Harukoの濾胞性リンパ腫日記【B細胞 Ⅳ期 B症状 50歳代後半 】 2008年4月28日~

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ゼヴァリンの地固め療法

2007-12-09 23:20:44 | 治療法あれこれ
ゼヴァリンの地固め療法

米ジョージア州アトランタ、2007年12月9日 ― ゼヴァリン(〔90Y〕-イブリツモマブチウキセタン)の地固め療法が、進行性濾胞性リンパ腫(follicular lymphoma)での無増悪生存期間を有意に延長したこと示す新たなデータが、第49回米国血液学会議(ASH)で発表されました。この初めて発表されたFIT (First-line Indolent Trial) 試験の結果によると、無増悪生存期間の中央値が、無治療群では13.5ヶ月であったのに対して、ゼヴァリン投与群では37ヶ月でした(p<0.0001)。 サブグループ解析によると、無増悪生存期間の中央値は、初回の寛解導入療法に対して部分寛解を示した患者さんにおいて、無治療群では6.3ヶ月に対してゼヴァリン投与群では29.7ヶ月 (p<0.0001)、完全寛解を示した患者さんにおいては、無治療群で29.9月に対してゼヴァリン投与群では54.6ヶ月(p=0.01)でした。 「ゼヴァリンの単回投与で、好ましい安全性を保ちながら無増悪生存期間が2年間延長したことに感銘を受けています。今回の結果は、私たちが患者さんの希望に一歩一歩近づいていると知らしめるものです。そして、放射免疫療法が、濾胞性リンパ腫の治療に最も効果的な単一薬剤であることを示すものです」とFIT試験の主任治験責任医師であるアントン・ハーゲンビーク教授(アムステルダム学術医療センター)は述べています。

ゼヴァリン地固め療法後、初回の寛解導入療法に対して部分寛解を示した患者さんの77%が、完全寛解に転化しました。ゼヴァリン投与群のうち、76%が完全寛解、11%が未確認寛解を示し、全体の奏効率は87%でした。

「FIT試験によって、ゼヴァリンのファーストライン地固め療法による奏効性の改善と寛解期の延長が示されたことを、大変嬉しく思っています。われわれの目的は、患者さんにできるだけ早く有効な治療手段を提供することです。それゆえ、FIT試験の良好な結果は臨床現場にとって大変重要なものとなります」と、バイエル・シエーリング・ファーマ社、医薬品開発グローバル責任者、ケマール・マリックは述べています。

分子レベルでの寛解をリアルタイム定量的 PCR法(RQ-PCR)で測定したところ、ゼヴァリン投与群では、90%の患者さんが陽性から陰性へ転化しました。これは、無治療群と比較して、ゼヴァリン投与群で無増悪生存期間が有意に延長したことと関連しています。

FIT試験では、ゼヴァリン地固め療法が、患者さんの生活の質(健康に関連した生活の質)に及ぼす影響も調べました。2つの治療群において、健康に関連した生活の質を示す変数に差は見られませんでした。この結果は、ファーストライン療法が奏効した進行性濾胞性リンパ腫の患者さんに対するゼヴァリン地固め療法が、患者さんの健康に関連した生活の質に影響しないことを示唆しています。

また、ゼヴァリン投与群のうち、放射線量測定データが有効な患者さんに対して被曝評価を行ったところ、ゼヴァリン投与による被曝量が健康な他臓器に及ぼす影響は安全限度内であり、血液毒性と投与量から推定される被爆放射線量との関連性は見られませんでした。これらの結果は、今までに発表された試験結果と一致しており、全身腫瘍組織量が少ない患者さんに対するゼヴァリン投与が安全であることを示唆しています。




FIT試験について
ゼヴァリンのFIT(First-line Indolent Trial)試験は、多国間無作為化試験で、寛解導入化学療法を受けた後に完全寛解(CR)または部分寛解(PR)を示した進行性濾胞性リンパ腫(ステージⅢまたはⅣ)の患者さんに対してファーストライン地固め療法としてゼヴァリンを単回投与し、その評価を行いました。FIT試験の目的は、非ホジキンリンパ腫のなかでも最も一般的な濾胞性リンパ腫のファーストライン治療を行ったあとの地固め療法としてゼヴァリンを用いた時のベネフィットと安全性の評価を行うことです。



ファーストライン地固め療法としての「ゼヴァリン」について
地固め療法(consolidation therapy) は、初回治療のファーストライン寛解導入療法(化学療法や免疫化学療法など)により寛解期に至った患者さんに対して施される治療法です。その目的は、患者さんの治療に対する反応性の質を高め、寛解期間を延ばすことにあります。バイエル・シエーリング・ファーマ社は、濾胞性リンパ腫におけるファーストライン地固め療法への適応拡大を行うために、欧州医薬品庁(EMEA)に対してゼヴァリンの適応追加審査手続き(Type II Variation) を完了しました。



放射性同位体イットリウム90による放射免疫療法剤「ゼヴァリン」について
ゼヴァリンは、リツキシマブ使用後の再発、もしくは難治性のCD20陽性濾胞性B細胞非ホジキン悪性リンパ腫の成人を適応として2004年から欧州で使用が認められています。ゼヴァリン([90Y]イブリツモマブチウキセタン)は、抗CD20モノクローナル抗体の腫瘍認識能と、イットリウム90が発する放射能による腫瘍破壊能を併せ持つ薬剤で、非放射免疫療法に比べて高い有効性を示します。この放射性抗体は、腫瘍細胞に選択的に結合し、近傍の標的となる悪性リンパ腫細胞に致命的な障害を与えます。この作用はがん細胞が作る幾重もの層に達し腫瘍組織全体を破壊します。この治療法は、腫瘍組織への高い生物学的利用率(バイオアベイラビリティ)が確実で、体内を循環する正常なリンパ細胞が放射能により破壊されることを防ぎます。




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