昨年の仙波会「鼓魂の会」の演目だった「供奴」から、一転して「あしらい」のある「浦島」へうつったのだが、それっきりお休みしていたので、以前やったことのある「小鍛冶」をやってしまおうか、ということになった。
この「あしらい」というのは──
先般おべんきよで国語の問題に出てきたところ、ヒビキ「悪く扱うこと」という意味だというように述べておったが……ちがいますよ。
長唄で、間拍子に合わせて、自由な形で即興演奏する手法。
とものの辞書には書いてありますが、師匠「リズムがなくなるから」と。「会釈」とも書く芸能のかたちなんだそうで、能にも狂言にもあるというから、やたらと奥深い。
浦島はまたやたらと暗~い曲だったのだが、まあ小鍛冶だっておばけがでてくるくらいだけれども、きつねがこっきんかっちんと刀(鉄)を打つというおはなしなので、やっぱりかわいらしいのだ。
この「小鍛冶」、実はキッズ伝統芸能体験2011の発表会で演奏した曲。↓
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仙波流だとちょっと違うということで
「どこが違うの?」とヒビキにきいたところ、
「最初から、ぜんぜん早く始まるじゃん。以前は“こぎーつーね”のところで構えたんだもん」
と、違うそうです。
「思い出した?」と師匠。
確かにこれは1回演った曲だからだいぶ違うけれども、師匠が扇を揮えば、初めての曲でもいちおうついていけるというのは、見ているほうはありがたい。しかし師匠の扇は、譜面の何倍もわかりやすいことも、これまた事実であります。
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