日々あらたに

3/11の大震災以降、数多くの変化が起きています。その変化をとらえ、新しい時代について観察を続けていきます。

マクドナルド新型クーポン

2011年10月17日 | 日記

ここのところの世の中の激変から離れ、気分転換の意味も込めて、今日は、やわらかい話。

 

・・・ということで、少し前になるが、日本マクドナルドが新型クーポンを出す・・・という記事を参照しながら、少し書いてみたい。

 

一人一人に異なる値引き(新型クーポン1000万人に配信:購買履歴を分析)

日本マクドナルドは一人一人の顧客の購買特徴に合わせ、割引する新たな電子クーポンの配信を始めた。携帯電話サイト会員のうち1000万人の購買履歴を分析。コーヒーやハンバーガーなど割引商品の内容や送信時間が一律ではない「個人仕様」のクーポンを提供する。

顧客ごとに割引内容を変えるクーポンは珍しく、外食業界の激しい価格競争に対応する。

たとえば、

 週末の昼食時にコーヒーを購入する頻度が高い人には、土曜の朝にコーヒーの割引きクーポンをメールで送る。

 一定期間来店していない顧客には以前よく購入していたハンバーガーを無料で提供するクーポンを送信する。

 販売中の新製品の購入経験がない顧客には半額のクーポンを配布し、試してもらう販促も実施する。

・・・同社では2004年以降、計300億円をかけて顧客情報などを分析するITシステムを構築。来店客の購買パターンなどのデータが一定程度蓄積されたため、本格的な個人向けサービスに踏み切る。・・・ 

・・・外食業界では牛丼1杯が200円になるなど、競争は激しい。日本マクドナルドは1990年代後半からハンバーガーを100円以下に引き下げるなど極端な価格政策で業績が低迷した。このため単純な価格競争から一線を画し、携帯電話を使った優良顧客向けの効率的な値下げで販売増を進める。(日経 7/14)

・・・とのこと。


この記事を見た最初の印象は、アレッ これってまだやっていなかったの?・・・という感じだった。アマゾンなんかみてると、その人の特性に合わせた個別マーケティング(その人の購入履歴に応じた新作の紹介等)とか、だいぶ前からやっている印象が強かったせいかもしれない。

まあ、よく読んで見ると、顧客履歴をどう活かそうかと言うのは、少しづつやってきたけど、IT投資(マクドナルドで300億円の投資)とか、携帯とかスマホの技術的な課題とか色々クリアしないといけない問題も多く、そう簡単にできるレベルではなかったようである。

 

まあ、でもヒントになる。


  伸びない市場、あるいは、限られた市場でどう生き残るか?

 たとえば、日本マクドナルドの場合、商圏の関係上、日本でしか商売ができないらしい。そうすると、国内市場と言う限定された市場でどう生き残るか?・・・を考えるしかない。

外食産業の市場規模の推移を、平成元年から平成22年まで調べて見ると、平成9年頃、29兆円あった市場規模が、平成22年には23兆6000億円までになった。おおよそ5兆円も減少している。

 これは、外食需要そのものの減退と、低価格競争の激化というダブルパンチが主な原因ではないかと思われる。

(出所:財団法人 食の安全・安心財団)

そうすると、新規顧客の拡大があまり期待できない以上、既存有力顧客をどれだけ囲い込めるということが重要な生き残り戦略になる。

 

そこで、居酒屋をイメージしながら、新型クーポンについてぼんやりと考えて見た。(ハンバガーはあまり食べないので、イメージしづらい)

 

 店のおすすめでなく、客の嗜好性にあわせたおすすめをアピール

飲み屋に行くと、よく今日のおすすめメニューと書かれているが、どうもイマイチ乗り気がしない。・・・というのは、根拠がイマイチよくわからない。店にとって利益が多いからなのか、旬のモノだからなのか・・・あまのじゃくの私にはいまひとつ乗り気がしない。

そこで、新型クーポンでは、たとえば、良い魚が入った時は、(魚注文履歴を参考にして)魚好きにのみ、メールでお勧めする。  

クーポン特価で、本当のおすすめメニューを食べれる店。  

・・・これで、来店頻度が高まるに違いない。



 おひとりさんメニューの充実 

シングル経済といわれる単身世帯が増えている。私が独身の時は、夕食がてら飲み屋を利用することも多かった。そうはいっても、飲み屋で単品を少しづつ注文しては割高になってしまう。そこで、アルコールとおかずをセットにしたお得で健康的なメニューを充実させれば良い。

そこで、新型クーポンでは、たとえば、その人の酒の好み(ビール派、日本酒派等)を収集し、それに合わせていくつかのおつまみを日々少し変えながら、チョイスできる“ちょいと一杯健康割安メニュー”を作り、夕方、メールで案内する。

今日の夕食どうしようかな?・・・と考え始めた時間に送る。

そしてその日の来店がクーポン特価になる。

健康的な食事のできる居酒屋。

・・・おひとりさんにとってなじみ店になるに違いない。


 チャレンジメニューづくり

いつも同じおつまみしかないと行く回数はそれほど増えない。そこで、新たなメニュー開発にお客さんにも加わってもらう。・・・と言って作ってもらうわけではない。店主がチャレンジメニューを開発し、それを、メールで配信する。

そこで、新型クーポンでは、その新メニューにチャレンジしてくれた人にチャレンジポイント発行し、何ポイントかたまると、メニューづくりに参加してもらう。これは流行りのFacebookとかツイッターと組み合わせてもいい。

だからといって、値引きはない。単に新メニューづくりに参加し、メニューづくりの喜びを味わってもらうのみである。

何も値引きだけがクーポンではない。

・・・参加型クーポンも顧客満足の手段なのである。

 

 

頭の使いようで、様々な工夫ができる。

お客さんハッピー、お店もハッピー・・・これが、新型クーポンを活かす道。



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