Harukoの濾胞性リンパ腫日記【B細胞 Ⅳ期 B症状 50歳代後半 】 2008年4月28日~

悪性リンパ腫の入院日記。多くのリンパ腫病のうち濾胞性(低悪性)リンパ腫の総合情報サイトを目指して行きます。

付添人から10年目のご挨拶

2018-07-16 12:20:39 | 付添い人の独り言
付添人から10年目のご挨拶

まあ、こう言うこともあるんですね。 10年前には、最悪3年長くて10年持てば
良いと思っていました。

今頃は2-3種の治療を試して、さあ次はどうしようか? と言うことになるのでは
ないかと想定していましたが、結果的には長期の寛解状態で、短期的に治癒した
のと同じになりました。

最初の診察で、主治医にこの病気は絶対に治癒しません、必ず再発しますと宣言
されて、その覚悟をしましたが、その時はあまりショックはありませんでした。

最初の治療は R-CHOP で、最初の診断の時の治療は、CHOP と説明されたので、
主治医に、この治療は最近変更になりましたが? と聞いたら、数十年変化なしと
のことで、その時点では R-CHOPつまりリツキサンが有効と言うのはあまり浸透
していなかったようです。

リツキサンはマウスの細胞を利用して製造されているので、稀に強度のアレルギー
症状が出るとのことで、最初は長時間かけて注入するのですが、その間に何かあ
るかも知れないと、ずっと横で見ておりましたが、何と言うこともなく終わりま
した。

その後病室で、医科部長から、リツキサンは効きますよ、と言われて、現場では
エビデンスは無くても、効く感覚があるのだと感じた事を覚えています。 今
ではリツキサンが非常に有効だというのは当たり前ですが、当時はまだエビデン
スが十分でなく、標準治療としては認められていませんでした。

一番ショックだったのは、治療中の最終クールを終えずに、再発が発覚したこと
で、この時が一番がっくりして、最悪を覚悟して、引退の準備を始めて、セカン
ドオピニオンにも行きました。

ちょうど京都で血液学会が開催されていたので、それに参加して、突然出てくる
3-4英文字用語に惑わされながら、濾胞性リンパ種なら何とかわかるようになっ
ていましたので、特に全般の解説をするチュートリアルが面白かったです。 要
点は本欄に掲載しています。 あとでホームドクターに聞いたら、医者でも専門
が異なると全く分からなくなると言ってました。

本格的な治療は苦しむだけだと思ったので、主治医の意見を押し切って、リツキ
サン単剤でやりました。 通院で良いので非常に楽でした。

その後、再発が発覚して、入院を要する多少強い治療でないと、何となく治療し
た感じがしない?らしく、今度は主治医の意見通り、入院して強い目のベンダムスチン(
トレアキシン)+リツキサンで治療しました。

ベンダムスチンは、従来型の治療薬なので、あまり期待していなかったのです
が、これが功を奏したのか、これが現在のところ最後の治療になりました。

その後、原因不明の白血球減少症に見舞われて、これが1年ほど続きました。
納得は出来ないのですが、主治医はリツキサンが原因と言うので、もうリツキサ
ンは使えず頼みの綱も切れてしまいました。

その後は、日和見感染であるヘルペスの治療に2回ほど入院を余儀なくされまし
たが、再発はなく現在に至ります。

この10年間には、いろいろな治療薬が開発され体力が続く限り、使う治療薬が無
いと言うこともなくなったと思います。 隔世の感があります。

10年の間には、奮闘むなしく亡くなられた方もおられます。 ご冥福をお祈りま
す。 他方、このように長期のカ寛解を得ることができる場合もあります。
新しい治療薬もどんどん出てきます。 治療に関する情報も玉石混交ですが、ネッ
トでたくさん得られるようになりました。

