洋楽な日々

洋楽を中心とした音楽の紹介。海外サッカー、格闘技等の雑文も。

ジェフ・ハンソン@TOKUZOU

2006-02-27 | 他いろいろ
ジェフ・ハンソンのライブを見てきた。
前回のジム・ビアンコ同様、ジェフを含む3バンドがほぼ均等な持ち時間で演奏するというスタイル。
なので、7時から始まり、ガーリックポテトを食べながら他の人達をやり過ごし、ようやくって感じでジェフが出てきたのだが9時前頃。
しかも、それまで普通にトイレのあたりでウロウロしていたぽっちゃり系外人が実は当人であった。

遠目には、ややディック・マードック系かと思わせる風貌ながら、実に優しそうな目が印象的。
それにこの男、日本食にギブアップしてしまい、その音楽性とは裏腹に連日ピザやマックなど、アブラなジャンクフードを食いまくっているという。

アコギ弾き語りライブって、ロン・セクスミスとグレン・ティルブルックしか経験がないのだが、いや、ジェフ・ハンソンも負けず劣らずである。

ビール片手に登場し、例の声で歌い始めた時は軽く感動。
ギターも当たり前にウマイし、曲が非常に良く、なによりあの声である。
ホント、改めてメロディの美しさが際立っていて、なんか、こう、清流に身を置いたような、独特の空気感があったように思う。

小さなハコでまったりと、こういうのを見られることって慎ましやかにシアワセである。
ソデへビールを取りに行って、すぐに戻って始めたアンコールのやり方も、非常に微笑ましいもの。

そんなジェフ・ハンソンの後は、ドラキチのコッテリ中華で有名な「ピカイチ」で選手のサインに囲まれて、ニンニク炒飯と回鍋肉を食す。
清涼無菌感が一気にアブラまみれ。

それはさておき、最後の「something about」は実に良かった(しみじみ)。
が、I-podに入れてなかったので、慌ててCDを探してみたものの、ブツは行方不明でみつからず。
いったい何処へ・・・・。

ブー・ヒュワディーン

2006-02-23 | CD

Harmonograph/Boo Hewerdine

最近、カツ丼、カツカレー、ステーキ、唐揚げオムライス等、ハイカロリー系に走っているので、久しぶりにエアロバイクを1時間こいでみたのだが、その際のBGMに選んだこのアルバムがあまりにも素晴らしかったので、急遽エントリー。

ブー・ヒュワディーン。
ヘンな名前である。
特に前半。

元々は80年代後半から90年くらいに控えめに活躍したバイブルというバンドのフロントマンだった人で、近年はエディ・リーダーとつるんでいるみたいである。
彼のアルバムは2枚持っていて、時系列はちょっとアレだが、あまりにも地味なアコギ弾き語りアルバムって印象だった。

で、この作品。
セルフカバーアルバムであり、400曲あまりからセレクトしたというものなのだが、コレがまた、大傑作なのである。
ホント。

アコースティックで控えめなバンドサウンドなのだが、いわゆるフリーフォーク勢とはまったく毛色が異なっており、UKネオアコの王道といえるもの。
とにかく曲が良い。
ロディー・フレームを軽く凌駕し、プリファブ・スプラウトに匹敵しそうなソングライディングで、しかも、なんというか、過不足無く、あるべき所にすべてが収まっているような、そんな美しさを感じさせる。
ビタースウィートかつピュア。
心優しき、大人のネオアコースティック。
ブー・ヒュワディーンでございます。
名盤!


