Harukoの濾胞性リンパ腫日記【B細胞 Ⅳ期 B症状 50歳代後半 】 2008年4月28日~

悪性リンパ腫の入院日記。多くのリンパ腫病のうち濾胞性(低悪性)リンパ腫の総合情報サイトを目指して行きます。

新しい治療法がどんどん出てきています 報告が3件あります 付添い人より

2013-12-11 08:18:46 | 治療法あれこれ
★ 日本人の低悪性度B細胞性リンパ腫に対し投与回数を増やしたリツキシマブ単剤の寛解導入・維持療法は有効な可能性、多施設共同フェーズ2試験より【ASH2013】

【付添い人コメント】
リツキサンによる寛解導入と特にその後の維持療法に注目があつまっていますが、もっと回数を増やしたらどうか? と言う観点で治験が行なわれているようです。 リツキサンは高価ですが、高額医療補助もあり、副作用も少ないので、検討に値する治療法だと思います。

詳しくは:
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/gakkai/sp/ash2013/201312/534084.html




★ 再発・難治性濾胞性リンパ腫に経口pan-Class I PI3K阻害剤SAR245409が有望、寛解率は44%【ASH2013】

【付添い人コメント】
経口薬の阻害剤なので、何となく副作用が少ない気がしますが、データを見ると相当厳しい治療になるようです。 しかしそれなりに効果はありそうです。

詳しくは:
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/gakkai/sp/ash2013/201312/534090.html




★ 腫瘍量の多い濾胞性リンパ腫に対するR2-CHOP療法は忍容性良好で高い完全寛解率達成が可能【ASH2013】

【付添い人コメント】
R2は、リツキサンとレナドミドだそうで、相乗効果があるとのこと。 R-COPとの比較では、完全寛解率が65%にたいして74%で少し高いです。 1次治療の話ですが、特段の効果があるようには思えませんが、一つの選択肢として考えられるのではないでしょうか。

詳しくは:
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/gakkai/sp/ash2013/201312/534093.html






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全身腫瘍組織量が少ない濾胞性リンパ腫でリツキシマブのメンテナンス療法

2011-12-16 10:41:31 | 治療法あれこれ
全身腫瘍組織量が少ない濾胞性リンパ腫でリツキシマブのメンテナンス療法と再発・進行時の再治療は治療成功期間が同等に良好

森下紀代美=医学ライター【ASH2011】


 治療歴がない全身腫瘍組織量が少ない濾胞性リンパ腫(FL)に対し、リツキシマブによるメンテナンス療法(maintenance rituximab:MR)と再発・進行時の再治療(rituximab retreatment:RR)の治療成功期間(TTTF)は同等に良好となることが、ECOGのE4402(RESORT)試験から示された。12月8日から13日まで米国サンディエゴで開催された第53回米国血液学会(ASH2011)で、米University of WisconsinのBrad S. Kahl氏が発表した。

 全身腫瘍組織量が少ないFLでは、腫瘍組織量が増加してから治療を開始するWatch and waitが標準と考えられてきた。近年ではリツキシマブの有効性が報告されているが、最適な治療法は不明である。

 Kahl氏らは、このようなFL患者では「リツキシマブによる導入療法施行後のMRは、RRと比較して病勢コントロールの期間を延長する」との仮説をたて、E4402(RESORT)試験で検証した。
 
 この試験では、導入療法としてリツキシマブ375mg/m2を毎週、4サイクル投与し、完全寛解(CR)または部分寛解(PR)が得られた患者を、メンテナンス療法としてリツキシマブ375mg/m2を3カ月毎に投与する群(MR群)と、進行時の再治療としてリツキシマブ375mg/m2を毎週、4サイクル投与する群(RR群)に無作為に割り付けた。治療不成功と判断されるまで投与を継続した。
 
 試験の主要評価項目は治療成功期間(TTTF)だった。
 
 2003年11月から2008年9月までに545人が登録され、FL患者は384人だった。274人が導入療法で寛解し、MR群に140人(年齢中央値58.9歳、男性54%)RR群に134人(同59.5歳、男性54%)が割り付けられた。患者背景は両群でほぼ同様で、濾胞性リンパ腫の国際予後指標(FLIPI)で高リスクの患者の割合はそれぞれ41%と39%だった。

 無作為化時のCRは、MR群18%、RR群14%、PRはそれぞれ78%と81%だった。
 
 主要評価項目のTTTFは、MR群3.9年、RR群3.6年となり、有意差はみられなかった(p=0.80)。従来の方法と比較して良好な結果となった。治療不成功の内訳は、MR群では同意の撤回が最も多く(26人)、無増悪生存期間(TTP)6カ月未満(25人)がこれに次いだ。RR群では、リツキシマブ抵抗性(18人)が最も多く、同意の撤回(16人)がこれに次いだ。
 
 3年の時点で化学療法による治療を開始していなかったのは、MR群95%、RR群86%に上った(p=0.03)。
 
 導入療法の4回を加えたリツキシマブの投与回数(中央値)は、MR群15.8、RR群4.5だった。MR群でかかる費用はRR群の3.5倍以上となった。また、無作為化から1年後の患者のQOLに変化は観察されなかった。
 
 グレード3以上の毒性の発現は両群ともに低く、5%未満だった。二次性の腫瘍は、MR群7人、RR群9人に発現した。
 
 Kahl氏は、転帰が良好で、有害事象の発現率が低く、投与回数が少ないことなどを根拠として、「全身腫瘍組織量が少ないFL患者にリツキシマブ単剤の治療を選択する場合、RRを推奨する」と話した。


http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/gakkai/sp/ash2011/201112/522906.html&cnavi=1





 

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B細胞性のリンパ腫に対するDA-EPOCH-R療法のPFSは他の高用量化学療法と同等

