これが民主党の誇る「政治主導」の帰結である。
那覇地検は、尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件で勾(こう)留(りゅう)した船長を釈放した。
決定したのは誰?
仙谷由人官房長官は「地検独自の判断だ」と繰り返した。
これを真に受けるのはよほどのお人よしだろう。
責任を地検に背負わせる仙谷の狡さ、
中国の要求を丸呑(の)みした今回の釈放劇は、尖閣諸島の危機のみならず、日本と日本人に多大の災厄をもたらす事になるが、民主党政権に国家を担う統治力がないことも明白になった。
中国は今回の事件で、ありとあらゆる嫌がらせをやってきた。
1、 青年訪中団の突然のキャンセル
2、 閣僚級の交流停止。、
3、10000人の大規模観光団のキャンセル。
4、省エネ家電の部品に不可欠なレアアースの輸出を停止。
5、果ては何の関係もない「フジタ」の社員4人を拘束した。
国家は、領土、人民、主権の3要素から成り立っているが、領土あっての国家である。
尖閣諸島の実効支配を狙う中国が、船長逮捕を奇貨として山賊まがいの強硬策をとったのはある意味、当然の事だ。
国家意思をむき出しにして攻勢を強めてきた中国に対して日本政府の対応は、あまりにもお粗末だった。東シナ海の権益をあわよくば独占しようという中国は、「なんとか冷静に、穏便に」という基本方針で通用する相手ではない。
韓国の反日デモに参加した岡崎トミ子氏を国家公安委員長に起用した人事が象徴するように、菅直人首相をはじめ民主党幹部のほとんどが、国家意識があまりに希薄だったのも災いした。
事件発生以降の首相の言動を追うと、領土、人民、主権を命がけで守ろうという気迫がまったく感じられないのだ。官房長官に至っては「偏狭なナショナリズムをあおらないように」と、何か日本側メディアに問題があるかのような発言を繰り返した。
しかも、釈放の責任を那覇地検に押しつけるようないいぶりをみせた。これでは、命の危険を顧みず逮捕した海上保安官や連日取り調べに当たった現場の検事が浮かばれない。
フジタの社員が拘束されたのがわかったのは21日だが、外相や現地の大使が中国に強く抗議し、釈放を求めた形跡がない。
これでは、無理が通れば道理がひっこむ中国外交にかなうはずがない。
政府が「法と正義」を金看板とする検察に事実上、「政治判断」を強いた罪も重い。
「日中関係を考慮」して容疑者が釈放されるなら、東京で中国人が事件を起こしても中国がねじこめば、釈放されかねない前例を残した。
大阪地検特捜部の主任検事が逮捕された検察庁の足元を見たようだが、検事総長は何をしていたのか。
明治以来、先人たちが営々として築いてきた法治国家の根幹を揺るがす事態を招いた責任は、菅政権が負うべきものである。
ただ、一連の出来事で、教訓となったのは「日中友好」というスローガンがいかにまがい物かを国民に教えてくれたことだ。
政治家や経済人の一部には、日本の首相が靖国神社に参拝さえしなければ、日中友好は盤石だと勘違いしていた人がいたが、まったくの間違いだったことが証明された。
それともう一つ。「偏狭なナショナリズム」に沸く中国に観光でお出かけになるのは、しばらく控えた方がいい。
どうしても行くのならビデオカメラは持って行かぬことだ。
中国は、気に入らない日本人をいとも簡単に逮捕し、大使館もあてにならないのだから。
以上、産経新聞参考。
さて、今回の黒幕は誰、(以下、姫川小夏氏のコメント参照)
日本の司法当局が、
「釈放できないのは黙秘を貫いているためだ」と日中の政治に詳しいA氏はコメントする。
「すべてを黙秘する中国人船長に、拘留を延長せざるを得なかった。
なぜ黙秘をするのか。それは国に帰れば英雄になれるからだ」と続ける。
逆に泥を吐いてしまえば売国奴扱い、一族郎党、子々孫々にわたって屈辱を受ける羽目になる。
事情通の中国人B氏は、もともとこの船長には、口には出せない何かがあると見る。
上海の一般市民ですら、「一般の漁船がこの微妙な海域に自ら入り込むのは不自然、日本の船にぶつけたとしたらそれも普通の漁民の行為だとは考えられない」(同)と考える。
船長のバックにいるのは誰なのか。中国政府なのか、NGOなのか。
B氏は「あくまで推測の域を出ない」と断りながらも、こう指摘する。「05年の反日デモも官製デモだった。上海市では学生のみならず国営企業の社員が主となって参加し、参加した者は500元を、また激しく活動した者は1000元を褒美としてもらった。
今回も“自作自演”というシナリオが書かれ、後ろには政府がいる可能性も否定できない」漁船を使って挑発するという“自作自演”は、国民の鬱積した不満を外に向けさせようとするがためではないのか。
中国はこの領土問題を国民のガス抜きに利用したいのだろう。
最近、中国の報道は連日、市民の焼身自殺を取り上げている。
山西省や安徽省で起きた強制立ち退きを原因にした焼身自殺は、政府への強い抵抗を表すものだ。
地方都市はまさにこれから「狂った上海不動産」をなぞろうとしており、暴力的な立ち退きが繰り返されている。
ネットの奥からも『中国政府は市民の住宅問題を一番に解決しろ!』といった不満が続々と出てくる。住宅、雇用、医療、教育、どれをとっても矛盾だらけで、中国国民の不満は爆発寸前だ。
一方で、上海万博の日本館の行列を見てもわかるように、中国国民の間ではここのところ「親日ムード」が高まっていた。
これが今、中国政府にとって都合が悪いものになってきている。
昨今、多くの中国人が日本へ旅行するようになったが、その結果、「日本人は日本鬼子(日本人に対しての憎悪をこめた呼称)なんかではなかったことがわかってきた。
つまり、これまでさんざん刷り込まれた「日本人は残虐で悪者だ」という愛国教育は、現実とはかなり異なることがわかってしまったのだ。 「9月18日も中国市民はマスゲームのように動くことはなかった。それはもはや『愛国』では市民を動かせなくなってきていることの証拠。
だからこそ『親日』は中国政府にとって都合が悪いものになっている」と上海で日系企業のアドバイザーをするC氏は語る。
そう考えると、今回の報復措置に「訪日旅行の規模縮小」が盛り込まれたことも偶然ではなくなってくる。冒頭で取り上げた宝健日用品有限公司の「1万人のキャンセル」も同じだ。
ちなみに同社のHP(http://www.baojian.com/)に貼られた「取消万人赴日旅行団(1万人の訪日旅行ツアーをキャンセル))とうたった2本のバナーは、「愛国・反日」の宣伝効果に一役買っている。
中国政府による一連の「愛国・反日」強化は、大規模な国民の反発も予想される十八大(中国共産党第18回代表大会)を前にした伏線とも読める
。国民の視線がこの領土問題に向けられれば、中国政府にとっても願ったり叶ったりだろう。
那覇地検は、尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件で勾(こう)留(りゅう)した船長を釈放した。
決定したのは誰?
仙谷由人官房長官は「地検独自の判断だ」と繰り返した。
これを真に受けるのはよほどのお人よしだろう。
責任を地検に背負わせる仙谷の狡さ、
中国の要求を丸呑(の)みした今回の釈放劇は、尖閣諸島の危機のみならず、日本と日本人に多大の災厄をもたらす事になるが、民主党政権に国家を担う統治力がないことも明白になった。
中国は今回の事件で、ありとあらゆる嫌がらせをやってきた。
1、 青年訪中団の突然のキャンセル
2、 閣僚級の交流停止。、
3、10000人の大規模観光団のキャンセル。
4、省エネ家電の部品に不可欠なレアアースの輸出を停止。
5、果ては何の関係もない「フジタ」の社員4人を拘束した。
国家は、領土、人民、主権の3要素から成り立っているが、領土あっての国家である。
尖閣諸島の実効支配を狙う中国が、船長逮捕を奇貨として山賊まがいの強硬策をとったのはある意味、当然の事だ。
国家意思をむき出しにして攻勢を強めてきた中国に対して日本政府の対応は、あまりにもお粗末だった。東シナ海の権益をあわよくば独占しようという中国は、「なんとか冷静に、穏便に」という基本方針で通用する相手ではない。
韓国の反日デモに参加した岡崎トミ子氏を国家公安委員長に起用した人事が象徴するように、菅直人首相をはじめ民主党幹部のほとんどが、国家意識があまりに希薄だったのも災いした。
事件発生以降の首相の言動を追うと、領土、人民、主権を命がけで守ろうという気迫がまったく感じられないのだ。官房長官に至っては「偏狭なナショナリズムをあおらないように」と、何か日本側メディアに問題があるかのような発言を繰り返した。
しかも、釈放の責任を那覇地検に押しつけるようないいぶりをみせた。これでは、命の危険を顧みず逮捕した海上保安官や連日取り調べに当たった現場の検事が浮かばれない。
フジタの社員が拘束されたのがわかったのは21日だが、外相や現地の大使が中国に強く抗議し、釈放を求めた形跡がない。
これでは、無理が通れば道理がひっこむ中国外交にかなうはずがない。
政府が「法と正義」を金看板とする検察に事実上、「政治判断」を強いた罪も重い。
「日中関係を考慮」して容疑者が釈放されるなら、東京で中国人が事件を起こしても中国がねじこめば、釈放されかねない前例を残した。
大阪地検特捜部の主任検事が逮捕された検察庁の足元を見たようだが、検事総長は何をしていたのか。
明治以来、先人たちが営々として築いてきた法治国家の根幹を揺るがす事態を招いた責任は、菅政権が負うべきものである。
ただ、一連の出来事で、教訓となったのは「日中友好」というスローガンがいかにまがい物かを国民に教えてくれたことだ。
政治家や経済人の一部には、日本の首相が靖国神社に参拝さえしなければ、日中友好は盤石だと勘違いしていた人がいたが、まったくの間違いだったことが証明された。
それともう一つ。「偏狭なナショナリズム」に沸く中国に観光でお出かけになるのは、しばらく控えた方がいい。
どうしても行くのならビデオカメラは持って行かぬことだ。
中国は、気に入らない日本人をいとも簡単に逮捕し、大使館もあてにならないのだから。
以上、産経新聞参考。
さて、今回の黒幕は誰、(以下、姫川小夏氏のコメント参照)
日本の司法当局が、
「釈放できないのは黙秘を貫いているためだ」と日中の政治に詳しいA氏はコメントする。
「すべてを黙秘する中国人船長に、拘留を延長せざるを得なかった。
なぜ黙秘をするのか。それは国に帰れば英雄になれるからだ」と続ける。
逆に泥を吐いてしまえば売国奴扱い、一族郎党、子々孫々にわたって屈辱を受ける羽目になる。
事情通の中国人B氏は、もともとこの船長には、口には出せない何かがあると見る。
上海の一般市民ですら、「一般の漁船がこの微妙な海域に自ら入り込むのは不自然、日本の船にぶつけたとしたらそれも普通の漁民の行為だとは考えられない」(同)と考える。
船長のバックにいるのは誰なのか。中国政府なのか、NGOなのか。
B氏は「あくまで推測の域を出ない」と断りながらも、こう指摘する。「05年の反日デモも官製デモだった。上海市では学生のみならず国営企業の社員が主となって参加し、参加した者は500元を、また激しく活動した者は1000元を褒美としてもらった。
今回も“自作自演”というシナリオが書かれ、後ろには政府がいる可能性も否定できない」漁船を使って挑発するという“自作自演”は、国民の鬱積した不満を外に向けさせようとするがためではないのか。
中国はこの領土問題を国民のガス抜きに利用したいのだろう。
最近、中国の報道は連日、市民の焼身自殺を取り上げている。
山西省や安徽省で起きた強制立ち退きを原因にした焼身自殺は、政府への強い抵抗を表すものだ。
地方都市はまさにこれから「狂った上海不動産」をなぞろうとしており、暴力的な立ち退きが繰り返されている。
ネットの奥からも『中国政府は市民の住宅問題を一番に解決しろ!』といった不満が続々と出てくる。住宅、雇用、医療、教育、どれをとっても矛盾だらけで、中国国民の不満は爆発寸前だ。
一方で、上海万博の日本館の行列を見てもわかるように、中国国民の間ではここのところ「親日ムード」が高まっていた。
これが今、中国政府にとって都合が悪いものになってきている。
昨今、多くの中国人が日本へ旅行するようになったが、その結果、「日本人は日本鬼子(日本人に対しての憎悪をこめた呼称)なんかではなかったことがわかってきた。
つまり、これまでさんざん刷り込まれた「日本人は残虐で悪者だ」という愛国教育は、現実とはかなり異なることがわかってしまったのだ。 「9月18日も中国市民はマスゲームのように動くことはなかった。それはもはや『愛国』では市民を動かせなくなってきていることの証拠。
だからこそ『親日』は中国政府にとって都合が悪いものになっている」と上海で日系企業のアドバイザーをするC氏は語る。
そう考えると、今回の報復措置に「訪日旅行の規模縮小」が盛り込まれたことも偶然ではなくなってくる。冒頭で取り上げた宝健日用品有限公司の「1万人のキャンセル」も同じだ。
ちなみに同社のHP(http://www.baojian.com/)に貼られた「取消万人赴日旅行団(1万人の訪日旅行ツアーをキャンセル))とうたった2本のバナーは、「愛国・反日」の宣伝効果に一役買っている。
中国政府による一連の「愛国・反日」強化は、大規模な国民の反発も予想される十八大(中国共産党第18回代表大会)を前にした伏線とも読める
。国民の視線がこの領土問題に向けられれば、中国政府にとっても願ったり叶ったりだろう。
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