なんと4月に来日するようだ。
南青山マンダラ。
写真をみると雰囲気よさそう。


チェルバル

2006-02-23 | サッカー
凄い!
チェルシーvsバルセロナ
もはや、このカードはチャンピオンズリーグ名勝負数え唄である。
まさに闘い。
世界最高峰の技術を有しながら、それを凌駕するファイティングスピリットを持ったド迫力の大激闘であり、異常に中盤がキツイにもかかわらず、とんでもなく面白い
前半は両チームとも、前線に有効なボールが行かなかったとはいえ、バルサの3人(エトー、ロナウジーニョ、メッシ)と、時折片鱗を見せるチェルシーの速攻は、共に相手の喉元に突きつけられた刃物のような鋭さがあり、一瞬も気を抜けない緊張感がビンビン伝わってきた。

デル・オルノの一発レッドなど、全体的にあまりホームのアドバンデージが含まれなかった判定でもあり、結局2対1でバルサがアウェイ戦をものした。
しかしながら、次戦、カンプノウでバルサがそんなに守備的に闘うとも思えず、これまた、とんでもない激闘が期待できそうである。

それにしても、デコを含めたバルサの前線メンツは、ほとんど反則、というか男祭りのヒョードルのような破壊力だ。

今夜は録画してあるインテルの試合をみるのだが、相当に見劣りしそう。

ブラッドワーク

2006-02-20 | 映画
マイクル・コナリー原作「我が心臓の痛み」を映画化したのが、この「ブラッド・ワーク」。
実は以前に原作を途中挫折した上で、映画を見ていたのだが、今回は再度原作にトライし、読了後にまたまたコレを鑑賞。

「ミスティック・リバー」、「グリーン・マイル」などの際立った作品はあれど、優れた小説が優れた映画になる確率は結構低く、この「ブラッド・ワーク」も小説に負けている映画である。
小説を読了せずに観たときは、悪い印象はなかったのだが、比較してしまうと格段にダメ。

しかも、これ、原作と映画とで犯人が違うのである。
原作を2度目に読んだとき(つい最近)、映画を思い出して犯人を特定しながら読み進めていったら、なんと別の人間が犯人。
良い意味で期待を裏切られたとまとめたいところだが、なんとなく要らぬ予断で損をした気分になった。

犯人といえば、最近、2年ほど前に多少の付き合いがあった某社長さんが逮捕されるという、笑える話があったが。

それはさておき、やっぱり、イーストウッド、この役やるには歳取りすぎである。
役云々以前に、走ってる姿など実に痛々しい。
しっかし、コレを経て「ミスティック・リバー」や「ミリオンダラー・ベイビー」に至ってるので、そのクオリティでコナリー作品のリベンジにトライしてもらえれば、とも思う。

1月のプレイリスト

2006-02-20 | プレイリスト

今更ながらだが、I-tunesでプレイリストに曲を追加する方法を知った。
今までは、その方法を知らなかったので、曲を追加したい時はいちいちイチから新しいプレイリストを作っており、似たようなプレイリストばかりが出来てしまっていたのだが、その問題も解消。
そこで、今年からは、クチャクチャな状況を打破すべく、聴いたブツを月別に整理し、月別プレイリストなるものを作ってみることにした。まだ2月とはいえ、なんとなくヌケて聴けてなかったなんてモノが無くなり、かなりの効果をみせている。
で、さらにそこから、なんとなく一人一曲縛りで月次(仕事みたい)ベストを作成。

Juicebox / The Strokes
Tearning Up The Oxygen / Maritime
The Beatles / Devendra Banhart
Priests and Paramedics / Pedro The Lion
For All The marbles / Amandine
Don’t Speak/ Leela James
The Sadness / Ryan Adams
Hidden / Vashti Bunyan
O’Malley,Former Underdog / Deerhoof
J’traine Les Pieds / Olivia Ruiz
Cash Now / We Are Scientists
I’d Like That / XTC 
Halloween / Matt Pond PA
Blue Orchid /The White Stripes
Chasing Strange / Lizz Wright
Connecting The UFO / Sufjan Stevens


ベル&セバスチャン

2006-02-18 | CD

The Life Pursuit / Belle & Sebastian

インテルというサッカーチームにファン・セバスチャン・ベロンという選手がいる。
いかにもな悪人顔ながら、アウトサイドから繰り出す鋭い独特のロングパスを駆使し、攻撃を組み立てるチームの要であり、かなり好きな選手である。