2011-12-16 10:39:29 | 治療法あれこれ
B細胞性のリンパ腫に対するDA-EPOCH-R療法のPFSは他の高用量化学療法と同等

森下紀代美=医学ライター【ASH2011】

 スペインの研究グループPETHEMAによるフェーズ4のdose-adjusted(DA)-EPOCH-R試験から、DA-EPOCH-R療法(エトポシド、ビンクリスチン、シクロホスファミド、ドキソルビシン、プレドニゾン、リツキシマブ)は、高リスクのびまん性大細胞性B細胞性リンパ腫(DLBCL)で治療歴がない患者において有望な転帰を示し、毒性も受容可能な範囲であることが示された。成果は、12月10日から13日まで米国サンディエゴで開催された第53回米国血液学会(ASH2011)で、スペインHospital Universitari Vall d’HebronのNoelia Purroy氏が発表した。

 B細胞性のリンパ腫に対するDA-EPOCH療法は、初期治療で良好な完全寛解率(CR)と5年の無増悪生存率(PFS)が示されている。またリツキシマブとDA-EPOCH療法の併用も有望との報告がある。
 
 前向き、多施設共同、フェーズ4のDA-EPOCH-R試験の主要評価項目は、高リスクのB細胞性のリンパ腫で治療歴がない患者におけるPFS、副次的な評価項目は、全生存率(OS)、完全寛解(CR)、毒性の評価である。

 年齢調整国際予後指標(aaIPI)が1以上またはIPIが2以上、II~IV期で、治療歴がない患者を対象に、DA-EPOCH-R療法を3サイクル行った。不変、進行した患者を対象から除外し、完全寛解(CR)または部分寛解(PR)となった患者にさらに3サイクル行った。開始時の用量として、エトポシド50mg/m2/日、ドキソルビシン10mg/m2/日、ビンクリスチン0.4mg/m2を1から4日目に、リツキシマブ375mg/m2を1日目に、シクロホスファミド750mg/m2を5日目に、プレドニゾン60mg/m2/日を1から5日目に投与した。

 DA-EPOCH-R療法の用量の調整は、サイクル終了から10から15日後に好中球絶対数(ANC)と血小板数を測定し、ANC≧0.5×109/Lの場合、エトポシド、ドキソルビシン、シクロホスファミドを後半のサイクルの前に20%増量した。ANC<0.5×109/Lが4日間以上持続、血小板数<25×109、発熱性の好中球減少の場合は、これらの3剤を20%減量した。

 全例に顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)を投与した。残存病変を認める場合は放射線療法を追加した。追跡は3カ月ごとに2年間、その後6カ月ごとに3年間行った。

 81人(年齢中央値60歳、男性48.1%)が登録された。Ann Arbor分類のIII~IV期の患者が91.1%だった。中高リスク、高リスクの患者は、IPIで84%、aaIPIで92.5%となった。疾患の内訳は、DLBCLが68人(84%)、原発性縦隔大細胞型B細胞性リンパ腫 (PMLBL:Primary mediastinal large B cell lymphoma)が6人(7.2%)、グレード3の濾胞性リンパ腫が7人(8.4%)だった。

 相対的用量(relative dose)の中央値はレベル1(100%)~レベル6(240%)の中のレベル3(144%)、投与サイクルの中央値は6だった。

 完全寛解または不確定完全寛解は65人で得られ、CRは80.2%となった。IPIが3~5の患者では75%だった。
 
 5年のPFSは62%となり、他の高用量のレジメンと同等の有効性が認められた。OSは67%、無再発生存率(DFS)は72.2%となった。

 毒性について、グレード3以上の貧血は患者の84%、血小板減少は71.6%に発現した。発熱性の好中球減少は45.7%に発現した。グレード3以上の粘膜炎は11.1%、神経毒性は2.5%に発現した。

 Purroy氏は、「高リスクのDLBCL患者を対象とする無作為化試験において、R-CHOP療法とDA-EPOCH療法を比較し検証する必要がある」と話した。




http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/gakkai/sp/ash2011/201112/522905.html&cnavi=1





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高リスクの濾胞性リンパ腫にR-FND療法、放射免疫療法とリツキシマブ

2011-12-16 10:03:25 | 治療法あれこれ
高リスクの濾胞性リンパ腫にR-FND療法、放射免疫療法とリツキシマブ

第53回米国血液学会「ASH2011」の速報です。 リツキサン、フルダラビン、放射免疫療法、メンテンナンス療法と、現時点で比較的ポピュラーな療法を全部やったみた、と言う感じです。
http://medical.nikkeibp.co.jp/inc/all/gakkai/sp/ash2011/



◆高リスクの濾胞性リンパ腫にR-FND療法、放射免疫療法とリツキシマブによるメンテナンス療法併用で生存に効果

 高リスクの濾胞性リンパ腫(FL)患者に対し、R-FND療法(リツキシマブ、フルダラビン、ミトキサントロン、デキサメタゾン)を施行後、イットリウム90標識イブリツモマブチウキセタンによる放射免疫療法(RIT)で強化し、さらにリツキシマブによるメンテナンス療法を組み合わせると、無増悪生存率(PFS)と全生存率(OS)が良好となることがフェーズ2試験から示された。

http://cmad.nikkeibp.co.jp/?4_136482_32272_14








以下引用

 高リスクの濾胞性リンパ腫(FL)患者に対し、R-FND療法(リツキシマブ、フルダラビン、ミトキサントロン、デキサメタゾン)を施行後、イットリウム90標識イブリツモマブチウキセタンによる放射免疫療法(RIT)で強化し、さらにリツキシマブによるメンテナンス療法を組み合わせると、無増悪生存率(PFS)と全生存率(OS)が良好となることがフェーズ2試験から示された。成果は、12月8日から13日まで米国サンディエゴで開催された第53回米国血液学会(ASH2011)で、米University of Texas MD Anderson Cancer CenterのNathan H. Fowler氏が発表した。

 Fowler氏らは、R-FND療法の低悪性度リンパ腫に対する有効性を過去に報告している。また、R-FND療法施行後にイットリウム90標識イブリツモマブチウキセタンを用いたRITで地固め療法を行うと、寛解率とPFSが改善したことが報告されている。

 今回Fowler氏らは、高リスクのFL患者を対象に、R-FND療法施行後にイットリウム90標識イブリツモマブチウキセタンを用いたRITで地固め療法を行い、さらにリツキシマブによるメンテナンス療法を行う単群のフェーズ2試験を実施し、初回報告を行った。

