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速藤年正 Toshimasa Hayato

ダーティ・ヴェガス

2005年06月02日 03時35分21秒 | 全米チャート
dirty_vegas

今回はイギリス出身男性3人組ダンスグループ、ダーティ・ヴェガス(Dirty Vegas)の「Walk Into The Sun (Dirty Vegas Club Mix)」を紹介しましょう。

ダーティ・ヴェガスの名前も作品も、日本ではあまりなじみがないですよね。彼らのプロフィールは後述するとして、作品としてはアルバム2枚から全米ダンスナンバーワンが2曲生まれたり、各アーティストからダンスリミックスを依頼されたりなど、ダンスシーンではちょっとした売れっ子です。

そもそも彼らがブレイクするきっかけとなったのはコマーシャルソング。2002年、三菱自動車「エクリプス」の全米向けコマーシャルにデビュー曲「Days Go By」(2002年6月8日付全米ダンスチャート1位)が使われて、一躍スポットを浴びることとなりました。

このブレイク直後からリミックス依頼が舞い込み、M-Factor「Mother」(2002年11月2日付全米ダンスチャート10位)、マドンナ(Madonna)「Die Another Day」(2002年11月30日付全米ダンスチャート1位)、ジャスティン・ティンバーレイク(Justin Timberlake)「Cry Me A River」(2003年3月29日付全米ダンスチャート2位)の3曲がヒット。
中でもマドンナのダンスナンバーワンが大きかったですね。1980年代のポップチャートを独占したマドンナも最近ではあまりポップヒットが目立ちませんが、全米ダンスチャートではリミックスがほとんど全曲ナンバーワンになる勢いです。マドンナのこれまでのポップチャートナンバーワンが12曲なのに対し、ダンスナンバーワンは実に33曲。
有名リミキサーから新人まで幅広いクリエイター陣を起用するのがマドンナの特徴で、マドンナからリミックスを依頼されれば一流と断言できます。

そのマドンナのリミックス効果も手伝って、2ndアルバム『One』からの1stシングル「Walk Into The Sun」も全米ダンスチャートでナンバーワン(2004年12月18日付)をマーク。

本国イギリスでのシングルチャートを調べてみると、デビュー曲「Days Go By」は2001年5月13日付シングルチャートで27位。その後の全米大ヒットを受けてイギリスチャートに再エントリーし、この時は2002年10月6日付シングルチャートで16位まで上がっています。
2ndアルバムからの「Walk Into The Sun」に関しては、2004年10月18日付イギリスシングルチャート54位とあまり振るいませんでした。
どちらかと言えば「Days Go By」のほうが売れた感じですが、ここであえて「Walk Into The Sun」を取り上げるのには理由があります。

この「Walk Into The Sun」にはリミックスが2種類あって、ひとつがDirty Vegasによるリミックス、もうひとつはKing Uniqueが手がけたリミックスです。両者を比べるとDirty Vegasのリミックスのほうがビートがしっかりしてて圧倒的にカッコいい(と思う)のですが、メインとなる「Dirty Vegas Club Mix」は12inchにしか入っておらず、CD Singleには未収録なのです。
そうなると、パソコンとか携帯デジタルプレイヤーで楽しみたい場合、ちょっと困っちゃいますよね??
レコード盤の音源をパソコンに取り込むことも可能ですが、準備や手順がややこしいので気軽に聴きたい場面には向かないこともあり、個人的にずっとCD化を望んでいるアイテムのひとつでした。
それが今やワンクリックでダウンロードできるんですから、技術の進歩はスゴいと思いますよ、ホント…。

ダーティ・ヴェガス自体これから大きくなっていく存在なので「Walk Into The Sun」の個人的評価は☆☆☆★★(三ツ星)と辛口ですが、ズンドコ激しいワケでもないし、ギュンギュン速いワケでもないので、心地よく聴けるダンスナンバーだと思います。

■ダーティ・ヴェガス■
2001年、ポール・ハリス(Paul Harris)、スティーヴ・スミス(Steve Smith)、ベン・ハリス(Ben Harris)の3人で結成。DJ兼プロデューサーのポール・ハリスは1990年代後半からロンドンのクラブDJとして活躍し、グループのキーボードとプロデュースを担当。シンガーのスティーヴ・スミスは、いくつかのインディ系ロックバンドにドラマーとして参加後、本業の印刷工を辞め、週末のクラブでパーカッション演奏をスタート。1990年代中盤までHigher Groundというバンドにドラマーとして在籍していたが、シンガーの脱退によりヴォーカルに起用される。バンド解散後、曲を書くためにダンスの聖地イビザを訪れ、クラブイベントに向かう途中の空港でポール・ハリスと出会い、共に音楽作りを目指す。ミュージシャン兼DJのベン・ハリスはインディロックバンドのFluid出身。デモテープを作る際、スタジオエンジニアのミックス作業に興味を持ち、レコーディングスタジオで働き始める。その後、ダンス系のレコードショップ経営と並行して自らのスタジオを作り、何曲かのクラブヒットをプロデュース。このスタジオワークにポール・ハリス、スティーヴ・スミスが順に加わって現在のダーティ・ヴェガスが誕生した。ダーティ・ヴェガスとしての1stシングル「Days Go By」はイギリスで2001年にリリースされ、2001年5月13日付シングルチャートで27位をマーク。その数カ月後にアメリカ三菱自動車のエクリプスCMソングに使われたことにより大ヒットを記録し、2002年6月に発表された1stアルバム『Dirty Vegas』は全米アルバムチャート初登場7位を記録。出世作「Days Go By」は第45回グラミー賞(2003年開催)の最優秀ダンスレコーディング賞にも輝いている。コンピューターサウンドを駆使した1stアルバムとは対照的に、2ndアルバム『One』ではライブ仕込みの生演奏サウンドを取り入れ、1stシングル「Walk Into The Sun」が全米ダンスチャートナンバーワンを獲得した。



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