なので、ベルセバって聞くと、病気のように、必ず頭の中でベル&セバスチャン・ベロンと呟いてしまうのは仕方ないことのような気がする。
もちろん、頭の中だけのつぶやき。
ベルセバとベロンを両方知っている人が周囲にはなかなかいないし、知っている人がいたとしても、言ったところで「はぁ???」って思われるに違いない。
つまらないし、ハッキリ言って。
でも、今、ここで吐き出せたので、ちょっとスッキリ、デトックス。

そんなハナシはさておきベル&セバスチャン。
彼らってビッグネームってわけでもないのに、やたらと特異な存在感を放っている。
このアルバムも、無根拠かつ安易に使われる「最高傑作」というキャッチコピーはともかく、32ページもの豪華ブックレット付きという、なんとなくちょっとオオゴトな雰囲気を漂わせている。

ベルセバって、凄く分かり易いポップミュージックなんだけど、いつも微妙に期待はずれな感じで始まりつつ、なんとなく流しているうちに結局は良いアルバム、みたいな収まり方をする。
このアルバムも、やっぱり普通にベル&セバスチャン。
でも、という接続詞が適切かどうか微妙だが、特にM②のAnother Sunny day は白眉。
これぞベルセバ節炸裂って感じで、心の風通しを良くするような一発である。
すでに朝の定番。
コレ一曲でヨシ!みたいな。

なんというか、人なつっこいというか、アット・ホームな雰囲気のライブが実に良いので、来日を切に望みたいところ。


エンジェルズ・フライト

2006-02-16 | 
マイクル・コナリーの「エンジェルズ・フライト」を読了。
「暗く聖なる夜」に続いてのコナリーで、「暗く~」は、読み終わった後にサッチモのCDを借りに行ったくらい、史上最高級の余韻を残す傑作だったのだが、この作品もそこまでとはいかないものの、これまた面白い。
ひょっとして、このハリー・ボッシュシリーズの水準って、相当なモンなのかもしれない。

「暗く~」が、ハリー・ボッシュシリーズの9作目で、これが6作目。「暗く~」のエントリーでは、この作品単体でも十分面白いと書いたし、その通りなのだが、シリーズの1作目から読んだほうがいいに決まっている
ヘンな順序で読んでしまった2作品には目を瞑り、しっかりと1から読みたくなって、ブック・オフを中心に通りがかる本屋で、いそいそとマイケル・コナリー狩りに勤しむ日々。
ほとんど読まずに処分してしまった「我が心臓の痛み」も買い直し。

それにしても、恐るべしはブック・オフで、ほとんどが105円
中には5冊で300円というものもあり、とんでもない安価で14冊(ほとんどが上下セット)買い揃えることが出来た。もうちょいでコンプリート。
もっとも、あろうことか、というかありがちなのだが、いの一番に手に入れるべき、シリーズ第一作「ナイトホークス」の上巻が入手出来ていない
アマゾンで手堅く購入も出来るのだが、ここまでくると、地道に店で見つけたいという思いが強くなってくる。そのへんの本屋で見つけでもしたら、そりゃエキサイティングに違いない。

しかたなく、ノンシリーズ物の「我が心臓の痛み」(読み直し)に手を付けてみたが、映画をみていることもあって、序盤で犯人を思い出してしまい、一気にトーンダウン。
なんともチグハグだ。
面白いけど。

それに、コナリー小説って、主人公が過去の事件について語るので、その部分は目を細めたり、逸らしたり、微妙な調整をしながら読まざるを得ず、結構大変なのである。

しかし、水滸伝19巻を読破したと思ったら、今度はコナリーがたっぷり。
水滸伝は「キャプテン」や「プレイボール」なみにサクサク読めたのだが、このシリーズはそうもいかないので、結構ボリューミーである。
しょうがないので、昔買ってほったらかしにしてあった速読のソフトをPCに入れて、速読にチャレンジ!
まさに思いつき。
目指すは文庫本一冊30分?????

ツキの大原則

2006-02-12 | 
「ツキの大原則」という本を読む。
ここ数年、ツキとか流れの重要性をしみじみと感じていたので、このタイトルには惹かれるし、タイトル同様に重みのない表紙もまた良い。

1、ツキのなさ、運の悪さは伝染する。
2、なんでも理屈で割り切ろうとするとツキを逃がす

この本の中で、常々感じていたことはこの二つ。

ホントにツキのなさって伝染する。
なんとなくツキのない顔つきってのがあるのだが、そういう人って能力や人柄とは関係なく不運を招く場合が多い。
しっかし、この前、鏡を見たら自分がまさにそんな顔をしていてややショック。

理屈で割り切るのも嫌い。
論理的思考のカセって結構やっかいで、論理の一本道の行く末がつまらない袋小路ってことが往々にしてある。
しかしながら、そこに至る手順に間違いがないので、導かれたダメな結論を正しづらいのである。
「なんとなくダメ」みたいな、イイカゲン臭さ満点にして、実は相当に重要な感覚が排除されがちになる。

この本、大半のビジネス本、自己啓発本と同様に、凝縮すればA4一枚、いやハガキ大くらいにまとめられそうな内容だし、後半は向上心、ポジティブ・シンキングに重きをおいており、最後は感謝の気持ちを持てと結んでいる。
えっ、そんなオチ?って思ってしまったが、感謝って、自分を良い気分にさせてもらった事に対する行為であり、逆に言うと、感謝の気持ちを持つことによって、脳が良い気分になったと錯覚して、ツキを呼び込む状態を作るのでは、と自己解釈。

ツキを呼び込みやすい状態って、確実にあるように思うが、よく分からない。
風通しの悪い心の中にどんよりした空気を滞留させることが最悪だろうな(一部トマスHクック引用)とは感じるのだが。

ミ アンド ロウ

2006-02-10 | CD
Mi and L'au

恋人同士が雪山の山荘にこもってセッセと励むことといったら、もちろんアレしかない。
そう、音楽をつくることである。
この作品は、そんな環境で作られたもので、穏やかな流れの中にも、ピンと張りつめた緊張感が横たわっているような絶妙な逸品である。

一聴すると、なんとなく暗くて冷たいという印象が残るものの、そんな中でも、トラッド調であったり、メルヘンチックであったり、不気味であったり、ちょっと温もってたりと、微妙に顔色を変えた楽曲群が、非常に味わい深い。

それにしても、ある閉ざされた雪の山荘(by直木賞作家)とは、なんとも神秘的なイメージである。

昔々、永井豪の短編マンガでこんなものがあった。
雪山の山荘に閉じこめられた見ず知らずの数人の男女が、一人づつ、のど元をスパっと切られた死体となっていく。
そして最後に二人の男女が残り・・・・、というハナシ。
その短編集には、さらに印象的だった作品があって、それは、ある日を境に急に大人達が躊躇なく子供を殺し始めるというハナシで、主人公たち数人の子供らは下水道に隠れるが、次第に大人達に追いつめられていく・・・・。

子供心にディープインパクトな永井豪であった。

そんな奥深い物語性を秘めた雪の山荘で作られた今作は、アコースティックな構成の極めてシンプルな、しんしんと心に積もるタイプの作品であり、それでいて一癖あるという、かなり中毒性の高いブツなのである。

イコ

2006-02-07 | CD

I Am Zero / Iko

元Buffseeds(未聴)のメンツを中心に結成されたイコのデビューアルバム。
JJ72にかなり似たタイプ。
壊れそうな儚さを持った美しいメロディがシンプルなギターサウンドに乗ってたおやかに流れ、非常に聴き心地がよい。

消え入りそうなファルセットヴォイスが繊細さと微妙なマイナー感を醸し出し、そこがなんとも良い感じ。
時として激し目な楽曲などもありつつ、が、全体としては実にナイーブで、良い意味での押し出しの弱さゆえ、繰り返して聴きたいという気になる。

なんか、こう、良い曲ばかりなのだが、そんなに良い曲かと言うとそうでもなく、そのへんの加減が絶妙に琴線に触れてきたりするわけである。
フワフワ感が実に美味。

公式サイト