 対象は、治療歴がないIII期またはIV期、グレード1~3のFLで、濾胞性リンパ腫国際予後指標(FLIPI)のスコアが3以上の高リスク群の患者とした。

 まず導入療法としてR-FND療法を行い、28日を1サイクルとして、リツキシマブは375mg/m2を1サイクル目は1、8日目、2サイクル目以降は1日目に投与した。フルダラビンは25mg/m2を1~3日目、ミトキサントロンは10mg/m2を1日目、デキサメタゾン20mg/日を1~5日目に投与し、4サイクル繰り返した。導入療法終了から12~16週後に地固め療法のRITを行い、リツキシマブは250mg/m2を1日目と7日目、イットリウム90標識イブリツモマブチウキセタンは0.3mCi/kgを7日目に投与した。RIT終了から6~8週後にメンテナンス療法を行い、リツキシマブ375mg/m2を2カ月毎に1年間投与した。

 主要評価項目はPFS、副次的評価項目は安全性、寛解率、OSなどだった。

 2004年10月から2009年4月までに47人(年齢中央値61歳、男性47%)が登録された。FLのグレードは1と2が87%を占めた。骨髄浸潤は79%に、5cmを超えるリンパ節の腫大は51%に、β2Mの上昇は91%に認めた。

 47人中、死亡の1人を除く46人がR-FND療法を4サイクル受け、血球減少を認めた3人とRITを拒否した5人を除く38人がRITに移行した。メンテナンス療法は進行の1人を除き、RITを拒否した5人から2人を加えた39人が受けた。

 R-FND療法による寛解率は98%、完全寛解(CR/未確定完全寛解[CRu])は85%、部分寛解(PR)は13%だった。RITによる地固め療法の寛解率は95%、CR/CRuは91%に上昇し、PRは4%だった。RITにより、PRだった6人中3人がCRに改善した。メンテナンス療法の寛解率とCR/CRuは87%だった。

 5年全生存率は91%、治療奏効維持生存(failure free survival:FFS)は61%だった。BCL2の状態でみた分子学的寛解も高いレベルで観察された。

 主な毒性は血液毒性で、グレード3以上の好中球減少は53%、血小板減少は34%、白血球減少は6%に発現した。3人に発熱性の好中球減少が発現した。37人で顆粒球コロニー刺激因子の投与、17人で輸血が必要だった。RIT施行後の血小板と好中球減少の回復には10週(中央値)を要した。非血液毒性では疲労感、発熱、便秘などが多く発現した。二次性に骨髄異形成症候群(MDS)が3人に発症したが、このうち1人はRITを受けていなかった。

 Fowler氏は、「MDSのような重篤な毒性が発現する可能性はあるが、この治療法はFLIPIで高リスクの患者に価値があると考えられる」と話した。




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放射免疫療法に関する記事

2011-12-16 10:00:07 | 治療法あれこれ
放射免疫療法に関する記事

第53回米国血液学会「ASH2011」の速報で、放射免疫療法に関する記事が2件ありました。
http://medical.nikkeibp.co.jp/inc/all/gakkai/sp/ash2011/




◆進行期の濾胞性リンパ腫に対するR-CHOP療法とCHOP-RIT療法は寛解率と生存の効果が同等

 治療歴がない進行期の濾胞性リンパ腫患者に対し、CHOP療法(シクロホスファ
ミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、プレドニゾン)とリツキシマブを併用
するR-CHOP療法と、CHOP療法に抗CD20抗体tositumomabとヨウ素131標識tositumomab
の免疫放射線療法を併用するCHOP-RIT療法の比較が、フェーズ3の無作為化インター
グループ試験(SWOG S0016)で行われた。
http://cmad.nikkeibp.co.jp/?4_136482_32272_13



◆濾胞性リンパ腫に放射免疫療法の地固め療法は有用、
  メタアナリシスで良好な完全寛解率と無増悪生存率
http://cmad.nikkeibp.co.jp/?4_136482_32272_19
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低悪性度B細胞性NHLに対するオファツムマブとベンダムスチン併用は高い奏効率を示す

2011-12-16 09:58:50 | 治療法あれこれ
◆低悪性度B細胞性NHLに対するオファツムマブとベンダムスチン併用は高い奏効率を示す
  
  
第53回米国血液学会「ASH2011」の速報です。
http://medical.nikkeibp.co.jp/inc/all/gakkai/sp/ash2011/


 治療歴の無い低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫(NHL)患者に抗CD20完全ヒト抗体製剤オファツムマブをベンダムスチンと併用したフェーズ2試験で、治療を受けた患者の全奏効率は98%になった。
http://cmad.nikkeibp.co.jp/?4_136482_32272_8
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Obinutuzumab(GA101)は高い奏効率

2011-12-16 09:39:03 | 治療法あれこれ
Obinutuzumab(GA101)は高い奏効率を示す

第53回米国血液学会「ASH2011」の速報です。 沢山の濾胞性リンパ腫(FL)関連の発表がなされたようです。 リツキサンが効か無いもしくは効かなくなった方への朗報です。
http://medical.nikkeibp.co.jp/inc/all/gakkai/sp/ash2011/



◆低悪性度再発非ホジキンリンパ腫にObinutuzumab(GA101)は
  リツキシマブより高い奏効率を示す

http://cmad.nikkeibp.co.jp/?4_136482_32272_4



◆低悪性度再発非ホジキンリンパ腫にObinutuzumab(GA101)は
  リツキシマブより高い奏効率を示す

 低悪性度再発非ホジキンリンパ腫(NHL)に対し、完全ヒト化抗CD20モノクローナル
抗体製剤Obinutuzumab(GA101)はリツキシマブよりも奏効率が高く、注射関連反応
と咳を除けばリツキシマブとGA101で忍容性に違いはないことが、無作為化フェーズ2
試験(GAUSS)の予備解析で明らかになった。
http://cmad.nikkeibp.co.jp/?4_136482_32272_7


