最新のR&Bチャートをご紹介

最新のR&Bチャートをご紹介します。
速藤年正 Toshimasa Hayato

テヴィン・キャンベルの「One Song」

2005年06月13日 15時51分23秒 | 全米チャート
tevin_campbell

今回は男性R&Bシンガー、テヴィン・キャンベル(Tevin Campbell)の「One Song」を紹介します。

クインシー・ジョーンズ(Quincy Jones)がプロデュースを手がける「One Song」は、デビューアルバム『T.E.V.I.N.』(1991年)に収録されていたミディアムチューンで、シングルカットはされませんでしたが、伸び伸びと歌う魅力的な高音域テノールと壮大なクインシー・ジョーンズのサウンドが光る珠玉のナンバーではないでしょうか。

最終的にアルバム『T.E.V.I.N.』からは実に7曲ものシングルヒットが生まれました。どうして「One Song」をシングルリリースしなかったのかは分かりませんが、最終シングル「Confused」(1993年2月13日付全米R&Bチャート33位)をカットするぐらいであれば、この「One Song」のほうが格段にクオリティが高いと思うんですけどね、個人的には…。

まあシングルカットはされませんでしたが、1992年のバルセロナオリンピック記念アルバム『Barcelona Gold』に、フレディー・マーキュリー(Freddie Mercury)、ロッド・スチュワート(Rod Stewart)、マドンナ(Madonna)、エリック・クラプトン(Eric Clapton)などの大物アーティストと肩を並べて、堂々と「One Song」も収録されていました。

オリンピック記念アルバムと言えば、1996年のアトランタオリンピック記念アルバム『Rhythm Of The Games 1996 Olympic Games Album』にもベイビーフェイスのプロデュースによるスローナンバー「The Impossible Dreams」を収録。2大会連続で記念アルバムに参加しているのはテヴィン・キャンベルだけです。

クインシー・ジョーンズの秘蔵っ子として華々しいデビューを飾って15年。最初の5年は絶好調でしたが、次の5年がやや下り坂傾向。それ以降の5年はチャート上で名前を見るとも少なくなってしまいました。
あんなに歌のうまい子だったのに…と思うと、全米エンターテインメント業界の厳しさを実感しますよね。ぜひ、いつの日か逆転ホームランを打ってほしいものです☆

テヴィン・キャンベルの個人的お気に入り曲。

01.「Can We Talk」
02.「Tomorrow (A Better You, Better Me)」
03.「Tell Me What You Want Me To Do」
04.「One Song」
05.「Knocks Me Off My Feet」←スティーヴィー・ワンダーのカバー
   ※サウンドトラック『A Thin Line Between Love & Hate』(1996年)収録
06.「Goodbye」
07.「Always In My Heart」

名曲の多いテヴィン・キャンベルの中でもなぜかシングルカットされなかった「One Song」は、個人的評価☆☆☆☆★(四つ星)のオススメ作品です。

■テヴィン・キャンベル■
1976年11月12日テキサス州生まれ。3歳のころから教会で歌い始め、大御所プロデューサー、クインシー・ジョーンズに認められ、クインシー・ジョーンズのアルバム『Back On The Block』(1989年)にシンガーとして大抜てき。わずか13歳で歌った「Tomorrow (A Better You, Better Me)」が1990年6月16日付全米R&Bチャートでナンバーワンに輝き、天才少年デビューとマスコミから大絶賛を受ける。プリンス(Prince)もテヴィン・キャンベルを高く評価し、プリンス総指揮映画『Graffiti Bridge』への出演を果たすとともに、サウンドトラックからの「Round And Round」(1990年12月8日付全米R&Bチャート3位)も大ヒット。満を持してリリースされたデビューアルバム『T.E.V.I.N.』(1991年)からは、サウンドトラック『Boyz N The Hood』収録の「Just Ask Me To」(1991年9月21日付全米R&Bチャート9位)をはじめ、「Tell Me What You Want Me To Do」(1992年1月18日付全米R&Bチャート1位)、「Goodbye」(1992年4月25日付全米R&Bチャート2位)、「Strawberry Letter 23」(1992年7月25日付全米R&Bチャート40位)、「Alone With You」(1992年10月10日付全米R&Bチャート1位)、「Conufsed」(1993年2月13日付全米R&Bチャート33位)が次々とヒットチャートを駆け上り、先の「Round And Round」も含め、7曲ものシングルヒットが生まれるモンスターアルバムとなった。1993年の2ndアルバム『I'm Ready』では、1stシングル「Can We Talk」(1993年12月25日付全米R&Bチャート1位~3週連続)、2ndシングル「I'm Ready」(1994年4月23日付全米R&Bチャート2位)、3rdシングル「Always In My Heart」(1994年8月13日付全米R&Bチャート6位)と、ベイビーフェイスのプロデュース作品がヒットを記録するものの、3rdアルバム『Bac To The World』(1996年)、4thアルバム『Tevin Campbell』(1999年)とセールスは下降線をたどってしまう。ベストアルバム『The Best Of Tevin Campbell』(2000年1月国内盤発売)以降、最新作はりリースされていない。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする