Harukoの濾胞性リンパ腫日記【B細胞 Ⅳ期 B症状 50歳代後半 】 2008年4月28日~

悪性リンパ腫の入院日記。多くのリンパ腫病のうち濾胞性(低悪性)リンパ腫の総合情報サイトを目指して行きます。

経口フルダラビンとリツキシマブの併用

2007-12-10 23:19:46 | 治療法あれこれ
経口フルダラビンとリツキシマブの併用が再発難治性の低悪性度リンパ腫に有効
第49回米国血液学会(49th ASH) 2007. 12. 10

 再発、難治性の低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫を対象に、代謝拮抗性の抗癌剤で経口剤の「フルダラ錠」(一般名リン酸フルダラビン)と抗ヒトCD20抗体製剤「リツキサン」(一般名リツキシマブ)を併用投与すると高い効果が得られることがわが国で行なわれた多施設フェーズII臨床試験の結果明らかとなった。静脈投与のリン酸フルダラビンとリツキシマブを併用すると、高い効果が得られることは既に明らかになっていたが、より簡便な経口剤でも同等の効果があることが示されたことになる。成果は、12月8日から11日までアトランタで開催されている米国血液学会で、東北大学大学院医学系研究科講師の石澤賢一氏によって発表された。

 フェーズII試験の対象となったのは、2レジメンまでの化学療法が受けたことがある成人の患者で、リツキシマブの投与回数は16回までの患者。4週間を1サイクルとして、1日目から5日目まで40mg/m2の経口フルダラビンを投与し、1日目にリツキシマブを375mg/m2投与した。投与サイクル数は6サイクルまでとした。41人の患者が登録され、そのうち38人がろ胞性リンパ腫、2人がMALTリンパ腫、1人が小リンパ球性リンパ腫だった。投与サイクル中央値は6サイクルで、被験者のうち、66%の患者が6サイクルの治療を完了することができた。

 その結果、全体の奏効率は76%(41人中31人、95%信頼区間 60%-88%)で、完全奏効率は68%(41人中28人)となった。全患者の無増悪生存期間は10.8カ月で奏効した31人の患者の無増悪生存期間中央値はまだ到達していない。以前にリツキシマブの投与を受けていた患者の無増悪生存期間中央値は10.8カ月で、リツキシマブを以前に投与していなかった患者の無増悪生存期間中央値は、まだ到達していない。全生存期間の中央値も到達していない。

 一方、毒性は主に血液学的なもので、一過性で管理可能だったという。多くみられたグレード4の血液学的な毒性は、リンパ球減少(98%)、好中球減少(68%)、白血球減少(41%)だった。グレード3以上の非血液学的な毒性が29%の患者にみられ、グレード4の口内炎と高尿酸血が1例ずつ認められた。

(横山 勇生=日経メディカル別冊)

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。