◆再発・難治性低悪性度非ホジキンリンパ腫にObinutuzumab(GA101)単剤は高い効果

 再発・難治性低悪性度(indolent)非ホジキンリンパ腫(NHL)に、完全ヒト化
抗CD20モノクローナル抗体製剤Obinutuzumab(GA101)単剤は高い効果があることが
フェーズ1/2試験(GAUGUIN、BO20999)で明らかになった。
http://cmad.nikkeibp.co.jp/?4_136482_32272_10



◆濾胞性リンパ腫にGA101と化学療法の併用は安全に投与でき抗腫瘍効果が高い

 再発・難治性濾胞性リンパ腫に対し、完全ヒト化抗CD20モノクローナル抗体製剤
Obinutuzumab(GA101)はFC療法(フルダラビン、シクロホスファミド)やCHOP療法
(シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、プレドニゾロン)との
併用で安全に投与でき、奏効率も高いことが、フェーズ1b試験(GAUDI、BO21000)
の最終結果で明らかになった。
http://cmad.nikkeibp.co.jp/?4_136482_32272_11






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B細胞非ホジキンリンパ腫に対するInotuzumab Ozogamicinの有効性をフェーズ2で確認

2011-11-07 15:31:07 | 治療法あれこれ
難治性の再発性低悪性度B細胞非ホジキンリンパ腫に対するInotuzumab Ozogamicinの有効性をフェーズ2で確認【血液学会2011】 森下紀代美=医学ライター 2011. 10. 20

学会スペシャル:第73回日本血液学会学術集会 2011年10月14日~16日 名古屋


詳しくは、日経メディカル
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/gakkai/sp/jshjsch2011/201110/522056.html


 抗CD22抗体をカリケアミシンに結合させた製剤、Inotuzumab Ozogamicinは、難治性の再発性低悪性度B細胞非ホジキンリンパ腫(B-NHL)患者において、臨床的な有効性が明らかで毒性も管理可能であることが、国際的な多施設共同のフェーズ2試験から示された。10月14日から16日まで名古屋市で開催された第73回日本血液学会学術集会で、名古屋第二赤十字病院血液・腫瘍内科の小椋美知則氏が発表した。

 Inotuzumab Ozogamicinは、米国と日本で行われたフェーズ1試験において、再発/難治性のB-NHL患者に対する有効性と安全性が確認されている。
 
 今回、小椋氏らは、単群、非盲検、フェーズ2の国際共同試験を行い、リツキシマブ、リツキシマブと化学療法の併用、放射免疫療法(RIT)に難治性でCD22陽性の再発性低悪性度B-NHLの患者を対象に、Inotuzumab Ozogamicinの安全性と有効性を評価した。

 対象は、2回以上の全身療法を施行後に進行を認め、最後に行ったリツキシマブを含む治療の終了から6カ月以内、または抗CD20抗体によるRITの終了から12カ月以内に寛解がみられない、または進行を認めた患者とした。

 Inotuzumab Ozogamicinは1.8mg/m2を点滴静注で28日ごとに投与し、4サイクル行うこととした。用量や頻度は毒性に基づいて調整した。完全寛解(CR)を得た後は2サイクルまで追加投与を認め、投与は最長で8サイクルまでとした。初回投与から最長2年まで追跡した。

 81人が登録され、内訳は、濾胞性リンパ腫(FL)72人(年齢中央値62.0歳、男性51%)、辺縁層リンパ腫4人(同70.5歳、50%)、小リンパ球性リンパ腫(SLL)5人(67.0歳、100%)だった。前治療のうち、最後の治療がリツキシマブだったのは、FL群71%、辺縁層リンパ腫群50%、SLL群80%だった。FL群では7%が幹細胞移植を受けていた。

 FL群で試験治療を完了したのは15%、早期の治療中止は67%で、40%は有害事象によるものだった。対象全体では、投与の中央値は3回(範囲:1~8)だった。

 患者の20%以上で報告された治療関連有害事象(TEAE)では、血小板減少と好中球減少が多く、グレード3以上はそれぞれ57%と26%だった。グレード3以上の非血液毒性は、嘔気が5%、AST上昇が4%、食欲不振や疲労感などが各3%に発現した。18人の患者について、46件の重篤な有害事象が報告されたが、このうちInotuzumab Ozogamicinに関連する事象は43%だった。

 グレード3以上の血小板減少が発現した37人では、グレード1以上に改善するのに要した平均期間は32日間だった。

 評価が可能だった74人中、全寛解率(ORR)は58%、CRは28%だった。FLの65人では、ORRは63%、CRは33%だった。寛解が得られたFLの41人中、再発または進行を認めたのは9人のみだった。FLの患者では、前治療のリツキシマブに抵抗性だった場合も49%で寛解が得られた。

 無増悪生存期間(PFS)の中央値は15.5カ月だった。FLの患者では、12カ月時のPFS率は57%、全生存率(OS)は81%だった。

 小椋氏は、「今回得られた結果は、こうした対象集団に対するInotuzumab ozogamicinの臨床開発の継続を支持するもの」と話した。

 Inotuzumab ozogamicinについては世界で4件の臨床試験が進行中で、このうち2件には日本も参加している。


以上

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リツキシマブ維持療法のPRIMA試験

2010-12-10 11:12:50 | 治療法あれこれ
「PRIMA試験の結果から、リツキシマブ維持療法は導入療法が奏効した全ての濾胞性リンパ腫患者で標準治療として考慮されるべきである」と結論されています。

3年間の無増悪生存(PFS)率は、リツキシマブ投与群では74.9% に達しています。

本試験は、リツキシマブ維持療法と観察群(要するに何もしない)との比較なので、当然にリツキシマブ維持療法の方が良い結果が得られますが、最初の再発時のサポート療法としては、ほぼ確立してきたのでは無いでしょうか。


