1-1
 設計 曾弥中条建築事務所   
 構造 鉄骨煉瓦造、鉄筋コンクリート造3階建

PS:ワールドカップ・サッカー日本代表、初戦のオーストラリア戦残念でした。
  会社からダッシュで帰って後半に間に合いましたが・・・
  でも、ブラジルとクロアチアに勝ったら決勝トーナメントや!!