10年前には、本欄のようなBlogはほとんどなく、妙な民間療法や免疫療法の広告
はたくさんありましたが、しかし何か発信してないと気が休まらないこともあり、
正しい最新情報の発信を心がけて、続けてきました。 最近では記事もほとんど
更新せず、そのままになっていますが、みなさんの閲覧が多く恐縮しております。

これまでの簡単な治療履歴とお礼を兼ねて、10年目の区切りとしたいと思います。
ありがとうございました。 これからもよろしくお願いいたします。


コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

久しぶりの付添人です。 とうとう再発しました。

2012-09-06 10:37:34 | 付添い人の独り言
久しぶりの付添人です。 とうとう再発しましたね。 前回のリツキサン単剤治療を初めて、3年半持ったと言うところで、想定通りです。

あの時点では、東ドイツの古めかしい薬剤と言うイメージでしかなかった、ベンタムスティン(トリアキシン)が今や再発治療の第一選択になって来ているようです。 一時はフルダラが一番といい、ゼヴァリンは少し違いますが、一時は話題になりました。 フルダラは意外に副作用が強かったのだと思います。 3年半前でもフルダラは選択肢でしたが、副作用が強すぎるような気がして、結局リツキサン単剤にしました。 その時はちょうどリツキサンの効果が一番明確になって来た時期で、そういう意味ではぴったりと合った感じです。


春から血液検査数値が少しづつあがっていたのですが、楽観的に誤差と思っていましたが、やはり再発。 それにしても、少し進行が速いので、トランスフォームしている事がもっとも気がかりで、直接組織を調べる生検を早くしないと行けないのですが、病巣が見つからず、再度CTとかで時間がかかっています。 多少のトランスフォームでも、治療法は変わらんと思います。


まあ、3年半の間でも結構治療法が変化しているので、今回の治療で、また3年ほど持てば、また新たな治療法が出てくるのかも知れません。 日常生活には、全く影響が出ていませんので、ここで治療して、また次の再発を待つと言うことになります。 3年単位で5回治療したら、15年。 まあこれくらい持てば良いのでは無いでしょうか。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

付添人の年末ご挨拶

2009-12-30 10:39:36 | 付添い人の独り言
昨年末に再燃で大騒ぎしてから、ほぼ1年が経過しました。 昨年末はどうなるかと思いましたが、最近は安定期に入ったようで、しばらくは大丈夫かな。 最初の治療で2-3年は持つと思ったので、昨年末は本当の想定外でした。 まあ来年末までは小康状態と思いますが3月ごろにPET診断するつもりです。

新型インフルエンザも下火になってきましたので、やれやれです。 ネットの上では、リンパ腫の治療中はワクチンも効かないとか、それでも無理にやったとか、ワクチンが効いても罹らないわけでは無いとかいろいろ話題が交錯していましたが、いずれにしても、気を付けてかからないようにするのがベストです。 対策は、手洗いと混雑する電車の中とかではマスク。

一時は本欄も記事が少なくて(良いことです)、アクセスが減っていましたが、最近はまた増えだしました。 たくさんの同じような境遇の方も多いようです。 焦らずにやっていきましょう。

治療もリツキサンをはじめ新薬のおかげで、全体的には良くなっている感じがします。 ただこれ以上の画期的な新薬はあまり見当たりません。 最近は白血病の新薬の情報が多いので、研究がそちらに向かっているのかもしれません。 前回は非常に面白かった血液学会も今年は時間が無かったせいもありますが参加しませんでした。 予稿集をみてもあんまり面白いテーマは無かったし、飛内先生の話もあったのですが、定員がいっぱいでした。

いずれにしても、他のがんに比べると、はるかに抗がん剤の効きやすい病気です。 他のがんでは1-2ヶ月余命が延びたら万々歳ですから。 幸いたくさん新薬がありますので、とっかえひっかえやっていくしかないと思います。 それではまた来年も焦らずにがんばっていきますので、よろしくお願いします。



コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

リツキサン維持療法の 2順目完了

2009-08-01 18:26:45 | 付添い人の独り言
7月6日、13日、21日、27日の4回の リツキサン維持療法の 2順目投与が終わった。 副作用も無く順調。 白血球が減るというのは、雑誌「血液・腫瘍科」Vol57 No4に遅発性好中球減少として論文が出ていた。 やはり何かあるみたい。 さらには、リツキサンを投与すると背中が痛くなるとの事で、以前からそう言う症状はあったが、どうもリツキサンらしいと言う事になった。

次回は、8月17日の診察。 投与中は血液検査はしないので、しばらくして薬の影響がなくなった時点で検査と言う事らしい。





コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

リツキサン維持療法の 2順目開始

2009-07-06 21:15:12 | 付添い人の独り言
7月6日 リツキサン維持療法の 2順目投与を開始。 前回は1月だったので、予定通り半年後となる。 1回/週で4回。 今回は半年ぶりだったので、最初はゆっくりの投与で、全体で4時間かかった。 来週はもう少し早くなると思う。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

1ヶ月ぶりの診断

2009-03-09 15:39:47 | 付添い人の独り言
昨年末に再燃と言われて、完全に想定外だったが、今回は大体想定内。
リツキサンがそれなりに効くと思っていたので、良かったと思う。

これで行けるところまで行く。

恐らく梅雨か夏時分に状況が変化するかもしれない。

また、腫瘍が1箇所残っているのが、少し気になる。 特に、SUVが2.80→3.41と上がっているのが気になる。
これが10以上になるとトランスフォームの可能性が出てくる。 大きさは15mm~12mmと小さくなっているそうだが、以前の結果は22mm~11mmで、大きくなっている事になる。

リツキサンはしばらく効いているし、現時点でのこれ以上の治療は意味が無いので、
しばらくは様子を見る。 1ヵ月後に再診断。 LDHの値とILの値を見る。


全体に、今回は想定内だったし、主治医の見解も納得できるし、
まあまあだった。 次回の診断に期待。






コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

セカンドオピニオン

2009-01-29 20:17:36 | 付添い人の独り言
やっとのことでセカンドオピニオンが実現。 大阪市立大学・血液内科の日*雅*教授。まさか本人が出てくるとは思わなかったが、本人だった。 検索してみたら結構有名な先生だった。 以前に主治医に出したのとほとんど同じ内容の質問状を先に出しておいたが、最初は一般論から入る。


そもそも悪性リンパ腫とはとか、リツキサン以外は余命に効果があるわけではないなど。 すぐに本題に入って、質問状に従って、いろいろ聞くが、予想の範囲。 大学病院のせいもあるが自家移植に積極的なのが意外だった。 これもリツキサンによる体内パージががよく効くとのこと。 大学のせいか、簡単な治療にはあんまり興味が無い様子だった。 しかしいろいろ40分に渡って懇切丁寧に説明をしていただけたと思う。


問題のゼバリン(ゼヴァリン)は、あんまり興味が無いみたい。 リツキサンよりは良く効くとは言っていた。 市大はまだ準備中だそうな。 市大、成人病センター、京都府立医科大学、それと大阪大学?が準備中とのこと。 近畿では意外や意外の奈良県立医大が可能だそうな。 サイトで調べてみたが、それらしいものはなし。 いずれにしても、通常の抗がん剤が効くのならそれをまずやれと言うことらしい。

放射線治療に関しても、あんまり積極的でない。 血液内科の医者としてはそうかもしれないが、最後の手段に取っておくという事。


終わってから、30分以上待たされたと思ったら、質問状の各項目毎に回答を書いていただいた。 費用は、保険外の8,000円ぽっきり。 病院の規模を見ても、近畿では最大の治療施設の一つである事には間違いない。