【以下引用】
-------------------------------------------------------------------------

2年間のリツキシマブ維持療法は濾胞性リンパ腫の無増悪生存期間を延長させる

-------------------------------------------------------------------------

 抗CD20モノクローナル抗体製剤リツキシマブによる2年間の維持療法は、未治療の濾胞性リンパ腫患者の無増悪生存期間を延長させ、2次治療に移行するまでの期間を延長させることが、無作為化フェーズ3試験PRIMAにおける3年間のフォローアップで明らかになった。12月4日から7日までオーランドで開催されている米国血液学会(ASH)で、仏Centre Hospitalier Lyon-SudのGilles Salles氏らが発表した。

 PRIMA試験には、未治療の進行濾胞性リンパ腫患者1217人が登録された。リツキシマブと化学療法による導入療法で完全奏効(CR)もしくは不確定完全奏効(CRu)、部分奏効(PR)が認められた患者を、リツキシマブによる2年間の維持療法を行う群(505人)と経過観察をする群(513人)に無作為に割り付けた。2群間で患者背景に有意な違いはなかった。

 中間解析では、2年間のフォローアップで、リツキシマブによる維持療法がリンパ腫の増悪リスクを有意に低下させることが報告されている。

 今回は3年間のフォローアップの結果が報告された。3年間の無増悪生存(PFS)率は、リツキシマブ投与群では74.9% (95%信頼区間:70.9-78.9%)、経過観察群では57.6% (53.2-62.0%) 、ハザード比は0.55(0.44-0.68)、p<0.0001だった。

 また性別、年齢(60歳未満、 60歳以上)、FLIPI(濾胞性リンパ腫国際予後指標;1以下、2、3以上)、導入療法(R-CHOP療法、R-CVP療法、R-FCM療法)、導入療法の効果(CR/CRu、PR)によるサブグループ解析でも、リツキシマブ投与群は経過観察群に比べて良好な結果を示した。

 Cox回帰分析では、高齢 (p=0.0013)、男性 (p=0.013)、FLIPI高値 (p<0.0001)、R-CVP療法(リツキシマブ、シクロホスファミド、ビンクリスチン、プレドニゾロン)による導入療法(p=0.003)、経過観察(p<0.0001)が有意にPFSの低下と関連した。

 さらにリツキシマブ投与群では、2次治療に移行するまでの期間が有意に長かった(ハザード比0.62、95%信頼区間:0.47-0.81)。死亡はリツキシマブ投与群で26人、経過観察群は30人で、全生存期間に有意な違いはなかった。

 維持療法終了時にCRもしくはCRuだった患者は、リツキシマブ投与群では72%、経過観察群は52%だった(p=0.0001)。また無作為化の時点でPRだった患者が維持療法でCRもしくはCRuになった患者割合は、リツキシマブ投与群は52%、経過観察群は30%であった (p<0.0001)。

 有害事象は経過観察群で37%、リツキシマブ投与群で56%に見られた。グレード3/4の有害事象は経過観察群が17%、リツキシマブ投与群が24%で、好中球減少はそれぞれ1%、4%、感染症は1%、4%だった。新たな毒性は認められなかった。

 またQOLの評価(FACT-G、EORTC QLQ-C30)では、2群間に有意な違いはなく、リツキシマブによる維持療法はQOLを低下させないことが示された。

 これらの結果から、「PRIMA試験の結果から、リツキシマブ維持療法は導入療法が奏効した全ての濾胞性リンパ腫患者で標準治療として考慮されるべきである」としている。


(八倉巻尚子=医学ライター)


2010年12月 7日


http://cancernavi.nikkeibp.co.jp/news/2_50.html





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抗がん剤「トレアキシン」(ベンダムスチン)、販売開始

2010-11-01 15:49:24 | 治療法あれこれ

抗がん剤「トレアキシン®」、日本で製造販売承認を取得

(2010年10月27日) 印刷用(PDF 163KB)

 エーザイ株式会社(本社:東京都、社長:内藤晴夫)は、このたび、日本でシンバイオ製薬株式会社(本社:東京都、社長:吉田文紀、以下、シンバイオ社)とライセンス契約を締結している抗がん剤「トレアキシン®」(一般名:ベンダムスチン塩酸塩)について、再発又は難治性の低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫ならびにマントル細胞リンパ腫を適応症として製造販売承認を取得した、と発表しました。
 本剤は日本において、シンバイオ社が開発および製造販売承認の取得をし、当社が独占的に販売をすることになります。本剤は当社にとって日本における抗がん剤の第一号製品となります。

 「トレアキシン®」は、アルキル化剤が有するナイトロジェンマスタード骨格と代謝拮抗剤様構造を有することが示唆されている新しいタイプの新規抗がん剤です。本剤は、日本の臨床試験において優れた有効性が認められ、高い奏効率および長期の無増悪生存期間が認められました。特に、再発のマントル細胞リンパ腫に対する単剤投与において、高い完全寛解率が認められました。また、主な副作用は、骨髄抑制、悪心、嘔吐、感染症、血管炎・血管痛などが報告されていますが、管理可能で忍容な安全性プロファイルを示しています。

 当社は、本剤に関してシンバイオ社と2008年8月に日本における共同開発および販売に係る独占的ライセンス契約、2009年5月にはシンガポールおよび韓国の2カ国を対象とした開発・販売に係る独占的ライセンス契約を締結しています。シンガポールでは当社のシンガポール子会社Eisai (Singapore) Pte. Ltd.が低悪性度非ホジキンリンパ腫および慢性リンパ性白血病の治療剤として「Symbenda®」の製品名で2010年9月から販売を開始しています。
 日本では、現在適応追加をめざし、再発又は難治性の中高悪性度非ホジキンリンパ腫および未治療の多発性骨髄腫の第II相臨床試験をシンバイオ社が実施しています。

 当社は、がん領域を最重点領域と位置付けており、日本での抗がん剤第一号製品となる「トレアキシン®」に続き、乳がんに係る適応で申請中の当社創製の新規抗がん剤「エリブリン」(一般名)など、今後、日本におけるがん関連疾患領域の製品の充実化をはかり、がん患者様とそのご家族の多様なニーズの充足に一層貢献してまいります。

以上


詳しくは
http://www.eisai.co.jp/news/news201055.html





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リツキシマブ維持療法で濾胞性リンパ腫の再発リスクが有意に低下

2010-06-26 21:44:50 | 治療法あれこれ
リツキシマブと化学療法による寛解導入療法後のリツキシマブ維持療法で濾胞性リンパ腫の再発リスクが有意に低下【EHA2010】
八倉巻尚子=医学ライター 2010. 6. 15

学会スペシャル:第15回欧州血液学会
2010年6月10日~13日 Barcelona, Spain
抗CD20モノクローナル抗体製剤リツキシマブと化学療法による寛解導入療法で効果が認められた濾胞性リンパ腫患者において、リツキシマブによる維持療法がリンパ腫の再発リスクを有意に低下させ、有害事象による治療中止も少ないことが、国際的無作為化フェーズ3試験PRIMAの中間解析で明らかになった。6月10日から13日までスペイン・バルセロナで開催された欧州血液学会で、仏Hospices Civils de Lyon & Universite Claude BernardのGilles Salles氏らが報告した。

 リツキシマブについては、今年3月に欧州で、未治療の進行濾胞性リンパ腫の維持療法薬として適応拡大申請が行われている。同年4月には米で同様の申請が行われている。これらの申請は、PRIMA試験の結果に基づく。

 PRIMA試験は、未治療の進行濾胞性リンパ腫患者1217人を対象に、リツキシマブと化学療法による寛解導入療法で効果があった患者に、リツキシマブによる2年間の維持療法を行い、その有効性と安全性を検討した。

 寛解導入療法としてリツキシマブと化学療法を行い、奏効した患者1018人に対して、維持療法としてリツキシマブ375mg/m2を8週置きに2年間投与する群(505人)と経過観察のみの群(513人)に無作為に割り付けた。なお導入療法の化学療法には、CHOP療法(シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、プレドニゾロン)と、CVP療法(シクロホスファミド、ビンクリスチン、プレドニゾロン)、FCM療法(フルダラビン、シクロホスファミド、ミトキサントロン)が用いられた。

 主要評価項目である無増悪生存(PFS)は、24カ月時点のPFS率が維持療法群で82%だったのに対し、経過観察群は66%で、ハザード比は0.50(95%信頼区間;0.39-0.64)だった。年齢(60歳未満、60歳以上)、FLIPI(濾胞性リンパ腫国際予後指標;1以下、2、3以上)、寛解導入療法(R-CHOP療法、R-CVP療法、R-FCM療法)、寛解導入療法の効果(完全寛解、部分寛解)によるサブグループ解析でも、維持療法群は良好な結果を示した。

 さらに、維持療法群では別のリンパ腫治療薬に変更するリスクが減少した(ハザード比は0.61、p<0.0003)。  維持療法後で完全奏効が見られた患者の内訳をみると、寛解導入療法後も完全奏効を維持していた患者は、維持療法群258人中209人、経過観察群190人では153人、寛解導入療法後は部分奏効もしくは病勢安定だった患者はそれぞれ49人、37人だった。

 グレード 3/4の有害事象は維持療法群が23%、経過観察群が16%と、維持療法群で多かったが、新たな有害事象はなかった。グレード3/4の好中球減少はそれぞれ4%、1%未満、グレード3/4の感染症も4%、1%未満、グレード2以上の感染症は37%、22%だった。なお、有害事象による治療中止の患者は両群とも少なく、維持療法群では10人、経過観察群は1人だった。

 これらの結果からSalles氏は、「リツキシマブと化学療法による寛解導入療法後のリツキシマブ維持療法は、濾胞性リンパ腫の治療成績を改善した。濾胞性リンパ腫の一次治療として、新しい標準治療になるだろう」と考察した。

詳しくは:
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/gakkai/sp/eha2010/201006/515580.html

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トシツモマブはリツキシマブ治療歴で効果を2年間持続

2010-06-26 20:59:34 | 治療法あれこれ
トシツモマブはリツキシマブ治療歴のある非ホジキンリンパ腫で効果を2年間持続【EHA2010】
八倉巻尚子=医学ライター2010. 6. 13

学会スペシャル:第15回欧州血液学会
2010年6月10日~13日 Barcelona, Spain

リツキシマブを含め治療歴が多い低悪性度非ホジキンリンパ腫(NHL)で、抗CD20抗体トシツモマブとヨウ素131標識トシツモマブによる効果は持続的で、忍容性もあることが、カナダで行われたフェーズ2試験の2年間の治療成績で明らかになった。カナダCentre Hospitalier de l'Universite de MontrealのHarold J. Olney氏らが、6月10日から13日までスペイン・バルセロナで開催されている欧州血液学会で発表した。

 フェーズ2試験は、カナダの12施設で行われた。CD20陽性の濾胞性リンパ腫(グレード1~3)あるいは辺縁帯リンパ腫で、リツキシマブによる1回以上の治療を含め2回以上の治療歴のある患者を対象とした。治療は、まずトシツモマブ450mgとヨウ素 131 標識トシツモマブ35mgを投与し、第7日から第14日にトシツモマブ450mgと全身照射で 75cGy に相当するヨウ素131標識トシツモマブ35mgを投与した。

 93人が登録され、年齢中央値は59歳、男性が54%、ECOG PS 0が55.9%、PS 1が37.6%、PS 2が6.5%を占めた。グレード1/2の濾胞性リンパ腫が78.5%、グレード3の濾胞性リンパ腫が16.1%、辺縁帯リンパ腫が5.4%。骨髄病変のある患者は25.8%だった。罹病期間の中央値は4.9年(0.8~22.7年)、前治療数の中央値は5回(2~14回)で、25.8%の患者は放射線療法を受けていた。

 26週間の治療で、奏効率は40.9%(95%信頼区間;30.8-51.5)で、完全奏効率は4.3%。効果判定ができなかった16人を除く、77人における奏効率は49.4%(同37.8-61.0)だった。2年間のフォローアップで、奏効期間の中央値は41.4カ月(同22.0-IND)、無増悪生存期間中央値は12.1カ月(同10.8-17.9)。生存期間中央値は達していないが、2年間で38人が死亡し、うち36人は病勢進行によるものだった。

