カラスの目

物質世界や電脳世界からキラキラしてるモノを無節操に拾い集めて並べとくそんな場所。

予測出荷システム。

2014-01-20 19:58:14 | ニウス

Amazon、「予測出荷」の特許を取得 ― 注文される前に商品を出荷【TechCrunch Japan/YAHOO!ニュース】

>Amazonの無人飛行配達ドローン計画は去年の話だ。今Eコマースの巨人は、さらに極悪なことに取りかかっている。事前出荷だ。
Amazonは、購入者が何を買うかを、実際に買う前に予測して配達時間を短縮するシステムを特許出願した ― それは購入のクリックが起きる前に(結局起きなくても)、概ねその方向にあるいは戸口まで、商品を発送するしくみだ。
これは、Eコマース物流の環から完全に人間を取り除こうとする動きを、さらに一歩進めるものだ。機械が自発的に他の機械から何かを買い、それを第3の無人ロボットに配達させる ― 一方、ドアを開ける生身の受取人は、今日がロボットに臓器を摘出される日でないことを願いつつ配達された荷物を受け取る。
[そして、予定通りの時間にドアチャイムが鳴る。宅配便が ― 予想通り ― Amazonの箱を届けに来た。このやりとりは全く正常だが、どうも不吉な予感がする ― たとえ、その箱が先週自分が注文した商品であり、来週注文したくなるものではないことが99.9%確かだとしても。あるいは数分前に注文したものかもしれない。しかし、おそらくそれはAmazonが計画していることそのものだ。]
2012年8月に出願され昨年12月に承認されたその特許には、Amazonが「予測出荷」と呼ぶ方法が記載されており、事前出荷シナリオの1つが次の通り詳しく書かれている。
・・・方法の1つとして、1つ以上の商品を最終配送先に届けるために1つのパッケージに梱包し、パッケージを送る配送先地域を選択して、出荷時には宛先を完全には指定せずにその配送先地域に商品を出荷、パッケージが輸送されている途中に、正確な配送先を指定する。
予測配達先は、さまざまな「ビジネス変数」の分析によって決定される可能性がある、と特許資料に書かれている。個々の事前出荷パッケージに対する顧客の要求を見極め、地理的経路を決定するための分析に使用できるデータとして、購入パターンの履歴、アンケート等で明示的に表明された好きみ、年齢地理データ、ブラウジング習慣、ほしい物リスト等が考えられる。
さらに同特許には、「予想出荷」パッケージを目的地に届けるための様々なシナリオや、潜在顧客までの距離に基づき経路変更する方法等も詳しく書かれている ― さらには、顧客が購入するまでトラック内に半継続的に留め置くことも。
時として同特許の文言は、あたかもAmazonが物理的商品の配達を、水道や電気を家庭に供給する公共事業のごとく考えているように聞こえることもある ― 需要の急増と落ち込みを予測して物流を微調整するが、何よりも常に物を流れ続けさせることによってそれを行う(即ち、トラックは常にパッケージを満載して永久運動を続ける)。
そのようなシステムのためには、同社の既存Eコマース在庫管理および時間管理システムを一から作り直し、より動的で反応の早いものにするた必要があるだろう(Amazonが既に予測出荷のしくみを展開し始めていない限り)。しかし、それが在庫管理の改善につながることもあると特許はうたっている。
・・・パッケージの予測出荷によって、在庫のより高度でタイムリーな管理が可能になる場合がある、例えば、実際に注文される前に商品を潜在顧客に向けて移動することができる。
そして、もし需要予測アルゴリズムが失敗したとき(当然起きる)、Amazonは構わず商品を送る場合もある ― まだ実際にクリックして購入はしていないが、データ分析の結果それを大いに気に入る可能性の高い顧客へのプレゼントとして。即ち、返送・経路変更のコストが、プレ顧客へのサプライズ訪問のコストを上回る場合だ。
それは、すばらしいサプライズかもしれないし、恐ろしく不適切かもしれない ― Amazonのアルゴリズムがどれほど良くできた知恵者であるかによる。不適切な例としては、DIY遺言パックが既に死んだ人に送られたり、子供のおもちゃが残された両親に届いた場合などが考えられる。正しく届けられない場合、予測アルゴリズムは多くの落とし穴を避けと通る必要があるだろう。
米国においてAmazonは、ワックリック購入を特許化することによって、Eコマース市場の膨大なシェアを獲得する道を開いた。はるか前1999年のことだ。その特許は何年にもわたって大きな役割を演じ、他のEコマース業者が同様の高速チェックアウトを使うためには、この方法をライセンスしなければならかった。
事前出荷は、Amazonが再びオンライン購入プロセスを、文字通り「次のレベル」に引き上げる可能性を秘めている。購入ボタンをクリックした数時間後数分後に商品が届くとなれば一大事だ。しかし、将来それが現実になる可能性が十分にある。Amazonユーザーは、自分が何をほしい(物リストに入れる)かに注意しておく方がいい。