年末の再燃以降、リツキサン単剤治療を行って、4回を終わったので、2月中旬ごろにPET-CTを撮って、それで、縮小していたらメデタシで、昂進していたら、3月ごろから再度治療に入る。 フルダラ+リツキサンだけで行きたいもの。




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

再発後の診断

2008-12-29 17:33:19 | 付添い人の独り言
12月22日にPETの結果を踏まえての診断があった。 特に新しい情報があるわけでもないので、こっちからあらかじめ質問状をファックスしておいたので、それに従ったQ&Aとなった。 結果的には、こちらの聞きたい事に対してあまり答えてもらえず、不安だけが残った。 しょうがないので、来年からの治療は行うとして、その間にセカンドオピニオンの準備をすることにした。


以下の質問状に対しては、

(1) トランスフォームしている可能性はあるが、生検も出来ない。 腹腔鏡を使えば何とかなるかも。 22日のLDHは240と逆に低下。

(2) 放射線治療は可能。 放射線科の先生の意見に寄る。

(3) F-Rプラスノバントロンが当院の再発に対する治療。 他は良く分からない。 深い寛解が欲しければ、この治療となる。 (片方で、化学治療は生命予後、要するに寿命延長には貢献しないと言って置きながら)

(4) ゼバリンは、当院ではやっていないし、やる予定も無い。 やるなら他院でやるしかない。

(5) セカンドオピニオンの資料の準備には1週間程度かかる。 オピニオン先は自分で探して来てください。

(6) この次に再発した場合の治療については、無言。



====================================================
以下は、質問状。 当日の話で一部改変。

質問事項 2008・12・22

Q1 LDHの値は11月17日 204、11月27日 401、12月1日 438、 12月8日にPET撮影となりました。 もしLDHの数値と病状が比例しているとしたら、進行が物凄く速いと言う事になり、トランスフォームした事も考えられます。 この場合に備えた治療方針についてお聞かせください。

Q2 腫瘍の大きさが小さく1箇所程度なら、放射線治療が可能と思いますが、今回の治療に放射線治療が可能かどうか、もし出来るのならそのメリットとデメリットを教えてください。 腫瘍の場所に寄ると思いますが如何でしょうか。

Q3 1月からのリツキシマブ 1回/週 x4回 治療は、大きな効果が見込めませんが妥当だと思います。 この治療を選択された背景についてもう少しご教授ください。

Q4 R-FND治療との事ですが、特にノバントロンの副作用について教えてください。 F-Rとの比較上のメリットデメリットについてお考えをお聞かせください。

Q5 ノバントロン(ミトキサントロン)はトポイソメラーゼⅡ型阻害薬で2次発ガン(特にいわゆる白血病)の可能性もあるので、出来るだけ使いたくないと思います。 点滴治療の場合、長期入院の可能性についても教えてください。

Q6 フルダラビンには経口剤も開発されています。 これを使った F-R治療について、考えをお聞かせください。

Q7 フルダラビンには強力な免疫抑制効果があると思いますが、治療に耐えることが出来るでしょうか? もし想定以上の副作用があった場合の対応策について教えてください。R-CHOPも結果的には70%の容量でしか治療できませんでした。

Q8 R-FNDもしくはF-R治療の場合のコース数およびスケジュールについて、教えてください。

Q9 イブリツモバブ(ゼヴァリン)が保険適用になりました。 またこの薬剤の有用性が多くの資料に出ていますが、このイブリツモバブの本病院での治療は可能でしょうか?

Q10 骨髄機能が大分弱まってきていると思います。 これの回復の可能性や時期、R-FNDもしくはF-R治療以降もしくはその前でのゼヴァリン適応について考えをお聞かせください。

Q11 想定以上に早く再発・再燃しました。 あまり考えていなかったので、セカンドオピニオンをお願いしようと思いますが、如何お考えでしょうか。
名古屋第二赤十字病院 血液・腫瘍内科部長 小椋美知則先生
癌研有明病院 のどなたか
大阪大学か大阪市立大学のどなたか

以上





コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

発病後初の一泊旅行

2008-12-25 15:36:26 | 付添い人の独り言
再燃したので、少し白血球の高い時期が長そうなので、エイヤと意を決して、23-24日と伊勢志摩方面へ一泊旅行。 流石に気合を入れただけあって、22日は天気が悪かったが、出発の23日は雲ひとつ無い快晴。 明くる24日も少し雲はあるが晴れ。 答志島>>賢島と回ったが、これで雨ならどうしようもないところ。

一度、泊まってみたいと思っていた志摩観光ホテルで、窓から英虞湾の落日も見ることが出来た。 明くる日は、一足先にお伊勢さんにお参り。 タクシーの運転手に寄ると、年始は大変な人との事。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

部分寛解・再燃

2008-12-11 18:34:59 | 付添い人の独り言
前回に、年末にいろいろ考えると書いたが、想定外でいろいろ考える羽目になる。 以前からLHD値が高いな、と思っていたが、他の理由で納得していたが、想定内では最悪になってしまった。

医者もいい加減で、最初は次の治療ために入院を、と言っておきながら、上位の医者に電話相談して、アッサリと来年のリツキサン単剤治療になった。 最初にこっちからリツキサン単剤では? と言ったのに、その時は、単剤では効かないから、と言っていた。 強い治療をしても生命予後が改善されないとか言うが、それは治療関連死が統計データに効いているので、治療効果はあるはず。

いずれにしても、骨髄の機能が低下してきていて、白血球が上がらなくなってきたので、しばらくはリツキサンで様子を見るのは良い選択だと思う。 1回/週の4連続投与で、リツキサンの体内濃度の維持を図る。


次の治療は、この調子だと、2月か3月に最初は入院してR-FNDとなる予定。 要するに、リツキサン、フルダラビン、ノバントロン、デカドロン。 フルダラが使えると言うことは再発難治療性と判定されたということ。 当たり前だが。


フルダラの脱毛はほとんどないはずだが、ノバントロン、デカドロンの副作用は未知。 皮膚がはがれるとか言う話もある。 またフルダラも骨髄抑制が大きいが、他の副作用はCHOPと似たり寄ったりらしい。


残ったのは、1-2cmの腫瘍だけなので、ここだけなら放射線で叩けないのかと思う。 確かに教科書にはこう言う治療はあまり載っていないが、何故か? 少し調べてみる必要あり。






コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

次の作戦は

2008-08-18 23:19:00 | 付添い人の独り言
大体この世界の様子が分かってきた。 専門の雑誌も大分読んだのでそれなりの知識は身に付いたと思う。 濾胞性リンパ腫に対する薬というか療法がいろいろ出てきたので、ますます患者側がそれなりに勉強して選択しなければならなくなっている。 現時点での選択は大体以下のようなものと思う。

(1) 現時点で、R-CHOPは濾胞性リンパ腫の初発の標準的治療法となっている。

(2) その後は、維持療法が良いようだが、リツキサンの維持療法はまだ保険の対象になっていない様子。 やるとすれば自力でやる。 効果は有ると思うが 30万x8回として 240万くらいかかる計算。 確認していないが、治療実験に参加することも考えられる。 おそらく東京地域まで出掛ける必要がある。

(3) ゼファリンの維持療法も良いように思える。 400万近いのはしんどいが1回で済む。 しかし、現時点でちゃんと扱えて治療できる病院があるかどうか。 国立がんセンターに行けばよいものだが、東京だし。 運がよければ、この辺りで治癒する。

(4) それでダメなら、再度リツキサンプラスフルダラビンかクラドリビン。 CHOPはもう効かないだろうし。

(5) その次ぐらいに、ミニ自家移植。 フル移植は年齢的に無理だしリスクが高い。 同種移植は効き目は非常に良いみたいだか、移植副作用での致死率が高すぎる。 ミニでもリスクが減らないみたい。

