花がいっぱい。

どんな花も無心に
咲いているから素敵なんだって。
無心になんかなれないよ。
どれもこれも気になっちゃってるんです

三月大歌舞伎 昼の部

2012年03月11日 | 歌舞伎
昨日はのんびり~だったのですが、それが仇?
居所寝してしまった~。転寝ねしたらそのまま・・って。
朝早々に目覚めたものの・・腰は痛いし、喉痛い・・。
まいったまいった。温泉に入って旅館で一泊とはえらく違たものになっちゃった(苦笑)

そんな朝、おにぎり作って、卵焼き焼いて・・お弁当仕上げて、新橋演舞場へGO。
ちなみに余談ですが、「つや姫」でにぎったおにぎり・・お昼においしかった~。具は、しゃけ(鮭)と明太子。
昼の部は、
『荒川の佐吉』と『山科閑居』
どっちもじ~んとくる芝居。それにもし通しでみたらこのあと『佐倉義民伝』って、私の中ではありえませんよ~。
重すぎです。ことに『佐倉義民伝』って私だいっきらいなんです。
苦しむ農民を見るに見かねていろいろやって最後は将軍家綱への直訴しかし結果妻子ともども磔刑に・・って
あの報われなさがダメなんです。
人気狂言だったようですけど・・私はダメですね。
以前ブルースの女王といわれた淡谷のり子さんが、「私「着てはもらえぬセーターを、寒さこらえて編んでます」なんて演歌は嫌い」っていったのを思い出すのですが・・ダメですね。報われないままは。
でまあ今回は、夜は『佐倉義民伝』は見ない~って決めていたのですが・・どうも、今回はあっさり目らしく、いつもと違う。と昼の部の後、しばし雑談をしてしまった日曜日。

昼の部は・・
『荒川の佐吉』・・これは、話が好きですね。真山青果の新歌舞伎ってものですが・・
やはり仁左衛門の「荒川の佐吉」をみた時に・・泣かされてしまいまして、
動物と子供は、どこの世界でもではありませんが、子供が絡んできて、泣かされるんだけど、
最後がめっぽう爽やかな風が吹いてくるつくりになっているんですよね~。
そんな仁左衛門が演じていたものを、染五郎が、演じている今回の『荒川の佐吉』
たしか前回みた時にこの『荒川の佐吉』では大工仲間だったの辰五郎の役を染五郎が演じていたかなっと。
今回その辰五郎を亀鶴が好演。佐吉を兄貴と慕う爽やかで実直な若い大工だった。
佐吉が淡い恋心を抱いていたお八重を梅枝、その姉、丸総女房になったお新を福助。
福助はたしか前回もこの役だったかな?と。その丸総に盲目の息子卯之吉を返すよう話を促す親分に相模屋政五郎がに幸四郎、一方成川郷右衛門を梅玉・・なんだけど、どうもこの成川郷右衛門って梅玉でなくで左団次、段四郎、歌六ってかんじなんだよなあ・・って思ってしまう。
ダメではないのだけれど・・「勝った者が強い」という言葉を聞いて、縄張りを奪うという役がぴんとこない。
悪(ワル)的要素が薄いんです。へんに理屈できてそうで・・まあそこがいいっていうのもあるかもですが。
・・でね。今回の『荒川の佐吉』もいいのですが・・やっぱり私のなかには、仁左衛門の佐吉がしっかり入ってしまっていて・・
登場時のチンピラに絡まれた親子のために絡んでいってやられそうになって「ころせ~!」と大の字になって寝ころぶとことから、辰五郎にお八重さんのことでからかわれてはにかむ場面、まだ赤ん坊の卯之助をあやす場面、そして・・と別にビデオがあるわけではないけれど、場面場面の表情仕草が焼きついてしまっている。
ゆえに、染五郎が好演してるものの、視覚からの映像が、思いでにすり替わっておりました。
それで思い出しちゃって・・作品でなけるのですが、さらに泣けておりました。

今仁左衛門は、中村座ご出演なのに・・なんと『山科閑居』でも菊五郎の声を聞くまで、勝手に大星由良之助が仁左衛門と思えてしまった今月でした。
なんでしょう・・泣ける芝居に仁左衛門あり・・って思考回路が働いてしまった日なのでした。
そんなことを思ってしまった『山科閑居』。
こちらも見ごたえある舞台でした。
藤十郎の戸無瀬。やはりこの人ならではの母、戸無瀬でした。
これは関西、上方仕立てなのでしょうか?こってりかんがあります。久々にでっかい懐の戸無瀬です。
ぜったい娘をこの大石家に嫁がさせる・・といったでっかさ、肝が座ってました。
なんだどうなあ・・この人が母をやったときの大きさ・・すごいんです。
それに今回初役という時蔵のお石がまた迫力あるし・・いっや~女の駆け引きすごいです。

歌右衛門、芝翫ってなんとも江戸の戸無瀬とはちがう魅力ではないでしょうか?
でね・・関西って思って時蔵がお石なのに大星由良之助が仁左衛門って関西を想像してしまったのでした。
ここでは、大星由良之助よりやはり加古川本蔵。藤十郎の芝居を受けてではないだろうけど、やはり熱い加古川本蔵。いいです。

で・・菊五郎の登場。この人も貫禄でやったかな。けっこう意外だったけど。

昼の部見ごたえあった『山科閑居』でした。

で・・やっばり、このあと通しはないな・・って(笑)
でも・・あっさり?なけない?なんて聞くと見てみようかしら?と思って劇場を後にしました。


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2 コメント

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お疲れさまでした (yukinama)
2012-03-12 00:18:29
ニアミスでしたね(笑)
荒川の佐吉も山科閑居も重い。
染五郎さんの佐吉は三下奴が男になっていく姿を体現するように又、藤十郎さん戸無瀬は貴殿も書かれた通り、小浪を嫁に行かせるという気迫を感じました。時蔵さんお石の冷徹冷静ぶりも印象的。
夜は不覚にも幸四郎さん宗吾に泣かされ、唐相撲に小さん金五郎も珍しいし軽いタッチです。唐相撲は狂言の大曲なのでそれを知ると物足りなさもあるかもしれません。小さん金五郎は上方のおおらかなばかばかしさがありますよ!
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ニアミス残念 (harumichin)
2012-03-12 21:36:12
昼の部がこんなにがっつりとは・・って藤十郎さんの戸無瀬の気迫がすごかったせいかな?って新ためて思っています。
夜の部は・・平日になんておもっているのですが、どうもうまく行かなくて・・。
みたいと思ってはいるのですが・・。
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