金泉やひねもす無為に秋の宿
有馬史を偲び金泉秋の声
寧々日吉愛づや金泉虫の声
金泉:きんせん、 秋の声:秋の季語で、秋を感じられる具体的な音だけでなく、心耳でとらえた秋の気配をもいう(日本俳句歳時記より)
有馬温泉は日本書紀にも登場しているとのことです。聖徳太子、白村江の戦い、大化の改新、空海、西行、枕草子、行基、空也・・・、秀吉、寧、・・・。日本史に興味ある人間として、無為の時を過ごしながらぼんやりと、歴史上のあの人もここの湯に浸ってたのかな~、と勝手に想いを巡らしています。金の大好きな秀吉は間違いないでしょう。
ところで、この宿の湯は赤茶色でとろりと濁っています。湯の中で腕を触りますとすべすべとした心地よい感触です。金泉(きんせん)と言われ、鉄分と塩分を含み保温や美肌に効果ありとか。私は納得しました。清少納言も寧々さんもおそらくこの湯をこよなく愛されたと思います・・・