(6) この辺になると、他の治療法が出てくるかもしれないが、リツキサンほど革命的なものは難しいかもしれない。 CD22標的がのものが出てくるか。 いずれにしても試験的な治療法にチャレンジする事になる。

いろいろ考えて、次回は年末にまた考える事になる。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

医者は職人

2008-07-23 23:55:26 | 付添い人の独り言
医者は職人

医者、特に内科それも抗がん剤を使う医者は、本当に職人と思う。 外科みたいにすぐ結果が出る訳ではないので、薬を投与してその結果を推定して、適量を与えると言うような事がまさに職人技で行える。 抗がん剤は副作用との戦いなので、どう言う副作用が想定できて、それをどのような薬で抑えるかがポイントと思う。 病気の一般的な知識は、インターネットが発達したし、本も出版されているので、勉強したらそこらの町医者よりは良く分かるようになる。 しかし、実際の薬の投与のまさに匙加減は、マネが出来ない。

良く特効薬があって、それさえ使えばあっという間に治る、みたいな事を言う人が居るが、少なくとも抗がん剤の世界では、これは有り得ない。 薬のハンドリングと言うか、使い慣れている事が必須。 また、他の分野の医者や看護士との連係プレーになるので、全体のレベルが高くないと、いくら良いと言われる薬を持ってきても効果は発揮しない。

最近の新薬の効果があまり良くない、と言われているのには、一つには厚労省が、生存率を問題にし始めたせいが有ると思う。 確かに病気は治ったが患者は死んでしまったでは、話にならないので、最終的にどれだけ生き残れるかが問題となるはずで、その意味では正しいと思う。 反面、病気には有効でもあまりに副作用が強すぎて、その為に生存率が下がってしまう場合があって、両者を合わせると、生存率に変化が無いと言うことになってしまう。

この辺が、患者とその家族にとって非常にしんどい選択を迫られる事になってしまう。 最近の傾向は、無理に直そうとせずに、慢性病と思って病気と付き合って天寿を全うする、と言う事になりつつある。 しかし反面、治癒させたい、とも思うので、ジレンマとなってしまう。

また新薬は、いろいろやってどうしようもない患者が、特に初期の治験にボランティアで参加するので、どうしても生存率は下がってしまう。 そのためか新薬は時間が経つほど評価が上がる傾向にあるような気がする。 いずれにしても本欄でも紹介しているように、リンパ腫の新薬は次々と開発されているようなので、10年も経てばそれなりに評価も定まった新薬が登場するのではないか。 その時には、それをハンドリングする医者もノウハウがたまっていて、効果的な投薬ができるようになるだろう。

いずれにしても、慌てて危険な治療をしないことが、特に進行の遅い濾胞性リンパ腫について言える事ではないか。 気長にQOLを保ちながら、抗がん剤治療を続けていく事が重要。 一つの抗がん剤が効かなくなっても他の抗がん剤がざっと5-6種類もあるようなので、とっかえひっかえやって行くと言う割り切りが必要では?




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

抗生物質の点滴も効果なし

2008-07-23 23:32:38 | 付添い人の独り言
2日連続の抗生物質の点滴にも、痛みは引かない。 CRP値が高かったので、感染症には間違いないが、痛みとは別物かも。 生検の手術の跡が残ると言うのも解せない。 ややこしくなってくると血液内科の医者では専門外になってくるような気がする。 最悪ケースは再手術だが、それと分かれば逆にすっきりする。 ズルズルと抗がん剤治療が長引くのは面白くない。 いずれにしても、PET-CTの結果と通常CTの結果ではっきりするはず。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

