由香里は激しい力で友樹にむしゃぶりつき、まるで蛇が巻きつくように絡み付いてくる。
友樹はこの重苦しい雰囲気を和らげようと、
「アイタタ、アイタタ、アイタタ」
とギャグもどきの言葉を由香里に発すると、友樹の予測とは裏腹にこの言葉は焚き火にガソリンを注ぐように由香里の心に火をつけたのだった。
「好きよ友樹」
この言葉と共に由香里は一層の力を込めて友樹にむしゃぶりついてきた。
その迫力に友樹はなすすべもない。
「由香里がかわいい」
苦し紛れにこう言った。
由香里はますます力をこめて由香里にむしゃぶりついてくる。