日々あらたに

3/11の大震災以降、数多くの変化が起きています。その変化をとらえ、新しい時代について観察を続けていきます。

BOP(Base of Pyramid)市場

2011年11月17日 | 日記

BOPBase of Pyramid)ビジネスについて書かれているレポートを読んだ。

 

新興国・途上国の低所得階層 を主対象としたBOPBase of Pyramid)ビジネスが注目されています。年間所得3,000ドル以下のBOP層は約45億人で、世界人口の7割を超え、5兆ドルの市場規模に達する と言われています。新興国・途上国の経済成長に伴って、従来、国際社会で援助対象として扱われていたBOP層が、新たなボリュームゾーンとして、世界経済 の「次の市場」になると考えられているのです。欧米のグローバル企業の一部は、10年ほど前から、国際機関や政府、NPOと連携しながら、BOP市場開拓 を進めています。日本でも、201010月に経済産業省がBOPビジネス支援センターを設立するなど、BOP市場への関心が高まってきました。

BOP市場を開拓するために は、これまで日本企業が 強みを発揮してきたハイエンド市場や、近年積極的に取り組んでいるミドル市場の事業展開とは、発想を変える必要があります。BOP層は、貧困に伴う様々な 社会的課題を最も多く抱えています。このため、社会課題の解決につながるビジネスへのニーズが強い市場と言えます。また、市場インフラの整備が不十分なた め、従来の大量生産・流通システムの適用は困難です。個々の地域の実情に適合したビジネスモデルの構築が重要となります。市場へのアクセスを含めて、生 産・流通・販売を円滑に行うためには、地域のパートナーとの協働は重要な検討項目です。(富士通総研 11/10)

 

日本企業の取り組みでは、私の知る限りでは、ユニクロがバングラディシュで始めたソーシャルビジネスが有名。・・・これは、グラミン銀行と提携して、バングラディシュで服の企画・生産・販売のビジネスを通じて、現地の人々の手によってビジネスのサイクルをまわしていくことで、貧国・衛生・教育など社会的課題の解決を目指すというもの・・・。

 

・・・それはさておき、このレポートを読むと、BOP市場でポイントになるのは、3つの“発想の転換”

 

 “市場”に対する発想の転換

 ・・・BOP市場を開拓するために は、これまで日本企業が 強みを発揮してきたハイエンド市場や、近年積極的に取り組んでいるミドル市場の事業展開とは、発想を変える必要があります。・・・

 高付加価値やオンリーワンの匠の技を重視する市場から、その国(地域)の社会的課題を解決するとともに、低価格での利用を重視する市場・・・というものへ、どう発想を転換していくかということか・・・。

 

 

 “生産・流通”に対する発想の転換

 ・・・従来の大量生産・流通システムの適用は困難です。個々の地域の実情に適合したビジネスモデルの構築が重要となります。・・・

 その国(地域)の文化的特性や、風土、習慣等も考慮に入れながら、実体に応じた生産システムあるいは、流通システムを創り出すということか・・・。各地域に応じたオーダメイド的な生産・流通への発想の転換が求められるのかも知れない。

 

 

 “地域パートナー”に対する発想の転換

 ・・・市場へのアクセスを含めて、生産・流通・販売を円滑に行うためには、地域のパートナーとの協働は重要な検討項目です。 ・・・

 地域パートナーというのが、単に生産拠点、流通経路という位置づけではなく、各国(地域)の実情を知り尽くした連携パートナーという位置づけに変わるということか・・・。

これは、海外でのBOPに限らず、日本国内でも、今後の市場開発では、たとえば、CVSのような全国的なチエーンより、地域に根付いたパートナーというものがますます重要になってくるかもしれない。

 

その他参照

経済産業省 BOPビジネスの支援 :http://www.meti.go.jp/policy/external_economy/cooperation/bop/index.html



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