生存曲線の見方

2008-07-08 22:25:51 | 付添い人の独り言
生存曲線の見方

がんに罹って真っ先に気になる(当たり前ですが)のが、何時まで生きられるか、余命はどれくらいかです。 ご存知のように以前はなるべく本人に知らせずにそっとしておくと言うのが常識でしたが、最近は積極的に伝えるようです。 濾胞性リンパ腫の場合は進行が遅いせいもあって、また新薬が出てきてもその評価を定めるのに10年はかかりますので、現時点での余命はなかなか分からないと言うのが本当みたいです。 一説には余命10年と言うのが一つの目安になっているようです。 またがんでは5年無症状で生き延びると、完治したと見なすようです。

ものの本には、生存曲線と言う、最初は急に下がって後は一定の生存率になるようなグラフがありますが、これも曲者で、よく見ないと本当の事は分かりません。 まず治療を開始して急に下がるのは、副作用で亡くなる方が多いと言う事を表しています。 一般には、半年から1年でカーブは水平に近くなって、大体生存率で言うと50%とか30%ぐらいで一定になります。 これが一定にならないと言う事は、まだ評価できるほど時間が経過していないか、治療できていない事を示します。


新しい治療法で、例えば3年しか経っていない場合は、それ以上どうなるのか、まだ分からないと言うことです。 10年単位の話をしているので、最低10年くらいは経たないと、結果は出ないと言う事になります。


また、カーブが何時までたってもダラダラと下がるのは、時間が経っても、亡くなる方が居ると言うことで、治療が成功していない事を示します。


また、一般に新しい治療法は、マイナスの結果が出やすいと思います。 新しい治療法はボランティアの'患者を募ってやるので、どうしても通常の治療ではうまく行かない患者の率が高くなります。 例えば今回使ったリツキサンでも、厚労省の認可は2001年ぐらいに出ているのですが、最近やっとその効果が公認される状況です。 2006年の段階では、まだ賛否両論という感じです。


いまちょうど認可された話題のゼヴァリンですが、これもその効果が公認されるには、あと5-7年はかかると思います。 それまで生き延びれば何とかなると言う考え方も出来ます。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最近の病院事情

2008-07-08 22:06:26 | 付添い人の独り言
最近の病院事情

若いころに食中毒で入院を余儀なくされた事があって、その時の印象では、一度入院したらなかなか出してくれない、と言う感じだったのですが、最近の病院は、QOL重視なのか、医療費抑制の結果なのか、なかなか長期の入院はさせてくれないようです。

抗がん剤の副作用は物凄いと経験から思っていたので、2回目のリツキサン+抗がん剤の後で、明日退院です、と言われて一瞬返事が出来ませんでした。 あと2-3日は様子を見るのか、と思っていたのでビックリしました。

リンパ腫は元々抗がん剤がよく聞く病気ですが、やはり最近の副作用を抑える医薬品の発達がモノをいっているのでしょう。 副作用が意外に少ない。 当然人によるのでしょうか、今回の場合は拍子抜けするほど何にもありませんでした。 嘔吐には追うと防止薬、白血球の減少には増強薬があって、お医者さんは、症状が出れば何でも出来る、対応する、みたいな感じです。

また、医療費は包括的な料金体系になっているらしくて、病気が診断されると、それに必要な医療費は一括で決まるようです。 従って検査や何やらは、少なければ少ないほど、病院経営的には楽になるようです。 一般には入院したら検査漬け、医薬品漬けになりそうですが、そんな印象はありません。 一定のバランスが成り立って、うまい具合になって居るような気がします。

アメリカでは、もっと徹底していて、医療費が物凄く高くつくのも手伝って、入院はほとんど出来ないようです。 何でもかんでも通院治療になるようです。 今回の抗がん剤治療でも、アメリカでは最初から入院せずに通院治療のようです。 まあ体力のある人間ばかりだから出来る事でしょう。


また医薬品の開発でも、注射薬より経口剤つまり飲み薬の開発が優先されていて、当然にQOLの向上が第一ですが、入院しなくて良いと言うのが世界的な方向のようです。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする