花がいっぱい。

どんな花も無心に
咲いているから素敵なんだって。
無心になんかなれないよ。
どれもこれも気になっちゃってるんです

吉例顔見世大歌舞伎 昼の部

2014年11月05日 | 歌舞伎
吉例顔見世大歌舞伎 昼の部

寿式三番叟
井伊大老
熊谷陣屋

こちらも軽めのものなし! The 歌舞伎 であるけど
寿式三番叟は 松羽目の舞台で舞踊 儀式性の強い前半に、後半は後半は三番叟の躍動感に満ちた踊り。
井伊大老は、北條秀司の新歌舞伎といわれる作品。浄瑠璃などでかたられることなく、台詞もわかりやすい。
熊谷陣屋は、代表的な時代物であり。人形 浄瑠璃が最初で、義太夫狂言で一般的に歌舞伎みた~と思うような作品。
こけら落とし公演以来のどっぷりさがあるのは、初世松本白鸚という役者が、The 歌舞伎人だったからなんでしょうねえ。

今回の「寿式三番叟」は。翁の我當が、足が悪いこともあるのか、亀寿、歌昇、米吉の千歳が3人一緒に舞台中央セリからあがってくる。
松羽目の舞台で左右に浄瑠璃、三味線、お囃子がならび、儀式性の強さよりも華やかさが香る全般。
その後、染五郎と松緑による三番叟が登場し、それぞれの個性で踊ってみせる。
前半後半併せて30分という短い時間ながら、たっぷり見せてくれる「寿式三番叟」だった。

この後35分の休憩のランチ休憩をはさみ「井伊大老」
これは、これだけでもいいんじゃないの?と思うような、井伊大老の表舞台とは違う人なりき 。
暗殺の危機を感じつつも人々の反対を押し切ってでも近代化の改革を押し進めようとする井伊大老の腹の内。
昭和31年、先代幸四郎(初世松本白鸚)の直弼、歌右衛門のお静の方で初演されたんだそうな。
今の幸四郎も演じたけどこの作品は、吉右衛門の直弼が絶品!だと思う。
暗殺をもかえりみず、日本を考え、でも次の世に生まれ変わったときには...って、
強き人ゆえ優しさゆえの強硬手段!!
あっこれってウィキッドの緑の魔女とかさ、泣いた赤鬼の青鬼さんじゃん。って
重厚な芝居にふとそんなことが頭に浮かんだ私です。

そしてここで明るく!じゃなくてこれまた「十六年は一昔、夢だ夢だ」で終る「熊谷陣屋」
これはまさに今の幸四郎ならではの独特さがある芝居。
歌舞伎の浄瑠璃というよりほんと感情芝居なんですね。歌舞伎の古典としてみるとこれでいいのか?
だけれど、これがいい!という方もありきです。
源平合戦。そこから生まれた様々なドラマ。

ここをみるとそろそろ誰か、「熊谷陣屋」と一緒に「陣門・組打」やってくれないかなあ。
と思たりもするのです。
歌舞伎をなんども観てれば「陣門・組打」なくても、熊谷がどういう思いで陣屋に戻ってきたのか、
さらに義経の前にだされた首が「敦盛」でないことは知っているのだけれど
「陣門・組打」セットで観るとジーンと感動巨編!になるのでは?と。
「組打」で、熊谷は、息子小次郎を敦盛として討つのです。

「陣門・組打」なかなか出ないのが残念に思う私です。


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2 コメント

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千秋楽 (あいらぶけろちゃん)
2014-11-26 21:05:24
25日に昼の部を観てきました。
ストプレならあの熊谷でもいいんだと思うんですよね。
歌舞伎だと思うと「いや これは違うでしょう」という気分になってしまって(苦笑)
後ろの列の方が感極まってグスグスになってらしたのですが、私はどんどん引いて・・・すご~く冷めた目で観てたことと思います。
くわえて(?)「大当たり!」なんて大向こうがかかったものですから怒りさえ感じてしまいました
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ストプレ (harumichin)
2014-12-27 21:32:25
カキコいただきながら、そのままですいません。
幸四郎さんの歌舞伎は、特殊ですよね。
ストプレならこれでいいんですけど・・・難しいですねえ。
好みと先入観あるゆえにわたしも、冷めて見てました。

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