Harukoの濾胞性リンパ腫日記【B細胞 Ⅳ期 B症状 50歳代後半 】 2008年4月28日~

悪性リンパ腫の入院日記。多くのリンパ腫病のうち濾胞性(低悪性)リンパ腫の総合情報サイトを目指して行きます。

付添人から10年目のご挨拶

2018-07-16 12:20:39 | 付添い人の独り言
付添人から10年目のご挨拶

まあ、こう言うこともあるんですね。 10年前には、最悪3年長くて10年持てば
良いと思っていました。

今頃は2-3種の治療を試して、さあ次はどうしようか? と言うことになるのでは
ないかと想定していましたが、結果的には長期の寛解状態で、短期的に治癒した
のと同じになりました。

最初の診察で、主治医にこの病気は絶対に治癒しません、必ず再発しますと宣言
されて、その覚悟をしましたが、その時はあまりショックはありませんでした。

最初の治療は R-CHOP で、最初の診断の時の治療は、CHOP と説明されたので、
主治医に、この治療は最近変更になりましたが? と聞いたら、数十年変化なしと
のことで、その時点では R-CHOPつまりリツキサンが有効と言うのはあまり浸透
していなかったようです。

リツキサンはマウスの細胞を利用して製造されているので、稀に強度のアレルギー
症状が出るとのことで、最初は長時間かけて注入するのですが、その間に何かあ
るかも知れないと、ずっと横で見ておりましたが、何と言うこともなく終わりま
した。

その後病室で、医科部長から、リツキサンは効きますよ、と言われて、現場では
エビデンスは無くても、効く感覚があるのだと感じた事を覚えています。 今
ではリツキサンが非常に有効だというのは当たり前ですが、当時はまだエビデン
スが十分でなく、標準治療としては認められていませんでした。

一番ショックだったのは、治療中の最終クールを終えずに、再発が発覚したこと
で、この時が一番がっくりして、最悪を覚悟して、引退の準備を始めて、セカン
ドオピニオンにも行きました。

ちょうど京都で血液学会が開催されていたので、それに参加して、突然出てくる
3-4英文字用語に惑わされながら、濾胞性リンパ種なら何とかわかるようになっ
ていましたので、特に全般の解説をするチュートリアルが面白かったです。 要
点は本欄に掲載しています。 あとでホームドクターに聞いたら、医者でも専門
が異なると全く分からなくなると言ってました。

本格的な治療は苦しむだけだと思ったので、主治医の意見を押し切って、リツキ
サン単剤でやりました。 通院で良いので非常に楽でした。

その後、再発が発覚して、入院を要する多少強い治療でないと、何となく治療し
た感じがしない?らしく、今度は主治医の意見通り、入院して強い目のベンダムスチン(
トレアキシン)+リツキサンで治療しました。

ベンダムスチンは、従来型の治療薬なので、あまり期待していなかったのです
が、これが功を奏したのか、これが現在のところ最後の治療になりました。

その後、原因不明の白血球減少症に見舞われて、これが1年ほど続きました。
納得は出来ないのですが、主治医はリツキサンが原因と言うので、もうリツキサ
ンは使えず頼みの綱も切れてしまいました。

その後は、日和見感染であるヘルペスの治療に2回ほど入院を余儀なくされまし
たが、再発はなく現在に至ります。

この10年間には、いろいろな治療薬が開発され体力が続く限り、使う治療薬が無
いと言うこともなくなったと思います。 隔世の感があります。

10年の間には、奮闘むなしく亡くなられた方もおられます。 ご冥福をお祈りま
す。 他方、このように長期のカ寛解を得ることができる場合もあります。
新しい治療薬もどんどん出てきます。 治療に関する情報も玉石混交ですが、ネッ
トでたくさん得られるようになりました。

10年前には、本欄のようなBlogはほとんどなく、妙な民間療法や免疫療法の広告
はたくさんありましたが、しかし何か発信してないと気が休まらないこともあり、
正しい最新情報の発信を心がけて、続けてきました。 最近では記事もほとんど
更新せず、そのままになっていますが、みなさんの閲覧が多く恐縮しております。

これまでの簡単な治療履歴とお礼を兼ねて、10年目の区切りとしたいと思います。
ありがとうございました。 これからもよろしくお願いいたします。



3 コメント

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これからも宜しく (良かったです)
2018-08-03 20:34:50
経過が順調で良かったです
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Unknown (mameski)
2018-10-06 09:16:23
読ませていただき初心者の私としては希望が持てました😃
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気長に (付添人)
2018-11-03 20:21:23
発覚したときは、何とかすぐに直そうと思うのですが、慢性病だと思って気長に病気と付き合う感じが必要だと思います。 他の慢性病と違って、日々新しい治療法や薬剤が開発されてきますので、寛解の可能性はどんどん上がっていきます。
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