●●●
 てっきり冗談ニウスの類かと思い警戒して読んでましたが本当らしいですね。
 ……うん。ごめん。なにをいってるのかあんまよくわかんないや。

 ちょとだけマジメに考えるとコレこのシステム、『欲しいなーとか思いつつお財布ちゃんと相談して諦めてたモノ』や『欲しくはないけど興味本位で調べてたアンナモノやコンナモノ』がいきなり送りつけられて来る可能性がある?のかしら?アマゾンからの小粋なサプライズプレゼントとして。
 だとしたらスゲエね。何かイロイロと。


擬態のカタチ。

2014-01-14 18:32:20 | 科学
アリをだます、カエルの化学擬態【ナショナルジオグラフィック】

>皮膚から化学物質を分泌して偽装することで、針を持つ攻撃的なアリの巣の中でも、この両生類は平穏に暮らすことができる。
 身を守り、湿気を保つため、西アフリカのサバンナに住むウエストアフリカン・サバンナ・フロッグ(英名:West African savanna frog、学名:Phrynomantis microps)は一日を、さらには乾期の大半を地下の穴に隠れて過ごす。とはいえ、たいていは孤独ではない。
 このカエルはしばしば、非常にどう猛な種であるアフリカン・スティンク・アント(英名:African stink ant、学名Paltothyreus tarsatus)の地下の巣に入り込む。このアリは通常、生活を乱されると攻撃的になり、強力なあごと毒針で侵入者に襲いかかる。
 しかし、彼らはウエストアフリカン・サバンナ・フロッグが自分たちの巣の中でくつろいでいても気にしないようだ。巣の中はこのカエルにとって、他の捕食者から身を隠し、西アフリカの長い乾期をやり過ごせる暖かさと湿気のある環境を得られる安全な場所なのだ。
 アフリカン・スティンク・アントが捕食したり死骸を食べたりする獲物の中にはカエルも含まれることがあると考えると、両者の関係にはいっそう驚かされる。このカエルは一体どうやってアリをだまし、攻撃されずにいるのだろうか。

◆秘密は皮膚に
 ベナンで活動しているドイツとスイスの研究者は、その秘密はウエストアフリカン・サバンナ・フロッグの皮膚にあると考えている。
 この仮説を確かめるため、研究チームはミールワーム(ゴミムシダマシの幼虫)とシロアリに、ウエストアフリカン・サバンナ・フロッグの皮膚分泌物を塗り、アフリカン・スティンク・アントの群れの中に入れた。通常なら、アリは即座に噛みつく、刺すなどの攻撃を始める。ところがこの時、分泌物を塗られた昆虫に対し、アリは30秒から数分、攻撃を遅らせたのだ。
 この驚くべき効果を生み出している、カエルの皮膚から出る化合物を特定しようと、研究チームは純水入りのビーカーにカエルを入れ、皮膚分泌を促すため静かに2分間振動させて、分泌された物質を採取した。
 研究チームは、分泌物は特定の食物によるものではないことを突き止めた。むしろ、この物質は何を食べるかに関係なく分泌されている。この点で、小さな有毒の昆虫を食べることで皮膚に毒性を持たせている他の有毒カエル(色鮮やかなヤドクガエルなど)やヒキガエルとは異なる。
 化学的分析により、研究チームはカエルの皮膚に存在する活性成分を特定した。ペプチドと呼ばれる二つの化合物で、小さなタンパク質のようなものだ。この物質がアリをだまし、自分たちの仲間だと認識させているらしい。

◆“化学擬態”
 アリは触角を使い、害をなす可能性のある侵入者と、同じ巣の仲間を識別している。触角は化学センサーとして作用する、非常に敏感な探知機だ。しかし、ウエストアフリカン・サバンナ・フロッグの体表にあるペプチドによって、アリはこのカエルが同じ巣の住人か、少なくとも侵入者ではないと認識してしまうようだ。
 このカエルに近付く際、アフリカン・スティンク・アントはカエルの体表に触角を滑らせ、においを感じ取る。見知らぬ侵入者であれば、激しい針の攻撃が始まるところだ。しかしアリはカエルの存在をとがめることなく、巣の中にいてもほぼ無視してしまう。
「アリのように見えるなら」たぶんアリなのだろう、と判断しているわけだ。

 今回の研究結果は、査読付きオープンアクセスの米オンライン科学誌「PLOS ONE」に2013年12月11日付けで発表された。


●●●
 確かに視覚に殆ど頼らないアリ相手であれば姿カタチを似せる必要はないワケで面白いです。
 擬態にもいろんな目的や手法がある、てコトですかね。