 非血液毒性は98%(91人)で見られ、主な有害事象は、倦怠感49%、悪心43%、咳31%、頭痛23%、下痢20%だった。グレード3/4は33%(31人)で認められた。主なグレード4の血液毒性は、好中球減少17%、リンパ球減少11%、血小板減少11%で、最低値になるまでの期間は治療後5~8週だった。

 これらの結果から演者らは、「トシツモマブとヨウ素131標識トシツモマブによる治療は、中央値で5回の前治療がある患者において持続的な効果があり、新たな有害事象も見られなかった」とした。


http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/gakkai/sp/eha2010/201006/515573.html


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進行濾胞性リンパ腫にリツキシマブと化学療法の併用は優れた長期成績

2010-06-26 20:58:21 | 治療法あれこれ
進行濾胞性リンパ腫にリツキシマブと化学療法の併用は化学療法単独よりも優れた長期成績【EHA2010】
八倉巻尚子=医学ライター 2010. 6. 15

学会スペシャル:第15回欧州血液学会
2010年6月10日~13日 Barcelona, Spain

濾胞性リンパ腫患者で、リツキシマブとMCP療法(ミトキサントロン、クロラムブシル、プレドニゾロン)は化学療法単独よりも、奏効率、無増悪生存、全生存が優れていることが、無作為化臨床試験の5年間フォローアップの結果で明らかになった。6月10日から13日までスペイン・バルセロナで開催された欧州血液学会で、East German Study Group Hematology and Oncology(OSHO)を代表してドイツHELIOS Klinikum ErfurtのMichael Herold氏が報告した。

 試験は、未治療の進行期濾胞性リンパ腫やマントル細胞リンパ腫を含む非ホジキンリンパ腫358人を対象に、R-MCP群とMCP群を比較した。無作為化後、4週置きにMCP群にはMCP療法を、R-MCP群にはリツキシマブ(375mg/m2)とMCP療法を6サイクル行った。その後、完全奏効もしくは部分奏効の患者には引き続き2サイクル行い、さらにインターフェロンによる維持療法を行った。

 発表では、患者の57%(201人)を占める濾胞性リンパ腫の結果が報告された。主要評価項目である奏効率はR-MCP群(105人)が92.4%、MCP群(96人)が75%でR-MCP群の方が有意に高く(p=0.0009)、完全奏効率はそれぞれ49.5%、25%で、R-MCP群の方が有意に高かった(p=0.0004)。

 中央値で5年間のフォローアップにおいて、無増悪生存期間(PFS)中央値はR-MCP群が86カ月、MCP群が35カ月でR-MCP群が有意に長く(p<0.0001)、5年PFS率はそれぞれ65%、33%だった。FLIPI(濾胞性リンパ腫国際予後指標)が2の患者では5年PFS率は、それぞれ70%、36%、FLIPIが3の患者ではそれぞれ63%、30%だった。  無イベント生存期間(EFS)中央値はR-MCP群が86カ月、MCP群が27カ月でR-MCP群で有意に長く(p<0.0001)、5年EFS率はそれぞれ62%、30%だった。全生存期間(OS)中央値はR-MCP群では到達していないが、MCP群で108カ月(p=0.0278)、5年生存率はそれぞれ86%、74%だった。  なお、毒性については両群で大きな違いはなかった。

 これらの結果から演者らは、「フォローアップ5年のデータで、化学療法へのリツキシマブの追加は、進行濾胞性リンパ腫において、PFS、EFS、OSを有意に延長させた」とした。ただし、リツキシマブと併用する化学療法は何がベストかはまだ議論すべきであろうとも指摘した。


詳しくは:

http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/gakkai/sp/eha2010/201006/515581.html

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非ホジキンリンパ腫患者の治療にGA101が有望

2010-06-26 20:52:34 | 治療法あれこれ
リツキシマブに不応の患者を含む非ホジキンリンパ腫患者の治療にGA101が有望【EHA2010】
森下紀代美=医学ライター 2010. 6. 15

学会スペシャル:第15回欧州血液学会
2010年6月10日~13日 Barcelona, Spain

フランスHospices Civils de LyonのGilles Salles氏

 再発性または治療不応性の無症候性非ホジキンリンパ腫(iNHL)に対し、完全ヒト化抗CD20モノクローナル抗体製剤GA101の単剤による治療は忍容性が高く、前治療のリツキシマブの治療歴や不応性に関わらず高い有効性が認められ、特に高用量の投与で奏効率が高かったことが、フェーズ2試験の結果から示された。6月10日から13日までバルセロナで開催された欧州血液学会で、フランスHospices Civils de LyonのGilles Salles氏(写真)が発表した。

 GA101は、直接的な作用と抗体依存性細胞傷害活性(ADCC)や補体依存性細胞傷害活性(CDC)といった免疫系を介した作用により、殺細胞効果を発揮する。

 Salles氏らはGAUGUINフェーズ1試験で、NHLと慢性リンパ性白血病(CLL)の患者におけるGA101の良好な忍容性を確認した。客観的奏効率(ORR)はNHLが33%、CLLが62%であった。

 今回Salles氏らは、再発性または治療不応性のiNHL患者を対象としてGAUGUIN(BO20999)フェーズ2試験を行い、GA101の2つの用量の有効性と安全性を評価した。

 iNHL患者40人を、GA101を低用量(400mg)でday1、day8に投与し、以後21日ごとに計9回投与する群と、高用量(最初の2回は1600mg、以後800mg)で同様に計9回投与する群に無作為に割付けた。

 低用量群(18人)の年齢中央値は51.0歳、診断からの期間の中央値は4.45年で、高用量群(22人)ではそれぞれ61.5歳と6.25年であった。濾胞性リンパ腫は、低用量群14人、高用量群20人だった。

 前治療の平均数は、低用量群5、高用量群4で、リツキシマブによる治療を受けた患者は低用量群18人、高用量群21人であった。リツキシマブに不応性の患者は低用量群13人、高用量群11人であった。

