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今回は、前回の投稿で予告した皇大神宮の鬼門守護を司る「朝熊岳金剛證寺」の紹介です。
朝熊岳金剛證寺へは、内宮より伊勢志摩スカラインを東へ8.5キロほど行った場所に開山しています。
境内は、とても広く奥の院までは1キロ近くあります。
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仁王門
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神仏習合思想の「雨宝童子尊」を祀っています。大日如来の化身と言われ、両部神道では天照大神は大日如来としてとらえられていました。
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連間の池
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石段を登った先が本堂となります。
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朝熊岳金剛證寺本堂
御本尊は「福威智満虚空蔵菩薩(秘仏)」(伊勢神宮の遷宮の翌年に、二十年に一度のご開帳をされているそうです。)と、共に「天照大神」もお祀りしています。
今もなお神仏習合の思想を残されている貴重なお寺です。
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明星堂
伊勢神宮の鬼門除けのため明星天子を祀り鎮護しています。明星は「日・月・星」の三字からなり三光天子とも称され国土安隠智慧成就の仏身だそうです。
更に、奥の院へと向かいます。
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冠木門の奥は、朝熊山八大龍王・経塚への参道へと至ります。
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経ヶ峰経塚案内(写真クリックで拡大)
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芭蕉句碑 “神垣や おもひもかけず 涅槃像”
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仏跡と仏塔
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極楽門
ここから先は、卒塔婆の供養所として異様な景観が続きます。
伊勢志摩地方では「亡くなった人の魂は朝熊山に昇る」と考えられ、葬儀の後は宗派を問わず奥之院を訪れ、卒塔婆を建て供養する習わしがあり、これを岳参りと呼ぶそうです。
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卒塔婆の供養所入口一番の一・二
このような感じで、卒塔婆の置かれている各番地が割り当てられています(写真クリックで拡大)
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卒塔婆の回廊 背丈以上に塔婆が林立していて、異様な光景が続きます。
【卒塔婆の供養林】
霊峰朝熊岳に卒塔婆を建て、亡き人の 追善菩提を弔うのは死者の霊魂は全く 別の世界に行ってしまうわけではなく たかい 現実の山の中に死者の霊が集まる「他界」が ある、という捉え方(山中他界観)が、古代 より、私たちに引き継がれているから です。
(現地案内板より書き起こし)
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九鬼嘉隆公(九鬼水軍を率いた水軍武将 )の五輪塔(墓所)
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詳細は不明ですが、丸石神を祀っていました。
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卒塔婆の回廊が終わる頃に奥の院へと到着します。
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奥の院へ到着です。ここまで本堂より1キロほど。極楽門辺りまでは、登りですが坂はそんなにきつくはありません。
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奥の院境内 ここは、遠くに伊勢志摩の景観が絶景らしいのですがこの日はあいにくの天気でした。
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朝熊岳金剛證寺 奥之院
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御本尊 延命子安地蔵尊
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地蔵菩薩百仏群![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/37/e5/2c8f8f7c2e654e7576f351a373a66c07.jpg)
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おちんこ地蔵尊御本尊 延命子安地蔵尊
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「〇んこ」が付いている地蔵尊は珍しいのではないかと思います。
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こちらは、いやに立派な「〇んこ」ですね(^^;
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傍らにあった石像?なんでしょう?やはり「〇んこ」でしょうか?
「天の岩戸」の紹介でも書いたように、内宮・外宮と二見興玉神社 、伊雑宮、天の岩戸、そしてこことセットでお参りしたいところです。
内宮よりそう遠くありませんので、次回の伊勢参りの際は、片参りとならないよう是非こちらへも足を延ばして参詣頂ければ、最強の伊勢参りとなる事でしょう。
(撮影:2005-3)
お断り:2005年当時の情報となります。当時とは異なる事が想定されますので訪れる際には、事前に調べて頂き記事は参考程度とお考え下さい。
お断り:2005年当時の情報となります。当時とは異なる事が想定されますので訪れる際には、事前に調べて頂き記事は参考程度とお考え下さい。
【マップ】
おちんこ地蔵尊も面白いですね。はじめて知りました。たまに石棒を御神体にしている神社もありますね。人間の子孫を残すという遺伝子。人々は昔から子宝、子孫繁栄を神仏にお願いしてたのですね。
次回も楽しみにしています。
自分は、俗界にまみれている新しい寺院(^^; の参詣はあまりしないのですが、ここのように昔よりそれなりの沿革と伝統、謂れがあり地元に根付く昔からの信仰との関りを持っているような寺院は別格です。それでも神社と比較すると極端に少ないですね。