秀山の俳句写真日記

日々の生活、旅先での出逢い・思いを俳句、写真、文にした徒然日記です

花の候 時代創りし 人をたづぬる

2022年04月06日 23時54分54秒 | 旅行
花の候 時代創りし 人をたづぬる
花曇り 何故に供物の 多き広元
         広元:大江広元
急石段 端に菫や 墓守るごと
         菫:すみれ
 
 
 
 鎌倉には花曇りの昼過ぎに着きました。若桜の段葛(だんかずら)並木から生気と元気をいただきながら鶴岡八幡宮にお参りし、そこから東に大蔵幕府跡、白旗神社と頼朝のお墓、義時のお墓があったとされる法華堂跡に歩いていきました。いずれも寂れた感じの雰囲気が漂う時空間でした。日も暮れ始めて訪れる人もほとんどおられなかったので、ゆっくりと、約一千年前、この地で命を懸け、試行錯誤を繰り返しながら日々を生き、結果として新しい時代の先駆けを作った人々とその生活に思いを巡らしました。彼らがいて、今の日本があり、今の私があることの不可思議さを改めて思いました。
 法華堂跡の近くに毛利季光、大江広元、島津忠久の3氏の墓が並び、またその近くに三浦泰村一族の墓やぐらがあります。大江広元と島津忠久は鎌倉幕府草創期に頼朝を共に支えた重臣です。毛利季光は大江広元の4男で長州毛利氏の祖。島津忠久は薩摩島津氏の初代。この4つのお墓の中で、大江広元の墓前の供物が他のお墓と比べて圧倒的に多い、何故か・・・??? 
 帰りがけ、急石段の端に咲いている菫(すみれ)に気が付きました。この花を始めとし、野の小さな花は本当にかわゆく逞しいといつも思いますが、この時は、人訪れぬこのお墓を静やかに、且つけなげに守っているように思えてなりませんでした。

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若櫻の 天蓋の果て 神御座す

2022年04月06日 14時07分41秒 | 旅行
江戸で寿司 食みてお花の いざや鎌倉
          東京駅すし好にて
鎌倉の 花見の宿は 文豪と
        ホテルニューカマクラ
若櫻の 生気あふるる 段葛
狛犬も マスクし花の 宮守り
若櫻の 天蓋の果て 神御座す
 
 
 
 
 
 
 先月の末、高校の友人と鎌倉に行ってきました。みな、七十路半ば男女ですが、元気そのもの。私は、同年の三田誠広さんの平安末期の小説を読んでいたせいもあり、鎌倉幕府創世期の史跡を巡りたいとの思いもありましたので一人前泊することにしました。
 旅の始めはお決まりの東京駅すし好でブランチ。若かりし頃は昼でもお寿司屋さんなら必ずビールか日本酒を飲んだものですが、今は酔いの回りが早くなり、寝旅になってしまいますので控えています。
 とったお宿は「ホテルニューカマクラ」。予約した後で知ったのですが、文豪・芥川龍之介と歌人・岡本かの子が運命的な出会いを果たした宿とのこと。当時の新聞記事が玄関に掲示されていました。築80年のホテル建築で室内はこじんまりとしたレトロな雰囲気があります。鎌倉駅西口から徒歩2分。便利です。
 鶴岡八幡宮に通じる若宮大路の段葛(だんかずら)は若櫻の花天井が見事でした。段葛の桜は2017年に若木に植え替えられたそうで、生気に溢れた桜色を放っています。二の鳥居の狛犬さんは大きなマスクをしていました。日本橋三越の獅子像もマスクをしているとか?この日本人の同調性、疫病禍の時はプラスに働いているな~と思いました。
 旅先で泊るメリットの一つ、まだ人の少ない早朝に観光地を見れることです。

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