 40人中30人が全9回の治療を完了した。グレード3または4の有害事象が発現したのは、低用量群22%、高用量群41%であった。グレード3または4のinfusion related reactionは、低用量群5%、高用量群9%に、感染症はそれぞれ6%と14%に発現した。グレード3または4の血液毒性は高用量群のみに発現し、好中球減少症14%、血小板減少症5%であった。

 最終の投与から4週間後に評価した奏効は、低用量群で部分寛解(PR)3人、安定(SD)6人、進行(PD)7人で、ORRは17%であった。高用量群では完全寛解(CR)2人、PR10人、SD6人、PD4人で、ORRは55%となった。

 リツキシマブに不応性の患者24人では、ORRは低用量群8%、高用量群55%であった。

 濾胞性リンパ腫の患者34人では、ORRは低用量群21%、高用量群50%であった。このうち、高用量群でリツキシマブに不応性の患者、不応性を認めない患者のORRはともに50%であった。

 薬物動態の評価では、GA101の血漿中濃度は低用量群と比べて高用量群で高い値であった。

 現在、iNHL患者をGA101またはリツキシマブの単剤治療群に無作為に割付けて評価する試験などで、患者登録が進められている。また濾胞性リンパ腫とびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)のファーストライン治療として、GA101を評価するフェーズ3試験も計画されている。


詳しくは

http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/gakkai/sp/eha2010/201006/515582.html





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再発性の濾胞性リンパにCMC-544が有望

2010-06-26 20:48:52 | 治療法あれこれ
再発性の濾胞性リンパ腫とびまん性大細胞B細胞リンパ腫にCMC-544が有望【EHA2010】
森下紀代美=医学ライター

学会スペシャル:第15回欧州血液学会
2010年6月10日~13日 Barcelona, Spain

ベルギーUZ LeuvenのGregor Verhoef氏

 抗CD22ヒト化抗体製剤のCMC-544(inotuzumab ozogamicin)は、再発性の濾胞性リンパ腫(FL)とびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)においてリツキシマブとの併用で良好な全奏効率(ORR)と無増悪生存率(PFS)を示し、血液毒性や肝機能低下などの有害事象も管理可能な範囲のものであることが、フェーズ1/2試験の結果、示された。6月10日から13日までスペイン・バルセロナで開催された欧州血液学会で、ベルギーUZ LeuvenのGregor Verhoef氏が発表した。

 CMC-544(inotuzumab ozogamicin)は、強力な抗腫瘍物質のカリケアマイシンを結合させた抗CD22ヒト化抗体製剤。

 CD22は、B細胞非ホジキンリンパ腫(NHL)のほとんどに発現する。CMC-544はNHLで治療歴がある患者と治療不応性の患者において、最大耐用量(MTD)は1.8mg/m2であること、単剤で良好な有効性と忍容性を示すことがフェーズ1試験の結果から報告されている。

 Verhoef氏らは、再発性のFL、再発性のDLBCL、治療不応性で「進行性」のNHLなどのNHLを対象として、リツキシマブとの併用でCMC-544の臨床的な活性を評価するフェーズ1/2試験を実施した。

 試験は2つのパートで構成され、パート1では増量法でMTDを確認した。パート2ではMTDでコホートを拡大し、リツキシマブによる前治療を受けたCD20陽性およびCD22陽性のB細胞NHL患者における有効性と安全性を評価した。

 111人が登録され、FL群38人(年齢中央値63.5歳)、DLBCL群43人(同72歳)、治療不応性のNHL群30人(同63歳)となった。

 FL群とDLBCL群の患者が受けた前治療は2回以下で、リツキシマブを含む治療に不応性の患者は含まなかった。治療不応性のNHL群には、DLBCL、マントル細胞リンパ腫、形質転換を伴うFLなどを含み、前治療の回数は制限しなかった。3回以上前治療を受けた患者の割合は60%、前治療で進行(PD)となった患者は77%で、他の2群と比べて高かった。3群とも70%以上がステージIIIまたはIVの患者であった。

 リツキシマブはday1に375mg/m2を、CMC-544はday2に0.8 mg/m2、1.3 mg/m2、1.8mg/m2の3段階の用量で投与し、28日を1サイクルとして、PDとならなければ8サイクルまで継続した。

 全患者のサイクル数の中央値は4.0で、FL群5.5、DLBCL群5.0、治療不応性のNHL群2.0であった。全患者の追跡期間の中央値は16.0カ月で、FL群21.2カ月、DLBCL群16.0カ月、治療不応性のNHL群5.1カ月であった。

 全患者の10%に薬剤関連性の重篤な有害事象が発現した。全患者の15%以上に発現したグレード3または4の薬剤関連性の有害事象は、血小板減少症31%、好中球減少症18%であった。肝機能低下はほとんどがグレード1または2で、AST上昇(35%)、高ビリルビン血症(25%)などが多く発現した。

 MTDにおける完全寛解(CR)と部分寛解(PR)を合わせた全奏効率(ORR)は、FL群84%、DLBLC群80%であったが、治療不応性のNHL群では18%であった。

 PFSの中央値は、FL群では到達しておらず、DLBCL群15.6カ月、治療不応性のNHL群1.8カ月であった。

 1年全生存率(OS)は、FL群95%、DLBCL群80%、治療不応性のNHL群では到達していなかった。

 形質転換を伴うFLとDLBCLのサブグループでは、前治療に対する奏効によりPFSは顕著に異なり、予後の予測因子となる可能性が示された。CRを達成した28人のPFSの中央値は17.1カ月、PRまたは安定(SD)だった18人では6.8カ月、PDとなった19人では1.7カ月であった。

 カリケアマイシンの総量で測定したCMC-544の最高血清濃度は治療サイクルを通してほぼ同等で61.0~71.1ng/mlで推移したが、AUCはサイクルを重ねるごとに増加した。半減期も1サイクル以後に延長した。3サイクル目以後、曝露のピークとAST上昇、高ビリルビン血症の発現は相関した。

 Verhoef氏は「今回得られた結果は、臨床におけるCMC-544の開発の継続を支持するもの」と話した。


詳しくは
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/gakkai/sp/eha2010/201006/515583.html


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